[世界の神々]



【北欧の神々】
ユミル 神々の祖先。
世界の始まり何も無い空虚な空間ギンヌンガガプが存在するだけだった。
ギンヌンガガプにあった氷が溶け、水滴から霧の巨人ユミルが生まれ、そのユミルのかいた汗から霧の巨人が生まれた。
ユミルと同時に生まれた牛、アウズウムラが塩の氷を舐めていると氷が人の形になり、最初の神ブーリが生まれた。
ブーリはボルという息子をつくり、そのボルが霧の女巨人との間にもうけたのがオーディンとヴィリとヴェーという三兄弟だ。
だがユミルは、その残忍な性格ゆえに、この三兄弟に殺されてしまう。
その死体から三兄弟は世界を創り、オーディンは最高神の座についた。
「アース神族」

〜オーディンを最高神とする、武力の神々〜
オーディン 最高神。
オーディンは知恵の泉の水を飲むために片目をミミルに奉げ、最高の知恵を手に入れる。
またルーン文字の秘密を知るために九日間ユグドラシルで首を吊り、グングニルという槍で自らの身体を貫き、オーディンは英知と魔術の力を手に入れた。
オーディンの肩には二匹のカラスがとまっているが、これはフギン(思想)とムニン(記憶)といい、世界を飛び回ってあらゆる事柄をオーディンに伝えている。
最後は悪神ロキの息子フェンリルに喰い殺されてしまう。
トール 雷神。
最強の神で、父はオーディン。
性格は豪胆にして単純で怒りっぽい。
巨人族とたびたび戦うことが多く、巨人族からも恐れられていた。
最終戦争ラグナロクで、悪神ロキの息子ヨルムンガンドとの決戦で命を落とす。
テュール 法律神、軍神。
父はオーディンや巨人族など諸説ある。
悪神ロキの息子フェンリルを捕えるために片腕を差し出したことから「隻腕のテュール」とも呼ばれる。
しかし、利き腕を失っても、その剣の腕前は変わらなかったという。
バルドル 光明神。
オーディンと豊穣の女神フリッグとの間に生まれた、二番目の息子。
不死身の身体を手に入れるが、悪神ロキの策略で命を落とす。
ホズ 盲目の神。
バルドルの兄弟で目が見えない。
悪神ロキにそそのかされ、バルドルを殺してしまう。
「ヴァン神族」

〜魔法を駆使する、文化と豊穣の神々〜
フレイ 豊穣神。
アース神族とヴァン神族との戦争の際にアース神族の人質として引き渡された一人がフレイである。
その名は「主人」という意味で、高貴な存在として「貴公子」とも呼ばれていた。
恋によって必ず勝利をもたらすという「勝利の剣」を失うことで命を落とす。
フレイア 愛と美、戦争の女神。
フレイの双子の妹であり、アース神族とヴァン神族との戦争でアース神族側の人質として渡された一人。
あらゆる女神の中で最も美しいとされ、度々巨人族に狙われる。
また、ブリーシンガメンという炎の首飾りを手に入れるべく、小人族と一夜を共にしたこともある。
ノルン 運命の神。
世界樹ユグドラシルの根元にある泉に住む三姉妹。
長女ウルズ・・・「過去」を司り「編む者」という意味。
次女ヴェルザンディ・・・「現在」を司り「紡ぐ者」という意味。
三女スクルド・・・「未来」を司り「責務・義務」という意味。
この三姉妹をノルンと呼び、オーディンに死の予言を伝えたとされる。
「その他の神族」
ヴァルキュリア 戦乙女。
オーディンに仕える戦乙女たちで、ヴァルキュリアは一人ではなく複数人を総して呼ぶ。
ちなみにヴァルキリーは英語でワルキューレはドイツ語である。
ヴァルキュリアは仕事の一つに戦争で死んだ戦士の魂を集め、天上の館ヴァルハラに招き、戦士の世話をする。
この戦士の魂たちは、エインヘリアルと呼ばれ、いずれ訪れる最終戦争ラグナロクのために必要とされている。
エインヘリアル 選ばれし勇者の魂。
地上で戦死した勇敢さと屈強さを持つ勇者の魂たちは、ヴァルキュリアによって天上の館ヴァルハラに招待され、毎日を訓練している。
エインヘリアルたちは決して死ぬことはなく、夕暮れには生き返る。
そして戦いが終わると館で豪華な食卓を囲む生活を送る。
ヘイムダル ラグナロクの到来を告げる者。
ヘイムダルは神々の国アースガルズと人間の国ミズガルズを繋ぐ虹でビブロストの傍らにある館に住んでいる。
その役目は神々の監視者で、「神々の黄昏」とも呼ばれる最終戦争ラグナロクが訪れたときに鹿の角笛をかき鳴らし、神々に知らせるという。
ちなみに、悪神ロキのことを良く思っておらず、ラグナロクの際、一騎打ちをする。
「巨人族」

〜ユミルの残忍な性格を受け継いだ、神々の敵〜
ロキ 奸智、悪意の神。
霧の巨人の息子で本来は巨人族だが、オーディンと義兄弟の契りを結んでいるため、神々とともに暮らす。
ロキは気まぐれで、時には神々を助けたり、時には神々の敵となった。
ロキには、巨狼フェンリル、大蛇ヨルムンガンド、冥界の女王ヘルという子供がいる。
オーディンの息子バルドルを殺した罪で地下の岩に縛り付けられる。
その頭上には毒蛇が絶えず毒液を垂らし、ロキに忠実な妻が鉢で毒を受け止めている。
フルングニル オーディンの招待を受け、酒に酔い、暴言を吐いたことによって、トールに殴り殺されてしまう。
スリュム トールの大事にしている武器、ミョルニルを盗むも、ロキの策略にハマり、トールに殴り殺されてしまう。
ヴァフスルーズニル 残忍な巨人だけではなく、中には知恵と知識に優れた者もいた。
一度自分が死ぬことによって、死者の国で死者の声を聞き、知恵を得たと言われている。
オーディンの申し出により知恵比べにより敗れてしまう。
スルトル 炎の巨人。
スルトルという名前の意味は「黒」。
燃え立つ火炎の剣を持ち、灼熱の国ムスペルヘイムの入口の番人をしている。
ラグナロクでは、炎の剣によって世界を崩壊させる。
「小人族」

〜卓越した技術者で魔法の道具をいくつも作成している〜
スヴィプダグ 小人族の英雄。
魔法の剣でトールに勝つも、トールの血縁の復讐で命を落とす。