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今日は突風が吹いた。朝方まで5〜6メートルの風が吹き続けていたのだが、昼に近づくにつれてさらに風は強くなり、風速11メートルを記録した。北風の強いものには慣れているのだけれど、南東の風の強いものにはめっぽう弱い。台風の時のように、風は吹き荒れた。曇ってはいても雨はあまり降らなかった。収穫コンテナやあらゆるものを吹き飛ばし、犬の「ムーン」の居場所の斜めの板も吹き飛ばされた。ムーンは、居場所を失い、犬小屋の縁の下にもぐりこんで、臆病風を吹かしていた。
ネットをかぶせてあるフリルレタスなどは、ネットを飛ばされた。ところが、それが幸いとなる。ネットが飛ばされなかったフリルレタスは、ネットが風にあおられた影響で、ネットが葉をこすり、無残な状況だったのだ。ズッキーニの葉の折れたものもあるが、隣の工場の敷地のはずれの防風林がズッキーニを守ってくれたので、被害は少なかった。支柱を立てていないナスやピーマンの類は、かわいそう、としかいいようがなかった。僕たちは出荷に追われて、血管が切れそうになっていたくらいである。
夜になって、ようやく風はやんできた。そして、雨が強くなった。あっという間に、今日一日の雨量は、34ミリとなった。無茶や!天候というものには、極みという状態だけが存在するのか?ゼロか百か、である。乾燥するか大雨か、はたまた、無風状態か突風か。人間のつけは、すべからく農業漁業林業などの伝統産業が請け負うような仕組みである。ここ数年のつけの利子は、不当である。人間のつけの中に、僕自身も入ることは当然だが、現状のつけの利子は重すぎるのだ。しかし、その重いモノに対して、こちらは粘り腰で跳ね返そうとしている。ただ前に行くのではない。とことん前に行く、のである。
玉葱の収穫も、いよいよ佳境だ。去年、百万円を投じて(借金だが)導入したジャガイモ収穫機(トラクターアタッチメント)が、フル回転である。ニンジンをごそっと抜いて、新のジャガイモを掘りとり、その勢いで玉葱畝をザーッとさらっていく。もみじ3号という玉葱の貯蔵種は、例年よりも早い収穫期となった。例年なら6月に入ってから収穫だ。
畑の場所の中で、特によい状態の部分にもみじ3号の一部を作付けた。予想通りよい生育だった。その場所は、乾燥するとカラカラになる。玉葱を引き抜くこと自体が容易ではない、くらいの根の張りである。そこをジャガイモ収穫機が、ごそっと土をさらっていく。引き抜く手間は省くことができるので、腰の痛みは軽減される。根についたねっとりとした土を落としていく。そして、葉を切り落とす。それぞれに丸一日の乾燥を与えたいのだが、天気予報は雨の急を告げた。雨が早まった。昨日も収穫の嵐だったのだが、何とか収穫した玉葱をコンテナに収め、軒下に収納した。今まで軒下で呼吸熱を放出していたその前の玉葱は、冷蔵庫に嫁入りである。嫁入りしてからが問題なのであるが…。玉葱の収穫は、出荷作業と天気を見ながら、ジャガイモの収穫や葉もの類の植え付け、さつまいもの植え付け、夏野菜の世話、草刈りなどと並行して進んでいく。農繁期の中でも、うちにとっては一番重要な農繁期だ。
2009年5月28日 寺田潤史
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1 | ロケット | オデッセイ | アブラナ科 | 2009年2月15日播種 | 2009年4月29日から収穫 | |
2 | 水菜 | 早生水菜 | アブラナ科 | 2009年2月15日播種 | 2009年5月8日から収穫 | |
3 | New | にんにく | 上海早生 | ユリ科 | 2008年10月23日播種 | 2009年5月14日から収穫 |
4 | New | じゃがいも | あいのあか | ナス科 | 2008年2月22日播種 | 2009年5月19日から収穫 |
5 | 壬生菜 | 早生壬生菜 | アブラナ科 | 2009年3月15日播種 | 2009年5月13日から収穫 | |
6 | New | 新玉葱 | 七宝甘70 | ユリ科 | 2008年10月1日播種 | 2009年5月19日から収穫 |
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8 | 葉ねぎ | わかさま黒 | ユリ科 | 2008年11月20日播種 | 2009年3月3日から収穫 | |
9 | フリルレタス | ダンシング | キク科 | 2009年3月26日播種 | 2009年5月2日から収穫 | |
10 | 春菊 | さとゆたか | キク科 | 2009年2月15日播種 | 2009年5月4日から収穫 | |
11 | 間引きニンジン | 紅芯五寸 | セリ | 2009年2月15日播種 | 2009年4月23日から収穫 |