第2回 toshi chan の いる建 いるけん  home 
    松川昌平さん 初建築 in砺波 インタビュー記録   

 01 ネット縁  02 建築はインターフェスの集積だ   03 ハイブリット行 
 04 実現     05 コンペ案    06自己組織化   07経歴   08 ワインバー
       

 02 建築は インターフェスの集積だ 

s:それは何て言うのですかね。体験的とか経験的というか、昔からの蓄えた情報を入れて、プランニングを 経験的にのっとり作るという方法でしたよね。松川さんが そのような行為を 一切捨てるかのように 建築を作り始める というのは。

松川:やらないわけではないんですけど。僕は昔からコンピュータ建築というのをテーマにして活動しているんです。人間の脳が得意な部分と、コンピュータ・プログラムが得意の部分というのが適材適所あると思うんですよね。

無から有を作り出すときは、人間の脳の方が今は圧倒的に優れている。アイディアを出すときには人間の脳の方が優れていると思うんですけど。これを 例えば千回思考(試行)するという

佐藤:笑う 短い時間にですね。

松川:人間の頭では無理ですよね。何十年かければ 出来るとは思いますけど。だけどコンピュータ・プログラムだと、そういうのは 一寸した。今まで人海戦術でやっていたよな事をもの凄い短い時間で、凄い沢山のバリエーションをですね。こちらの意図を汲み取ってやってくれるというのが、やっぱり 人間の脳には出来ない優れているとこだと思ってます。

そういうのを 「コンピュータ と コラボレーション しながら作っていく」 って言うんですかね。 コンピュータだから作れる 可能性がまだまだ有るような気がして。 それの一つの実験というと語弊があるのですが。 「そういうのを重ねていくとリアルに立ち現れた建築も、なにか今までとどこか違うかもしれないな〜」 と・・どっかであって。

s:それは 最初に人間にしかないような 直感力というか。 全体を未整理にしてね。千回もの計算をせず作る 。そういう 行為に対する 公式(プログラム)についての 考え方というのは どういう事になっているんですか。

 電話が鳴っている 

松川: それは通常の設計と 多分同じというか。来る途中の車の中で説明していたコンペの時に ダイアグラム作るという話しましたよね。 あれって一種のアルゴリズムだと思うんですよ。

樹木とか自然界を見ていても。針葉樹も広葉樹も。低木みたいなものも。同じアルゴリズムで出来ているような気がして。だけど、そのパラメーター違いによって、針葉樹になったり広葉樹になったり。環境の変化なり、自分が欲っしてる 欲求に応じて そのアルゴリズム要求を変える事で 多様複雑な世界を作っているような気がして。

s:数学者のような 科学者の発想ですよね。

松川: 僕昔からクリストファー・アレキサンダーとか、バックミンスター・フラー好きなんですけど。 あの クリストファーアレキサンダーのパターン・ランゲージで もっていたような事が 実際には消化不良で終わったちゃったじゃないですか。 そいうのを 今はコンピュータ・プログラムという武器手に入れて・・。 手に入れた事によって あの時代には出来なかったことが ようやく出来る環境が整って、この先 そこをステップにしてやっていくと。

何年か後にはそいうものがキット当たり前になってきて。次のステップに行けるような気がしているですけど。それの思考実験というか。

s:この建築で行われた・・逆にいえば 領域の機能名称は後で 名づけた方がいいと思うんですけど。

松川そうですね。

s:あるタイプが出来てしまうんじゃないですか。そうでもないんですか。

松川:タイプというのは。

s:例えば用途別のビルディングタイプしゃなくって、プログラムによって導きだされた理想的な建築の形式とでも言うかな。 樹木なら太陽の力を借りて重力に逆らって垂直に伸びていくというような完全理想があるように、建築というのも何かに向かって統一されていく タイプが出来てきて。  あとで機能名称を使用者が発明する。 

 名を与えて行けば美容院にもなるし 学校にもなるし、住宅にもなるし。 というカタチになっていくような気がするんですけども。 それは複雑で多様だといことと、逆になっているような気がするんですけど。


