[日本の神々]

「天照大御神と須佐之男命」



 【うけいの勝負】

天照大御神に高天原を奪われると思われた須佐之男命が身の潔白を証明するために勝負をした。
天照大御神が須佐之男命が帯びていた十拳剣を貰い受け、三つに砕き天之真名井の井戸水で洗い清め、かみ砕いて、噴き出したときの息が霧となり生まれた神で、河の早瀬を示す神で現在の宗像大社の三女神

多紀理毘売命
(タキリビメノミコト)
別名:奥津島比売命(オキツシマヒメノミコト)
筑前胸形(宗像)の奥津宮にいる。
市寸島比売命
(イチキシマヒメノキコト)
別名:狭依毘売命(サヨリビメノミコト)
筑前胸形(宗像)の中津宮にいる。
多岐都比売命
(タギツヒメノミコト)
筑前胸形(宗像)の辺津宮にいる。
須佐之男命が天照大御神の身に着けていた、角髪(みずら)と髪を縛った鬘(かずら)と手に纏いていた玉飾を貰い受け、天之真名井の井戸水で洗い清め、かみ砕いて、噴き出したときの息が霧となり生まれた神

正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命
(マサカツアカツカチハヤビアメノ
オホシホミミノミコト)
左の角髪に纏いてあった、五百個の勾玉を緒に貫いた長い玉飾
誓いに勝って勝ちすさびたことを示す神
天之菩卑能命
(アメノホヒノミコト)
右の角髪に纏いてあった玉飾
御子は、天降って辺境を平定した、建比良鳥命(タケヒラトリノミコト)
天津日子根命
(アマツヒコネノミコト)
髪を縛った鬘に纏いてあった玉飾
活津日子根命
(イクツヒコネノミコト)
左の手に纏いてあった玉飾
熊野久須毘命
(クマノクスビノミコト)
右の手に纏いてあった玉飾
 【天石屋戸】

須佐之男命の乱暴な振舞いを恐れ、天照大御神は天石屋戸に隠れてしまい、禍が起こった。
天照大御神を天石屋戸から引き出すため八百万の神々が集まって協議をした。

思金神
(オモヒカネノカミ)
高御産巣日神(タカミムスビノカミ)の御子
多くの神の思慮を一人で兼ね持つ智慧者で、天照大御神を天石屋戸から引き出すため様々な知恵を出す。
天津麻羅
(アマツマウラ)
鍛冶を業としている神
天安河の河原にある堅い岩と天金山にある鉄を取り、矛を作らせた。
伊斯許理度売命
(イシコリドメノミコト)
鏡を作らせた。
玉祖命
(タマノヤノミコト)
五百個の勾玉を緒に貫いた長い玉飾りを作らせた。
天児屋命
(アメノコヤネノミコト)

布刀玉命
(フトタマノミコト)
天香具山に住む牡鹿の肩の骨を丸抜きに打ち抜き、朱桜の木を取り、鹿の骨を木の皮で焼く鹿卜を行った。
その結果良しと定まり、布刀玉命が勾玉や鏡等の品々を神前の前で両手に捧げ持ち、天児屋命が石屋戸からお出ましになるよう祝詞を奏上した。
天宇受売命
(アメノウズメノミコト)
天照大御神が石屋戸から出るために、踊り狂い、神々を楽しませて天照大御神の気を引いた。
天手力男神
(アメノタヂカラヲノカミ)
力持ちの神
神々の宴会が気になり石屋戸から顔を出した天照大御神の手を取って石屋戸から引き出した。
 【須佐之男命】

天照大御神の天石屋戸事件の罪を負い、拷問を受け高天原から追い払われた。
その後、地上で八俣の大蛇を退治し、その死体から不思議な太刀(草薙の剣)を見つけ天照大御神に献上した。

大気津比売神
(オホゲツヒメノカミ)
高天原を追い払われた須佐之男命が、食物を所望した神。
鼻、口、尻からご馳走を差し出したが、穢いと思われ須佐之男命に殺されてしまう。
その際、「頭から蚕」「二つの目から稲種」「二つの耳から粟」「鼻から小豆」「陰処から麦」が生まれ、穀物の先祖神である神産巣日御祖命(カミムスビミオヤノミコト)が取り集め、五種の種とした。

足名椎
(アシナヅチ)

手名椎
(テナヅチ)
大山津見神(オホヤマツミノカミ)の御子
毎年、怪物八俣の大蛇に娘を生贄に差し出している。
また、足名椎は八俣の大蛇退治後、須佐之男命から稲田宮主須賀之八耳神(イナダノミヤヌシスガノヤツミミノカミ)と名を与えられた。
最後の娘が、櫛名田比売(クシナダヒメ)で八俣の大蛇に生贄にされるところを、須佐之男命に助けられる。
その後、須佐之男命の妻になる。

八俣の大蛇(ヤマタノオロチ)・・・目が真赤で、一つの体に、頭が八つ、尾が八つあり、胴体には苔が蒸しており、檜や杉が生えていいる。
長さは、八つの谷、八つの山峡を這うほどで、腹は血膿のようにただれている怪物。

須佐之男命
(スサノオノミコト)

櫛名田比売
(クシナダヒメ)
御子:八島士奴美神(ヤシマジヌミノカミ)

須佐之男命
(スサノオノミコト)

神大市比売
(カムオホイチヒメ)
神大市比売・・・大山津見神(オホヤマツミノカミ)の娘

御子:
大年神(オホトシノカミ)
宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)
穀物の神

八島士奴美神
(ヤシマジヌミノカミ)

木花知流比売
(コノハナチルヒメ)
木花知流比売・・・大山津見神(オホヤマツミノカミ)の娘

御子:布波能母遅久奴須奴神(フハノモヂクヌスヌノカミ)

布波能母遅久奴須奴神
(フハノモヂクヌスヌノカミ)

日河比売
(ヒカハヒメ)
日河比売・・・龍神の淤迦美神(オカミノカミ)の娘

御子:深淵之水夜礼花神(フカフチノミヅヤレハナノカミ)

深淵之水夜礼花神
(フカフチノミヅヤレハナノカミ)

天之都度閇知泥神
(アメノツドヘチネノカミ)
天之都度閇知泥神・・・水を集める神

御子:淤美豆奴神(オミヅヌノカミ)

淤美豆奴神
(オミヅヌノカミ)

布帝耳神
(フテミミノカミ)
布帝耳神・・・布怒豆怒神(フヌヅヌノカミ)の娘

御子:天之冬衣神(アメノフユキヌノカミ)

天之冬衣神
(アメノフユキヌノカミ)

刺国若比売
(サシクニワカヒメ)
刺国若比売・・・刺国大神(サシクニオホノカミ)の娘

御子:大国主神(オホクニヌシノカミ)
大国主神
(オホクニヌシノカミ)
別名:
大穴牟遅神(オホナムヂノカミ)・・・大名持の意味
蘆原色許男神(アシハラシコヲノカミ)・・・武勇を称える意味
八千矛神(ヤチホコノカミ)・・・武勇を称える意味
宇都志国玉神(ウツシクニタマノカミ)・・・国の守護神という意味
合わせて五つの名を持つ。
この後、須佐之男命はかねての望み通り母の国を訪ねて根堅洲国(黄泉の国)へ向かった。