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あとがき


まずは…お待ちかねの(笑)

第一話 …広瀬
第二話 …立夏
第三話 …広瀬
第四話 …広瀬
第五話 …立夏
第六話 …立夏
第七話 …立夏

…でした。どうでしたか、推理は当たりましたか?
「起承転結を順番に受け持って、一話が大体原稿用紙20枚ね」ということでしたが
後の方に行くと長くなっていって。別に騙そうと思ったわけでは…です。
ではでは、ショック(?)の冷めやらぬまま、それぞれのあとがきへどうぞ。

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立夏・あとがき >>

 読了ありがとうございました。初めてで戸惑うばかりだったリレー小説、さて、いかがでしたでしょうか。
 この企画は、もりのさんが提案して下さったものです。それまでリレーというものをしたことはなく、できるのか不安で迷いましたが、ここでしか得られないものもあるかもしれない、と思い挑戦してみた次第です。
 大変でした、ええ、本当に。もりのさんから担当分を渡されるたび、「私には無理かも」と打ちのめされて。ジャンルとしても初の試みだったので、よけいに自信がなく。ラストを書き上げるまで、お話を完結できるか不安で仕方ありませんでした。
 もりのさんの『起』の部分を渡されて、「あのビルは、たくさんの人間の人柱で出来ているのです。僕も、その一人ですよ」と来られた日には、どうしようかと思いましたよ(笑)。どう続ければいいのかさっぱり分からず。様子見つつジャブを打ち返してみたり。だから真帆が、起こったことに対して頭の中を整理をしようとしているのは、そのまま私の姿ですね。実はその時には、私の中では幽霊説が一番大きかったです。だからああいう持っていき方……。
 で、なんとか『承』を渡した後、『転』をいただくわけですが。これにはノックアウトされました。本気でさじを投げようかと。
 真帆の前に貴彦が現れるシーンで、「そう来るの!?」と背筋がぞくぞくっとして。字が消える種明かしで、「ほほう!」と膝を打ち。先生と真帆とツインビルの繋がりを聞かされた時には、「そう回収していきますか。すごすぎ……」とため息。しかも最後は先生の「華麗なるショウ」発言。こ、この後、これを私にどうしろと……?
 そこから、きちんと向き合えるまでに少し時間がかかってしまいました。時期的に、旅行へ行ったり『ココロニ、ツナガル。』の追い込みがあったりはしたんですが、リレーが書けなかったのにそれらは言い訳でしかありません。本当にどうすればいいのか分からなかったのです。
 でも、完結させるのは無理でも、とにかく挑戦してみようと思い。ダメはダメでも、やってみることは無駄にはならないだろうと。諦めるのはそれからにしようと思いまして。
 まずは回収すべき伏線を書き出して。それを前にうんうんうなって、ああでもないこうでもないと思考を巡らせてました。しばらくは何にも見えてこなかったんですが、徐々にひとつひとつの答えらしきものが姿を現し始めて。エンジンがかかってくると、解決の糸や関連性が次々と浮かんできました。「物語の神様を引っ張り込んだ」という感じでしたね。
 組み立てが終わってからも、これを書けるんだろうか、とちょっと呆然。でも書き出さないと当然のことながら終わらないわけで。けれど書き始めると、けっこう怒涛の勢いでした。ただ、まさか三倍の量になるとは思いませんでしたけど。
 書き上げてみて。挑戦して、挫折して、苦労して良かったと思いました。トータルのまとまりはどうか分かりませんが、自分としては良い作品ができあがったと感じました。やれるだけのことはやりました。
『結』は「動」のシーンの連続ですが、サイトの作品はわりと「静」が多いのでその反動が来た、という気もしました。それまで気付いてなかったけど、バランスが崩れていたのかも。キャラが自分から動いて道を切り拓いていくのは、スカッとしますねぇ。
 扉は、一度こういうものを作ってみたかったんです。でも自分のサイトではそこまでする気力がなくて。あんまりひとつの作業にのめり込みすぎるのも、更新停滞につながりますから。メインは小説の中身ですしね。
 でもせっかくだし、ということで。TVドラマの公式サイトをいくつか回り、参考にさせていただきました。最終的には『FACE』というドラマの宣伝ポスターを。実物とはかなり違いますけどね。本当はキャストとか制作スタッフとか入れてみたかったです。後ろのビルだけフリー素材をお借りして、人物・手・鍵は自分で用意。全部写真ですが、写っているのは私と相方です。ご協力、感謝。
 ともあれ、この作品を作り上げたことは、とっても良い経験になりました。その機会を与えて下さったもりのさんには、本当に感謝しています。この作品に携わることで、お互い楽しくもあれば辛いこともありましたが、それでもここでこそ生まれた意味があったと思います。
 その作品にお付き合いいただき、ありがとうございました。この話を通じて、何かひとつでも伝わったなら幸いです。それでは、それぞれの作品にて、またお会いしましょう。

