大阪 ことば悦覧 ことば紀行 2008年5月12〜18日   home 

家成俊勝・大東翼・赤代武志さん 2008年 5月15日午後快晴 豊中市の事務所にて  
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 その06 音源2 0〜 20分 38秒

佐藤:ここの家賃は  面白いところ 在るね
家成電車から見えていたんです ここが 聞きに行ったら 家賃も安いし 
佐藤:ここ幾らなの 

家成:5万5千円です
佐藤:広いですね 改修は自由と
家成:最初天井がはってあって 壁も全部クロスだったんですけど 自分たちで解体して 
大東:基本的になにしてもいいと言う条件で 借りて
佐藤:内装は自分たちで組み立てて
家成:そうです 要返却と書いてあるやつ消したいで
佐藤:ここでは寝泊まりしてないの 

大東:寝てはいないです 
佐藤:みなさん家はあるの 
 かいじょうはい 
佐藤:仕事場と栖いっしょの人が多かったから 
大東:ああああ 
佐藤:おれが来たらここで寝れるね
大東:どうぞ寝てください  

佐藤:今回は初めてなんで ホテルに泊まっているけど 理想としては泊まり歩こうかな〜って思ってて 泊まり歩き聞き取り調査のように 誰にも頼まれてないのに 

      会場 いただきます  
佐藤:家賃は折半してるの 
かいじょうそうです 

佐藤:なんで独立したの っていうより こうい言う成り行きにしかならなかった
かいじょうばくしょう それいがい考えてない 
大東:それしかならない
佐藤:でも赤代さんが なんで巻き込まれたのか そこんところどうなっているの 

赤代:僕もこういうのが好きで やっていただけで たまたまそういうバックグランドある 彼が宮本事務所に 遊びに てからです その事務所の時はそんなにあれかな
家成:
僕宮本さんの事務所に 半年ぐらい入り浸ったんです。そんで 一杯本があるとおもったので いろいろコピーして持って帰って 

佐藤:それで地下のイベントとか手伝ったんだ
家成:そうです 
佐藤:あの当たりは入り浸ってた時期なんですね 
家成:そうなんです いきなり行って最初に言われたのが模型の梱包ように箱を作ってくれって おっきい それでこんな事するために来たんちゃう と思って 作りながら 一番エライ感じやった 赤代 この人に取りあえず文句言うとかなあかん と かいじょうわらい ブツブツ言ってたんで 
佐藤:いいことじゃないですか 職場環境改善 
家成:こんな事するために来たんちがう 

佐藤:権利を主張するのはいいよね  重要だよね国際政治学をまなんだ ここで役立つ かいじょうははあははは  建築だけ勉強してる人は言えないものね 建築関係者の弱点はそこだと思うんだよね  自分達の権利を主張しないで 自己責任にして 俺が悪いんだ と言う話に納めちゃうて  なにも改善されていかない 悪循環で 次の世代がまた人間性を奪われて 実際に主張するのはおもろいな〜  仕事はなんでもできちゃう やっちゃうよね 
家成:まあそうですね〜  

佐藤:めざすものっていうか いくゆくはこんな感じって言うものは コンペとかは全然やってないでしょう 
家成:こんぺやってます   なんでもやります 
佐藤:三人でこれやってみようかと 仕事がなくなったら バイト

家成:バイトは今しないですけど 
大東:なんかしてますね〜 
佐藤:からだ痛めつけて動物になったんだ 頭でっかちで サラリーマン化してるけど 行動してしまう処が面白いところだよね 95年の阪神淡路大震災は 実際みてるわけですね 同時にそのあとPCが入って来て 情報革命が起きて 情報を発信するのが簡単になった  簡単になったので紙媒体の地位が実情に合わなくなっていく  自分たちの情報を出して行くように成ると思うんだけど  そこまで手が回ってないだろうけど  建築家はものつくるだけじゃない と 実践済みだけど 

大東:そうなんです 
佐藤:肉体と頭をつかって建築ではないイベントなどやって いろんな領域横断 境界自分で作ってこれしかやらない 囲い込む そのことによって権威が生まれる 境界があると そこで他者を弾けるわけだ  そういうのをやめて ただの人間 横断する動物でいいじゃないかと  それをもう実施しているよね 

