ことば悦覧 in 東京 2010(4/3〜4) 春版 記録集 home ベラ・ジュンさん 伊庭野大輔さん 平塚桂さん 藤井亮介さん 佐藤敏宏 ベラ・ジュンさんに聞く (2010/04/03 pm13〜16) その 01 02 03 04 05 06 07 08 その07 佐藤:自分のやりたいことはドンドンやっていくという感じで。社会というか廻りの状況なんて考えてないね。気配りなんかしてないね ベラ:してなかったですね 佐藤:そんなことしてもあまり意味がないと、やりたいことがはっきりしているので、合う処に自分が移動すると。 ベラ:漠然とイメージしてたとは 多少はずれていく 佐藤:そんなの当たり前でしょう ふふふ、ベラさんのために社会が成り立っているわけじゃない そんなこと出来たら天才またはおめでたいよ ふふふ。 ベラ:多少軌道修正しながらやんないといけない 佐藤:ベラジュンが廻りじゅう だってことなら 他のベラジュンがしてくれるんだから べラ:ふふふ 佐藤:みんなベラジュンだたら 飽きちゃうじゃん ベラ:そうですね 佐藤:同じってことは退屈だ 外圧が加わったり余計な情報が入ってきたり、ベラが歪んでいって、多様に変化していくのが面白いと思うんだけどね ベラ:確かに、そういうのが逆に面白く成ってきて 佐藤:そのときはあまり思わなかったと ベラ:苦しいだけですね、基本的に 佐藤:ふふふふ苦しいだけ ふふふふ 頼んでネーよ苦しめなんて誰もふふふふ、なんで苦しいの、自分が作りたい建築を作れないだけじゃないのふふ勝手な奴だ ベラ:そうですね。人のお金使って 佐藤:勝手な事を思って苦しんでいたわけね ベラ:そういうことですね、自分の我が儘が通らないのでイライラしてるって 佐藤:ふふふお前の我が儘に付き合うってくれるほど社会は反応してくれないだろう ふふふ。当たり前のことだ ベラ:はい 佐藤:そのアパートが完成して我が家に来て説明してくれたわけだね ベラ:あれはもうだいぶ経ってますね。一軒目が2001年の末で。2002年の末ぐらいにアパートは完成した。そこらへんで割とアパートやっているうちに、色々次も仕事見付けなきゃな〜と感じ。なんとなく、色々動く 佐藤:実力ないから有名事務所に入って箔つけて、メッキ施してから独立して仕事すんだけど。箔つける必要ないと。自分のやりたいことがはっきりしているからな。行っても意味がないと。 ベラ:そうですね。 佐藤:大学卒業して独立建築家として動きだしてしまう人間が居るんだということを知らせるだけでも重要なことだと思う。ときどき卒業したら即独立せよ!といっても 真に受けない。ベラさんは貴重な実在ですよね。日本で語られるかのような建築家のミーハー王道があるじゃない。その王道とは無関係に進んで来てるよね。ベラジュンの建築家の道は自分で拓いていくと ベラ:そうですね。 佐藤: 友達の家を作るために独立したよと ベラ:王道が大切だって気づくのはだいぶ経ってから 佐藤:はははは、そうかそうか、知らなかっただけか はははは ベラ:知らなかったですね、 佐藤:プロフェッサー建築家なんて考えてもみなかったと ベラ:チャント師事してそういうふうにやっていた方が色々と合理的だっていうふうに、思ってなくって。 佐藤:プロフェッサー建築家という金看板を背負って活動する方が説得しなくっていいので楽だとは想うけど。それでその建築家の質がどうこう変わるわけでなないから、やりやすいだろうって話 だけかな ベラ:やりやすい、それに気づいたのは後ですね 佐藤:相手が分かってないのでやりやすくなっているかもしれないので。建築家にとって幸いかどうか疑問だよね ベラ:そうですね。相手が分からない だけなんで 佐藤:そういう通念が建築にとっていいかどうかは分からないよね。コミュニケーションがうまく行ってるかのような気配があるが、金看板が効いて本音のコミュニケーションが成り立ってない可能性もある。 ベラ:そういうことですよね 佐藤:金看板が輝きすぎて建築家本人が見えなくなっているかもしれないし、どっちもどっちだよね ベラ:といってもその状況でやってしまえる、その状況は作りやすいっていうのは。あるていど作ってきて何となくぼんやり思うんですけど。割と建築やっている人でも やってない人でも、受け取る力はけっこう有るっていうか。持っているというか。 佐藤:ベラさんが提案したも内容を理解してくれる力はあると感じると。かなりの受容力を持っていると ベラ:持っている 佐藤:いままでの経験をかえりみて思うわけね ベラ:思いますね。