建築がもって生きてきた 訳のわからない 時代の欲望を吸収し・受けとめて 変容して来た過去の歴史と 異なるような・・・・人間の複雑怪奇な行為を支える背景として建築は 或タイプを提示して行く というように受け取れるような気がするんですけど。

松川:領域の機能名称は最初は暫定的につければいいと思うんです。その領域単体ならば依然として その機能以上の多様性はないのですが、さまざまな場と関係性を紡いでいくうちに その相互作用によって場の性質も機能名称を超えて多様に変容していくと思っています。 ただ僕自身このプログラムが万能だと思っていなくって、ある一個の複雑なり多様なものを生み出すための凄く 単純明快なシステムだと思っているんですけど。 これで全部を建築が作れて色んなタイプの建築が作れて 全てが多様で複雑になるだろうとは全く思っていなくって。アルゴリズムでも 凄く沢山のアルゴリズムがあると思っているんですね。植物を司るアルゴリズムもあれば、・・・


発注者の方がコーヒーとお菓子を持って現れる。共に 「すみません」

発注者:全然・・はいどうぞー

s:仕事の邪魔をし お茶まで頂いちゃって〜申し訳ないです

発注者: そんなことないです〜 微笑む 

松川:ありがとうございます 

:すみませんね〜。いただきます。思わず 嬉しくなってしまうな〜。

松川:ありがとうございます

s: この地 富山県出身の上野千鶴子さんが山本さんに噛みついてて。熊本の集合住宅は空前絶後の、とんでもない住宅であるというような事を語っている。ある意味で賞賛しているわけですが。あういうものを建築家が求めるもの いいけども、普通の人は簡単なタイプを作ってもらって、そのなかで生き行きたいと。 タイプを求めているんだと いったんですけど。それで タイプを生成する そのことと似てるのかな〜と・・・・・(家族を容れるハコ 家族を越えるハコ 平凡社 参照)

松川:そうですね。マスを相手にしようと思うと、人間ずぼら ですから ある程度与えてもらって、あまり考えずに行動するほうが 楽だと思いますよ。ただある特定のニーズの人が見えていて。その人と一緒に作れる機会がもし あったとすると、また話は違ってくると思うんですよ。 実際に今日来て思ったんですけど。僕が思い描いたのと一寸違う 使い方を自ら開発されて

s:なるほど

松川:開発をやっていたりとか。そいうのを見るとやっぱり嬉しく なりますよね建築は白地図みたいなものを提示して、その白地図の上に自分で塗り絵していくみたいなことだとか。 携帯電話を作った人が 考えもしつかないような使い方を 女子高生なんかが開発するじゃないですか。 ああいうユーザーが開発する余地みたいなものが この建築の中にあって。 それを「開発しよう」と思えるだけの切っ掛けが、建築の中にあると面白いなと思うんですよね。 その「切っ掛け作りが出来てるのかな〜」という気はしてるんですよね。

s:なるほどいい話ですが。話の展開が コンピュータ廻りから 横ずれしているような気もするので戻しますね。 発注者の話を受けて最初にプログラムを作ったと。そのプログラムを使って部屋名称、部屋の面積を与えて、コンピュータにレイアウトさせたわけですね

松川:そうですね

s;できたのが この建築ですね。

松川:はい

s:ほとんど手を加えないでそのまま 建ち上がっているんですか?。直線とか曲線とかの選択はどのようにしたんですか。モニターに現れるような、丸い平面でもよかったわけじゃないですか。

松川:丸でもよかったんですけど。その辺は昔から、なんていうんですかね〜。そのへんは建築家の説明のしたがりな処なのですけど

佐藤 わらう。

松川僕は機能機能という、アクティビテーアクティビテーという、言っていいのか 判らないんですけど。そういう関係だけの繋がりをマズ決めて。、だからシャンプー室とセットスペースは繋がっていて欲しいし、そのセットスペースと庭も繋がっていて欲しいと。

マズ場所考えない関係考えて いったんでしよね。その関係を 実際の物に落とし込む時に、それにカタチを ジオメトリーを与えて行くわけだと 思うのですけど。 

s:その段階でどういうカタチにしていくかというアルゴリズムも沢山種類あると思うんですけども。

松川:円形でもいいと思うんです。四角でもしいし。不定型なカタチでもいいと思うんですけど。同じように不定形なカタチが寄せつけ合うというのもできると思うんですけど。「僕はやっぱり もっと プリミディブな事をやりたいな〜」と思っていて。マズ 円形ありきじゃなくって、関係と・・・。

