ThinkPad X31(2672-JHJ) 最終更新2008/5/10


  →製品仕様  PC Watchの記事

<STORY>

 ThinkPad Xシリーズは、一世を風靡した560シリーズと同様着実な人気を誇り、X20からX24まで5代のマイナーチェンジを重ねた末、2002年秋に満を持してX30にフルモデルチェンジが行われました。

 しかしながら、このX30は、筐体等は確かに「フルモデルチェンジ」ですが、CPUはX24のPV-1.13MHzから1.2MHzへとちょっとクロックが上がったのみであり、グラフィックなどは別チップから内蔵チップへとむしろダウングレードしており、さんざんな評判でした。それもこれも、年明けにBanias搭載のX31の発売が確実視されていたからです。2003年3月に登場したコードネームBanias(モバイルPentium-M)を搭載したX31は、こうしたX30の物足りない部分を払拭した真の世代交代機と呼べるものでした。

 X31のデザイニングはここに書きましたので、重複は避けますが、最近のIBMのノートが一時期のアメ車のような重厚長大型のしょうもないデザインになっていくなかで、まあまあエスプリを守ったデザインといえましょう。昔のThinkPadはベンツやBMWにも例えられるような精度感あるデザインが特徴で、770シリーズはベンツSクラスやBMW7シリーズ、560シリーズはベンツ190やBMW3シリーズ(コンパクトに高機能を詰め込んだという意味で)を彷彿とさせたものでしたが、最近出たデスクノートのGシリーズなぞはもはやピックアップトラックベースのアメリカンSUVのようなものです。それに比べれば、X31はまだゴルフくらいの立場にはあるとは言えるかな(^^;

 キータッチはまずまず。ボディがやや鈍重に見えるようになった点はマイナス。パームレストが普通の無塗装になってしまったのも残念。

 X31は出た当初、上位機種が相当品薄で、あせってラディカルベースで買っちゃいました。


<SPEC>

初期導入OS  WindowsXP ProfessionaEdition SP1→  現在導入OS  WindowsXP ProfessionaEdition SP3


CPU  モバイルPentium-M 1.4GHz
 Baniasのコードネームで長らく登場が待たれたモバイル専用プロセッサです。無線LANがintel純正でないa/bデュアルバンドなので、Centrinoではありません。

LCD  12.1’TFT(SXGA+)
グラフィックチップ  ATI MOBILITY RADEON(AGP 4X)(ビデオメモリ16MB 最大表示色1677万色)
 ThinkPadは伝統的に液晶が暗めですが、X20に比べると明るいです。

メモリ  PC-2100 DDR SDRAM 標準256MB(公称最大1GB)  →  現在メモリ搭載量  1.5GB
 オンボードメモリ+増設スロット×1からオンボードなし+増設スロット×2へ進化しました。このサイズで増設スロット×2は偉い。
 しかし、標準で付属した純正メモリがどうもエラー頻発の原因らしい。2003年11月以降はe-trendで買った512MBの増設メモリ1本。さらに2005年10月にサポート外の1GBメモリを買い足しました。

HDD  40GB(IBM IC25N040ATCS04  →  80GB(HGST IC25N080ATMR04)
 → 100GB(HGST HTS541010G9AT00) → 120GB(HGST HTS541212H9AT00)
 → 現在160GB(HGST HTS541616J9AT00)
 2003年7月、日立に売却されてしまったIBMのHDD部門が最後に発売した80GBにすぐさま換装。
 2006年1月、HGSTの5400rpm100GBに換装。2007年2月、HGSTの5400rpm120GBに換装。2008年5月、HGSTの160GBに換装。

バッテリ  Li-Ion(公称5.5時間)+拡張バッテリLi-Ion(あわせて公称10時間)
 実際には、まだあまり使っていないのでわかりません。

サイズ  273×223×24.9〜30.2(mm)
 X20に比べ、さらに幅で6.4mm、奥行きで3.8mm小さくなりました。しかし、全体にエッジ(斜めのカット)が少なくなったため、厚みは増したような印象を受けます。

重量  1.65kg
 X20より50g重くなっていますが、無線LAN関係の部品の分と考えればつじつまは合います。しかし、他メーカーの新型機種が軒並み軽くなり、2スピンドルで1kg台前半のものが出ていることを考えると、もう少し頑張って欲しかった………

価格  IBMダイレクト価格254,000円    購入価格237,500円
 発売直後にあせって買ったので、あまり安くなっていません。

インターフェイス  VGA、パラレル、PCカードスロット(typeU×1)、USB×2、IEEE1394、モデム、LAN、ポートリプリケーターorドッキングステーション用コネクタ、無線LAN機能(802.01a/b)
 *別売ポートリプリケータ経由でシリアル、レガシーFDDコネクタ(560時代のものが使える)等
 *別売ThinkPadドックでポトリのものに加え、さらにPCカードスロット×2、ウルトラベイ2000スロット等