家成:そうですね 最初あれやったですね なんとなく 建築をなんとなく勉強して 体動かしている時に分かったのが なんとなく建築界の見えない境界みたいなもの でこういう感じでもの作っていると そことなかなか横断出来ない とは何となく感じてたんですね  ところが なら その境界から 外でもの作り続ける方が面白いんじゃないか と この頃思っていて こう言う事をやっていたんですけど ある時 そこだけって決めるのも 面白くない

佐藤;はははあっは
家成:むしろその境界のなかなで 入り込めば 外にも居るって言う さっき佐藤さんが仰った 横断して行くほうが 面白い 
佐藤: 境溶とか 境融 って言ってるんだけど 境を溶かす 共に有するんじゃなくって  境界をつくるんじゃなくって 逆の行為の方が今は いいじゃないかな 境を腐らせて越境しやすくする  横断するも いいけど 境を 溶かしてしまうと 横断することないじゃない 横断だと 境を作った者に抵抗して行動する イメージがでてしまうけど それもちょっと 違うじゃないかな〜 

行為しているうちに相手の境界が 無くなっていっちゃう って言うのがよさげだ  PCが出来たときには気づかなかった  IT革命がもっていた 本質 のような気がしてきたんだね    既存の権威を補強しようとする人達は 不安で不安でしょうがないかもしれないけど 周縁で越境横断していた者にとっては 快適だ  どこが周縁だかわからなくもなって来ている  そういう乗りはいいよね 

 建築家はもっと主張しなければいけない  憲法25条に健康で文化的な生活を建築家にもさせよと 政治家に命令しているんだ  逆読みする人がいるけど 権力者に対する命令が憲法だから  主権者が権力者が暴走しないように 命令している 建築家にも健康で文化的な生活をあたえよと 

大東:法律と憲法の違い そこですよね 
佐藤:どうじに法律でなき 自律的な 倫理ってあるじゃない 建築家自身が倫理を共有しないうちに 政治家に法律を作られてしまい 他律感を自律と勘違いしている者が多い   自律的な約束ごとで 問題が多発した場合に 法律で義務化するならいいけど 

誰か解らんものが法をつくって 誰かわからんものに 優秀な建築家が縛られつづける っていうのは滑稽 酷刑なんじゃないかと  そう言う思いを持った人たちが 統合じゃなくって単に集まって語る  統合だと政治的な行為になるけど 単に集まり だれかが 何をやっているか観る 観察しながら栽培する社会がいいじゃないかと そのためには 観て歩くひとが居る おれが時々来て観てあるこうと  建築家の観察栽培型社会をめざして  そしてちょっとずつ出会う場を

家成:そうですね 

佐藤:このグルーぷは違う分野から入ってきてる
 
大東:もともと僕が複雑系と言っていた時の本というのが 面白いな〜とおもったのはサンタフェ研究所っていうのが 物理学者と 経済学者と 哲学者が 同時にテーブルについてご飯を 食べながら 話していたら 同じ問題で行き詰まっていることに気が付いて 今その問題は僕にはまともに理解できないですけども なにか異分野の人間がお互いに面白いねって思える のが凄いな〜と思って それが面白くって複雑系に興味をもっている だから経済学部はいったけど 経済学部から 複雑系勉強して 経済を納めたいと思っていたわけではなく 予備校でそんなことして何するの〜 と言われても 良く判らなかった 

佐藤:電話がはいる 今 インタビュー中なんですけど なんでしょうか だれか外人の建築関係者いるからインタビューしろって 言われた 会場 ははははは

家成:
早いですね話決まるの 
佐藤:そうそう早いよ  もう一度 あえて聞くけど どうして自分たちで独立してるか

家成:なんでやっているか  僕あんどうさんの住宅の麓なですけど その山 に子供の頃 秘密基地を一杯作っていたんです スクウォッターで ある日 アンドウサンが やって来て 僕の秘密基地が全部強制撤去させられて あんなものが建った その瞬間建築家はなやねん 
佐藤:暴力的

家成:暴力的だな〜 ってのがありました 
佐藤:土地に内包されている歴史 いろんな行為が封じ込められて いるのを一瞬にして 建築的権力にて 全部排除 解体してしまう ね
家成:そうなですね〜 
佐藤:建築が持っている権力を よく理解してらっしゃると思うんだけど 内部で何でも出来るじゃないですか 建築型権力って言うのかな そういうのをかなり意識しますか   



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