       PCを操作し始める松川 

みたいな領域があったら、ここに(引き合う間に)一本 境界ラインみたいなものが引かれるわけじゃないですか。 この境界ライン一個ジオメトリーだと思っていて。この「境界にいろいろ属性を与えてあげられればいいな〜」と思っていたんですよ。例えば通り抜けらるとか。

s:境界・ジオメトリーの方向性というのは勝手にコンピュータが決めちゃうわけですか。

松川:垂直です。

s:引き合う関係性のライン(ジオメトリー)に垂直にね。中心と中心を結んだラインに直角に、壁の位置というか 領域の境界位置が決まるわけですね。

松川:はいそうです。さっきお見せしたものがそうなっていたんですけどね

s:それでラインが うまれつづけ、線が一杯出てきたのですね。そのら領域 の衝突によって生成された、境界のジオメトリーを従来の建築言葉でいう 壁の線、の位置にしてあげたと。

  プログラムし入力して うまれて 来る PCの動画を見 ながら

松川今は壁だけなんですけど、一番最初の計画では屋根の高さ、床の高さも全部バラバラだったんですよ。つまり、何かと 何かの関係性を、インターフェースと昔から僕が言っているんですけど。インタフェース、今 モニターには 壁しか書いてないんですけど、ここと床面とのインターフェースだし。ここと空とのインターフェースだし。「インターフェース全てを、ある属性をもって変化させていこう」と言うのが最初のコンセプトだったんですね。

だから最初は天井高も全部ガタガタしていて。床面のテクスチャーなり天井のテクスチャーなり、壁面のテクスチャー開口部の開け方。そういう インターフェースの持つプロパティー ですよね。属性ですよね。それを一個一個 操作してあげる。

s:インターフェースの向こう、外部とかね、データベースというのは、その時 その時によって変わっていって。「取りあえずインターフェースだけ考え表現しよう」 ということなのですね

松川:はいそうです。建築インターフェース集積だ!と昔 言ってましたけど

 
佐藤 大笑い する 

s:データベースは構わないと。

松川:データベースはインタフェースの奥から引っ張り出してくる、情報なので。

s:無限にあるだろうと。

松川:そうですね。

s:インターフェースだけ発見し 作ってあげれば、ドンドン建築は豊に成っていくだろうと。

 共に 笑いながら 

松川:豊に成っていくとは言わないですけど、突き詰めて考えれば、どんな凄く複雑な事でも、きっと一個一個のインターフェースから考えて行けば、いけるんじゃないかとこの時は考えていましたけどね。 ただ今は一寸ちがうんですけどね〜

s:ま いいですよ、ここの建築に限定しましょう

   松川 大笑い 

s:この建築の話でいいですよ。 建築に対する思考も 一作作ごとにドンドン変わっていくものだと思うので。 それで部屋のレイアウトというのか、そう言うものが出来て、その結果が ここの図面なわけですか・・ それは 敷地から飛び出したりしないわけですかね。このプログラムは。

松川:敷地とのインターフェースも。

s:設定してあるの 

松川:設定してるので、敷地すらも インターフェースなんですよね。

s:敷地境界もインターフェースだから そこから飛び出さないうようになっちゃってると 。

松川:ここで切れているじゃないですか。

s:敷地境界から 50pぐらい離れて切れてるわけですね。そのなかで・・自分で作ったプログラムの中で部屋・部屋たちの関係が 勝手に ゴニョゴニョト計算していって〜。

松川:だけでど 勘違いしていただかないで欲しいのは、「違うな」と思うのは。自動的に、オートマチックにコンピュータが考えてくれるわけじゃないですね。 僕が「こうしたいな〜」と思った、最初のルールというか。

s:ルールを最初に入力するというか、松川さんが考えたルールなわけでしょう。

松川:そうです。そこが これからの建築 というか

s: それは依頼されたり、発想したい建物、建築によって、条件とかプログラムを作り替えていく ことになる わけでしょう 

松川:そうです


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