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広瀬・あとがき >>

 ここまで辿り着いてくださった皆様、そして今回の企画を一緒に乗り越えてくださった立夏さんに感謝、感謝です。いつもながらの軽いノリで始めてしまった気まぐれにお付き合いいただき、申し訳なくも幸せな気分です。
「リレー小説をやりませんか?」とメールで問いかけると、立夏さんのお答えは「楽しそうですね。でも、リレー小説とはどんな風にやるんですか?」でした。そうですよね、普通、我々モノカキは個人プレイ中心です。お互いの作品を読んで感想を述べたり(たまに誤字を指摘したり…?)と言うことはあっても、共同作業はない。まあ、私自身も高校時代に必修クラブ(部活ではない)で、部員が4人しかいなかったので「じゃあ、みんなで『起』の部分を書いて、次の人に回して…4人いればお話が完結するねえ」と勝手に考えて、実行して。楽しかったので、もう一つ書いて…あのノート、どこに行っちゃったかなあ。ええ、実はそうなんです。立夏さんにも言いませんでしたが、私が勝手に考えたのでこの方法が正式なものか分かりません。以前から立夏さんとは世界観が似てるなと思っていたんです。上手く言えないんですけど、同じ校舎の中を立夏キャラとウチのキャラが歩いている様な。作中を流れる「気」みたいなものがとても近いんじゃないかなと。だから思い切って、お誘いしました。
『起』の部分は数時間で。いわゆる日中にががっと書きました。頭の中に机の落書き、それと対話する女子高生…と言う漠然としたイメージが浮かんできて。後は妄想で。貴彦を出したのは…趣味。私は男の子描写はあまり得意ではなかったので、ちょっと立夏さんの手腕を期待したりして。ああ、えっちシーンが出てこなくて残念…期待していたのに(…ええっ??)。とにかく、これを渡したらどんな風に料理してくれるかなとわくわくする気持ちでいっぱいでした。犯人もトリックも全然考えてなくて、ありきたり。ひとりでは出来なくてもふたりならどうにかなるだろうと思ってました。
 ですから『承』の部分が戻ってきて…唖然。は、話が全然動いてない…犯人らしき人物の影すらない。このときまで私は知らなかったんです。立夏さんは華麗なる小説で読者さんを魅了しているように見えて、実は心理面を掘り下げるテクの達人だったことに。ごちゃごちゃと人間をたくさん出したりしないで、少人数を描きつつ微妙な心の揺れ動きを選び抜いた会話で書いていたんだなと。今までサイトでは「静」の作品が多かったと言われて…そうかあ、そうだったのかと。で、比較対照の問題ですが自分の作品は動的だったことにも気付きました。勝手に渡された設定をどうしたらいいのか、立夏さんが悩んでそれでも必死に書いてくれたお話を抱えて…しばらくはどうしたらいいのか分かりませんでした。文字通り「放置する」日々が続いた後、ある朝のこと。家族を送った帰りの道で。車のフロントガラス一面に…ふわっと現れたのです、シーンが。白い帽子がふんわりと宙を舞う光景…そして、その後は、もう一気でした。途中でチャット中に「わあ、死体が、死体が」とわめいた気もしますが(心当たりの方は、ごめんなさい。あの時は言えなかったんです…だって完結する保証がなかったし)どうにか帽子のシーンまで持っていきたくて。あと、夕焼けですね。『承』の最後で真帆がツイン・ビルの展望台から見ていたあの風景。どこかにシンクロしたかった。ぞくぞくするほど綺麗だったから。それから、どうにか机の上の文字が消えるトリック? を解決したくて、ホームセンターにリサーチに行ったのは私。とりあえず、犯人も出して、ついでに貴彦も出して(これは趣味)、さあ、後は任せたぞ!! と華麗なるショウをおまけに付けて書き逃げしました。あああ、極道。