ただ模型とか図面じゃ無理なんですよね、実物になって初めて理解してくれる。ふふふ、なので引き渡して初めてわーって喜ぶ 佐藤:ベラさんの言っていたことはこれか!ってなもんでね、結構心配だねそれは ふふっふ ベラ:そうですね、よく頼んでくれたなっていうのはあるんで。 佐藤:コミュニケーションは要らないと ベラ:それはクライアントの人間性というか。勇気だと思うんですけど。 佐藤:建築家がポピリズムに陥る、何からなにまで受けとめて作るかのような姿勢は職能放棄に近いけど。提案して建築を理解してくれて、出来た建築を愛でながら使うというのがより良いと思うんだけど。建築家が提案したい建築を提案しない状況やクライアントの要求だけ消化した建築だけでいいのか?な ベラさんの今の状況は、プロセスが理解され出来、建築が愛でられるという状況ではないので 最初から建築家ベラジュンが理解されているとは思っていないんだと ベラ:理解されているとは思わない、なんか面白いのがいるな〜と 佐藤:やる気あるのでやらしてみた結果 結構良いジャンと、そんな状況なんだね ベラ:そうですね、それが割と僕もそのクライアントに合わせ方が分からなかったし。なんとなくこれが良いと思って単純に提案して、たまたま通るとか通らないとか。基本的には仕事もっと捕らないと食べていけないっていうのがあるんで。ひたすら色々動いたりして。話は引っ張ってこれるんですけど。実現するのがもの凄く確率が5%以下ですね。 佐藤:どんどんどんどん提案し続たっているってことだよね ベラ:そうですね。たまたま色々あったというか。 佐藤:話しにくかったら話せる範囲でいいんだけど 藤村さんと仕事をしていましたよね。 ベラ:はいはい 佐藤:ボクセルを頼んだときに初めてチームを組んだのかな ベラ:そうですね、藤村君と組み始めたのは、今もいるんですけど宮内も、三人で始めた。 佐藤:もう一人居たんですか ベラ:そうですね 佐藤:会ってないね ベラ:会ってないですね。アメリカになんか行ったり来たりしてて。藤村も最初オランダに行っていたんですね。オランダから帰ってきて合流して。一緒になんかやってみようと。 佐藤:どこで最初に出会ったの ベラ:一番最初なんだっけな〜。どっかの講演会かな〜。ああコンペの受賞式のとき。で、藤村も入選してて。それで授賞式ですね。話したのが始まり 佐藤:印象だとベラさんの方が先に建築を作っていて、藤村さんが持っていた理論的な内容を実現化していた。で藤村さんがベラさんと組んだという印象が強いんだけど。それで間違いないよね。藤村さんが考えていることをすでにベラさんが作ってたよって 印象を受けていたんだけど ベラ:それに近いですね 佐藤:最初のアパートというのが当時 藤村さんが言っていた、検索空間とストック空間・展示空間に分かれて在る状況を説明し 既にベラさんはアパートで作っていたと。で一緒にやろうかと、そこで盛り上がったのかな〜と思ってましたが。 ベラ:そうですね。藤村のをそのとき入選したのを見て。俺やってるが最初の藤村へのアプローチではあったんですけど。でアパートという形式だったので。 でも藤村の考えてることで説明出来るし。興味が漠然と違う部分からも それぞれのアプローチけど 漠然とした空間への興味が一致していたんですね。 そういうのがあって。一緒にやっったら面白いんじゃないかと。 でタイプも違うし。建築に対してのアプローチが違うんで。 佐藤:印象だとベラさんが造形を、フォルム大好き人間で、フォルム命みたな感じで。藤村さんはフォルムはオマケであるかのようであまり説明せず 理論大好き人間である印象が生まれる。これは合体いたらいいんじゃない みたいな。お互いに引き合い融合した感じでね。 超合金建築人間・建築家像が出来ちゃうよみたいなそいう印象が強かったけどね ベラ:そうですね、それは漠然としてお互いにイメージたぶんあったんですけど。 佐藤:建築あそびで説明した。アパートの次の集合住宅建築はもっと複雑に進化ていたじゃない、一軒の住宅が東西南北に面して捻れ引き合ってキューブになっった建築があったじゃない ベラ:ああありましたね 佐藤:出来たの ベラ:出来なかった 佐藤:面白い提案だったよね ベラ:はい 佐藤:あの当時は新鮮だったよね、具現化はしてないんだね ベラ:してないですね 佐藤:その後 あんな感じの建築が出来ている最近ね ベラ:そうですね、だいぶ後にですけどね 佐藤:ああベラさんが提案してた建築と同じだわ〜と雑誌で見た覚えがあるふふふっふ 3:11:13 その08へ |