真夏の日照りのあと、点々とゲリラ雨が降った。湿度もぶり返し、最高気温三〇度最低気温二十四度の秋が来た。それでも日ごとに涼しい風が吹き始め、昨夜は最低気温十八度と、この秋一番の涼しさであった。二十度を切ると、青シソも穂が出てくるであろう。背丈よりずっと大きくなった青シソの森は、まだ稼いでくれている。今年は豊作のナスが、昨日から水分不足に陥っている。そう、乾燥の日々が戻ってきたのだ。
先ほど、久し振りの井戸水を出した。本当はもう少し早く井戸水を出したかった。しかし、畑は待望の乾燥状態に入っているので、いっきに造成を片づけてしまいたかった。造成をすると、井戸水などの配管は邪魔になる。水分のまだ残っている状態から造成をはじめて、今日までかかった。途中で、一番下の子供がおたふくかぜになり、保育園を休んでいたので、集中して作業できなかったのだ。ここは自営業者の弱点である。まあ、もうあと数年の我慢だ。
畑の造成、これはここ2年ほど、重要な仕事という位置づけである。集中豪雨が頻繁にたたきつけるので、水の抜けを少しでもよくする必要があるのだ。まず、畑の中央を東西に通っている通路を、もう一段低くした。通路幅も大きくとった。この通路から南に70メートルほどの畝が並ぶのだが、今までは耕して高畝を作ると、畝の溝は通路より低くなってしまうために、水の抜けが悪くなってしまっていたのである。最南端はさらに低くなっているのでよかったのだが、北側にあるこの通路を低くし、その取り去った土を南北畝に盛ってさらに畝を高くした。
そして、もうひとつ。「とーと畑」の西の端にも通路がある。そのすぐ東側は苗床になっている。苗床はサンサンネットに覆われ支柱に囲まれていて、備え付けの苗床だ。今は苗を作る時期なので、苗床を動かすわけにはいかないが、とりあえず通路をぐっと低くして(40cm〜50cm)、冬にここに苗床を一旦移し、今ある苗床部分も30cm程度低くしようという魂胆である。常に畑の部分を一番高くしておこう、という算段だが、うまくいくかどうか?
通路の造成と言っても、そう簡単ではない。畑のように耕したことがない部分まで土をさらうから、ダンプキャリアで土をさらうにも限度がある。たまたまこの夏、農機具屋さんがバケットのついたトラクターの中古が出た、と教えてくれた。めったにバケットつきは中古が出ない。どうするか思案していたが、ほかにも欲しい人が現れたから買っておいたほうがいいよ、と言われて買う決心がついた。40万円。安いと言えば安いのだが、経費になるとはいえ、そんなに必要なものかふんぎりがつかなかったのだ。しかし、実際に使ってみると、これは便利なものだ。ダンプキャリアは、トラクターに取り付けて一度に800kgの土や荷物が運べる。これはパワフルだが、細かいことには不向きだ。バケットは、バケットの角度が自在であるから、深めの溝を掘ることもできる。一度にたくさんの土を運ぶことはできないが、斜めに力を入れて固い土もほじくり返すことができるのだ。
この乾燥した日々に、トラクターのバケットの操作も少々上達した。これからが秋冬野菜の本番である。この乾燥をありがたく頂いて、秋へと入っていく。
2008年9月11日 寺田潤史
通路造成は数十センチの深さ |
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1 | New | にら | サンダーグリーンベルト | ユリ科 | 2007年2月14日播種 | 2008年9月1日から収穫 |
2 | ごぼう | 渡辺早生 | キク科 | 2008年2月8日播種 | 2008年6月13日から収穫 | |
3 | シシトウ | 伏見甘長 | ナス科 | 2008年2月1日播種 | 2008年7月7日から収穫 | |
4 | シシトウ | つばきグリーン | ナス科 | 2008年2月1日播種 | 2008年7月7日から収穫 | |
5 | じゃがいも | 男爵 | ナス科 | 2008年2月7日播種 | 2007年6月9日から収穫 | |
6 | 青しそ | 自家採種 | アブラナ科 | 2008年3月20日播種 | 2008年5月16日から収穫 | |
7 | なす | 千両2号 | ナス科 | 2008年2月1日播種 | 2008年6月27日から収穫 | |
8 | 葉ねぎ | わかさま黒 | ユリ科 | 2008年1月17日播種 | 2008年5月18日から収穫 | |
9 | ピーマン | 京みどり | ナス科 | 2008年2月1日播種 | 2008年7月4日から収穫 | |
10 | モロヘイヤ | 自家採種 | シナノキ科 | 2008年3月20日播種 | 2008年7月1日から収穫 | |
11 | オクラ | スターライト | アオイ科 | 2008年5月1日播種 | 2008年7月7日から収穫 |