そして。この後…実は立夏さんが本当に大変だったと言うことを今回あとがきを渡されて知りました。私自身は立夏さんを信じていましたので、あれほどの腕があれば絶対にまとめてくださると思ってました。全然心配もしてませんでした。お互いに連載を抱えていて、サイト運営もありますのでかかりきりにはなれません。どうしたかなと思いつつも、取り忙しく過ごしていると…ぽん、とメールが届きました。そうです、『結』です。…長かった。ああ、びっくり。まあ、あれだけ大風呂敷を広げたら少しは長くなると思ってました。実際、私の書いた『転』も長めでしたし。それでも長さなんて気にしない、すごい結末でした。爆弾の処理も、真帆の苦悩も、先生の気持ちも…立夏さんは本当に優しい方なんだなと。私だったら、自分の作品でも半分くらいしか回収できなかったと思います。そして、何よりも感激したのは…やはり、最後の手紙のシーンでしょうね。真帆だけに見える文章が、浮き出て消える。うわ、こんな所に最初の机の落書きのシーンの再来が!!! 「す、すげっ…」…と少女小説作家のクセに汚い言葉を叫んで、膝を打ってしまいました(汗)。
 編集は一括してお任せ。ありがとうございました。実は私は編集作業が苦手で。出来ることならサイト運営もどなたかにお任せして、自分は作品だけを書いていたい人間。「行間が…」という話になった途端、いいです、お願いします。どんな風にしても絶対に怒りません…って(笑)。そしたら、あのTop。何ですか、あれ。しかも影タレ・手タレを相方さんと一緒に…すごい。ついでにカーソルを当てると色の変わる奴、綺麗な小説頁のレイアウト、みんなマジックみたいでした。この頃、私の小説が読みやすくなったのはこの経験からです。人様の作業を目の当たりにするのはとてもいいことですね。
 で、私のやったこと…そうだ、タイトル。いくつか候補を出して、立夏さんのお眼鏡にかなったのがアレ。「墓標」と言う言葉は…高校時代、コーラス部に所属してまして。その時に唄った曲の中に「日ざかりに揺れたつ羽根の墓標よ」という歌詞があったんです。この歌もすごく好きだったので覚えていて。「風」は帽子を飛ばしたあの風が…最後にふんわりと戻ってきて真帆に紀之さんからの手紙を運んだんだなと。あのタイトルロゴもいいですね、立夏さんってデザイナーセンスも抜群v
 それでは…ああ、長くなりました。本当に、何から何まで、立夏さんありがとうございます。これからの作品にも期待してます。これからの作品製作に…今回の経験が役に立つといいですね。ううん、きっと大きな糧になってくれると思います。私はこのお話が大好きです。

 そして。

 いつも広瀬作品を読んで下さるお客様、さらに今回無理矢理読む羽目になった立夏さんの読者様、最後まで本当にありがとうございます。実はひとつ、削ったエピソードがあるんです。それを膨らませて今、番外編を書いてます。いつかお目に掛けられるでしょう。立夏さんの原案で、私の脚色。ふふふ、出来上がったら、ここにもリンクを張りますね。
 では、また新しい作品でお目にかかれる日を楽しみにしてます。…とと、立夏さんは本日から新連載で、私の方は佳境部分だったり。相変わらず…忙しい2人だ。懲りずによろしくです。

2002年7月16日  広瀬もりの

追記 >>2002.11.23に番外編UPしてます。『風の起点』…真帆のママの若い頃のお話。
      宜しかったら、ご覧下さいね。

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