<HISTORY>

2003/4/22
 購入

2003/5
 早速e-trendで80GBのHDDを購入。しかしDisk to Disk領域のコピーの方法が難解なため、なかなか時間が取れず放置プレイ状態。

2003/7/6
 ようやく一念発起して換装&Disk to Disk領域のコピーに挑戦。
 方法はThinkPad Clubのログやこのページを参考にしました。多少のDOSの知識が必要です。
1 最初に搭載されたHDDから起動。XPをとりあえずセットアップ します。
2 PartitionMagicでCドライブを分割。35GBを25GB+10GBにしてDドライブをFAT32でフォーマットしました。分割はRecoveryファイル(HPA)のコピーを一時的にするためです。
3 XPのFDフォーマットでDOS起動ディスクを作成します。
4 リカバリ画面を起動します。起動時にAccess IBMボタン押しながら立ち上げ、Recoveryのシステムに入って、「Recover to Factory」を選びます。
5 メニューの中でF3キーを押して、DOS Prompt画面に抜けて、A: で、Virtual FDドライブに移り、cd recoveryと打ってEnter。
6 Floppy driveに 起動Diskを入れ、copy fwbackup.exe b: と copy fwrestor.exe b: を実行します
7 HPAをDドライブにコピーします。
  fwbackup size=640 file=d:\IMGSET とやると d:\に、IMGSET.001…IMGSET.nnn.がコピーされます。
  ところが、ここで注意しなければならないことは、なぜかRecoveryシステムの中でドライブ名が入れ替わっており、本来のDドライブがDドライブでなくなっていることです。ちなみに私の場合、C:になってました。確認のためにはDIRコマンド等で調べる必要があります。
8 XPを再起動します。セカンドHDDアダプタに入れた新HDDにHPAをコピーします。
9 ようやくHDDを換装します。
10 FDDの起動ディスクで起動後、HDDが認識されていることを確認し、fwrestore file=C:\IMGSET とやると、 C:\から、IMGSET.001…IMGSET.nnn.が書き戻されます。
11 再起動。工場出荷状態へDisk to Diskリカバリ。
で完了です。

2003/9/11
 環境移行の途中ですが、拡張バッテリを購入しました。
  
 拡張バッテリを装着して裏返すとこんな感じです。下敷きにされているのはT23。

2003/9/13
 ようやく一応の環境移行が終わりました。何と買ってから5ヶ月近く放置プレイ(^^;この夏は忙しかったからとはいえ、ちょっと旬を逃した感じです。

2003/10/18
 と思ったら、突然起動しなくなってしまいました。顛末はこちら。原因は不明。ウイルスか?レジストリが壊れたのか?(直前にいじった記憶はないのだが………)

2003/10/21
 仕方ないので、念のためまた新たなHDDを購入(型番は前と同じ)し、同様の換装作業に入りました。

2003/10/29
 毎日夜に少しずつ作業を続けてようやく本日環境移行が一段落。現役復帰しました。

2003/11/6
 パソコンというものは、いじり始めるととまらなくなるもので、512MBメモリをe-trendで購入。早速付けました。

2003/11/12
 ところが、なぜかメモリ増設前から、2日に一遍くらい固まります。固まると何の操作も受け付けず、電源ボタン長押しによる強制電源断しか手がない状況。
 ThinkPad Clubでの報告等によると、最初から付属する純正メモリが原因と考えられるとの場合が多い模様。試しに外してみましたが、確かにその後は症状が再発しません。純正メモリが原因とは困ったものですが。

2003/11/17
 1週間ほど前にClub IBMで注文して届いていた802a/b/g Mini PCIカードの換装にトライ。キーボードを開けるのは実は初めてで、結構緊張しました。

2004/6
 初代バッテリがすっかりへたってきたので、新品バッテリを購入

2005/10/19
 久しく構成を変えていませんでしたが、若松通商のバッテリーのバーゲンで、新品のバッテリ(3代目)を購入するついでに、保証外の1GBメモリ(トランセンド)を購入。取り付けました。

2005/10
 8月頃から、パームレスト左側に亀裂が………。
 どうやら鞄に事件記録と一緒に詰め込んで、あまり圧力をかけすぎたようです。
 最初はかすかな亀裂でしたが、じわりと成長してきて、けっこう亀裂がたわむような感じになってきてしまいました。
 とりあえず、テーピングで応急措置。
  
 みっともないし、強度的にも心配なので、早く修理に出したい。
 しかし、代替機にしようとしたX20のHDD交換が、PartitionMagicの謎の挙動でうまくいかなかったり、データ移行の暇がなかったりで、そのままだましだまし使う状態。

