おっくんの細道
以前、「八尾物語」というミニコミ誌に連載もののコラムを書いていたことがある。
連載といっても、得意な分野というものがない僕は、どうしようかと考えたあげくに、とりあえず毎回書くテーマだけを決めてから書き進んでいこうと思いついた。
しかし、適当なテーマといってもなかなか決められない。最初は一回ごとのタイトルを50音順に付けていこうかと思ったが、それだけでは面白くないと、つい自分で面白がってエスカレートしてしまい、「タイトルをしりとりでつなげよう」という無謀なことを考えついてしまった。
しかも、ルールを厳しくして・・・(^^;
そのルールとは次の通りである。
1.連載の毎回のタイトルをしりとりで繋いでいく。
2.タイトルの頭として一度使った文字を、二度とタイトルの頭に持っていかない
3.濁点、半濁点の文字も、そのまま濁点、半濁点が付いたままで繋ぐ。
具体的に言うと、最初のタイトルは「いろは」である。そうなると次のタイトルは「は」で始める。「ば」や「ぱ」ではいけない。また、「は」で始めて「い」で終わってはいけない。「い」で始まるタイトルはすでに書いているからである。
・・・とまあ、こういったわけである。当然、後の回になるほどタイトルを付けるのが厳しくなる。その結果考えたのは次の41タイトルである。
原稿を書き上げていたのは第21話の「ゾロアスター」までだが、日の目を見たのは第7話の「孔雀王とアダム」までであった。
最近、この未発表の原稿たちが、毎晩僕の枕元に立ち・・・となれば、話が少しは面白くなるわけだが、そういうことはない(笑)
実際はちょっと以前のワープロの原稿を整理していて見つけ、僕としては未発表原稿が少しはあることはわかっていたが、まさかこれほどあるとは思っていなかったので、今回、この場に発表させていただくことにした、という次第である。
当時の文章があまりなので、元の内容を変えない程度に少し推敲し直したところもある。改めて読み直してみると、こんなものを世に出していたのかと思い、今更ながら冷や汗ものである。
2002年10月26日