2005/12/20
 何と、10月に買ったばかりの新バッテリの本体への給電回路がいかれたのか、バッテリで起動しようとすると落ちます。
顛末はこちら。とりあえず、古いバッテリに変えれば何とか使えるのですが、ああ、修理に出したい。

2005/12/31〜2006/1/5
 修理も出したいのですが、2003年夏以来、HDDを2年以上も酷使し続けているので寿命がちょっと心配です。
 そこで、年末年始に、T42の換装の際に同時に買っておいたもう一つの100GB HDD(HGST HTS541010G9AT00)への換装をもくろみました。1歳のいたずら小僧が同居してしまったので、日中はとてもパソコンなんていじれません。夜に子供が寝てから頑張って、とりあえず新HDDにDisk to Disk領域(HPA)のコピーには成功。
 ところが、メインのパーティションコピーがうまくいきません。何度やっても、MBRがうまくコピーできないようです。PartitionMagicもだんだん限界が見えてきました。
 ふと思いついて、昨年早く買ったきりそのままだったV2iProtectorをインストールして、HDDクローン作成機能でコピーを試みました。すると、今度はMBRは大丈夫なのですが、Windows起動の途中で、Windowsロゴだけ出て止まってしまいます。いろいろやっているうちに、空しく正月休みが終わってしまいました。。。
 
2006/1/16
 PartitionMagicをあきらめ、一念発起して、新しいソフトを買いました。ThinkPad Clubや2ちゃんねる等で評価の高かったAcronisTrueImage8.0です。
 これを使ったところ、見事にHDDのコピーに成功し、HDDを無事換装できました。

2006/1/21
 調子に乗って、X31を修理に出す前提として、とりあえずデータをX20に待避させたい。
 そこで、かねてから興味のあったThinkVantageSystemMigrationAssistantを使ってみました。
 当初、ワイヤレスネットワーク経由でのデータ移行にトライしましたが、一晩寝て起きてみたら、途中でエラーが出て止まっていました。何が悪かったのかわかりませんが、データが多すぎて途中で通信がうまくいかなくなったのかも。
 仕方なく、別HDDを経由してデータ移行を行うことにし、ThinkPadDockにセカンドHDDアダプタを噛ませて移行に再チャレンジ。一晩かかってようやく終わりました。
 しかし、選択したはずなのに、なぜかOutlookのデータは移行されず。うーむ、これなら自分で手作業でデータを移行した方が簡便かも。

2006/1/24
 修理に出しました。

2006/2/1
 修理から帰ってきました。
 修理項目は、@パームレスト及びLCDベゼル部の亀裂のため、これら交換。A底面のゴム足がはがれていたのを修復。Bそしてバッテリ駆動で電源が落ちる点は………再現しないそうです。おかしいなあ?バッテリ自体には以上はなく、本体側の接触不良の疑いありとのことで、なんと本体側のマザーボードが交換されてきました(保守契約期間中なので無料)。
 つまりこのX31は、上面、底面、側面を除く部分は全て交換されてしまったわけです。とりわけマザーボードを交換されたのは、人間で言えば脳移植を受けてしまったようなもので、人格(コンピュータ格?)が変わってしまわないか、ちょっと不安。X20からデータを戻しついでにSP2を導入。

2006/9/25
 X60sに仕事用メインマシンの座を譲り、いったん退役です。

2007/2/4
 液晶バックライトが逝ってしまったT23に代わり、嫁さんマシンに貸し出すことにしました。ついでにHDDをHGSTの120GBに換装し、一からリカバリして嫁さん仕様にカスタマイズです。

2007/10/25
 嫁さんが使っていたら、しばらく前から固まりやすいとクレームが出ていたところ、突然起動しなくなったとのこと。見てみると、起動時に、原因不明の見たこともないエラーメッセージを吐いてブルースクリーンが出て消えてしまいます。ちょっと対処不能かも。仕方ないので、事務所用に供出しようかと思っていたT23を再度嫁さん用に渡しました。

2008/5/4
 起動しないまま、忙しさにかまけてずっと放置してありましたが、仕方がないのでHDDはそのままに、出荷時コンテンツに復元しました。復元すると、エラーは出ないのが不思議。

2008/5/7
 XP SP3を導入。

2008/5/10
 復元はしたものの、HDDに不安があるので、HGSTの160GBに換装。ここで、今までと異なり、Disk to Diskの領域のコピーはあえて行わないことにしました。購入後5年以上経ち、XPもSP3になっているし、802a/b/g Mini PCIカードへの換装も行っているため、リカバリー後、アップデートが大変なので、最新のRescue&Recoveryを導入し、アップデートとした状態でバックアップを取っておこうと考えたのです。やってみたところ、導入及びHDDへのバックアップはできましたが、DVDにHDDイメージをバックアップしようとしたところ、なぜかDVD-Rには書き込めず、CD-Rにしか書き込めませんでした。おかげでCD-R11枚にも及ぶバックアップになってしまいました。



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