ダムのできるわけ

 写真が関係ない? これは陽水のCD「バレリーナ」で、この中に「虹のできる訳」という曲があるのですね。なんのこっちゃ。

 2008年9月27日、峠川のイワナです。リールは大森シェイクスピア2200U。このリールが国内販売されたかどうかは不明ですが、マイクロセブンなどの大森インスプールで釣りを覚えた人は多いようです。でも、岐阜や大垣ではマイコンがヒットするまで大森リールはまったく見られませんでした。マイコンSSを行きつけの釣具店で取り寄せたときも定価に加え「置き代」という意味不明のお金を取られたものです。今はどうか知りませんが、昔の釣り具業界は問屋のコネクションで扱い商品が決まっていたようです。当然ネットショッピングもありませんし、不便な時代でしたね。 (2008/9/29)

 名前から2200Uは2200の後継機でしょう。2200はマイクロセブンDXのシェイクスピアバージョンです。最初マイクロセブンDXはダイヤモンドブランドでアメリカへ輸出されていました。

 その後どういういきさつか、マイクロセブンDXはシェイクスピアから2200の名で売られることになり、ダイヤモンドブランドの米国販売は終わったそうです(「ベールアームは世界を回る―ザ・スピニングリール・コレクション」より)。

 2200Uと同時期と思われるのがフルーガー640、641で、おそらく中身は共通でしょう。これらは大森製作所から国内販売されました。コメットなどの説明書には各リールの仕様一覧があり、フルーガーも載っていたものです。

 シェイクスピアは興栄釣具(今のコータック・・・ん、さらにその前シェイクスピア日本というのがあったような気もするな)が販売していましたが、フルーガーは代理店がなかったので大森自ら売ったのでしょう。

 米国シェイクスピア2200の後継は2200Uですが、国内マイクロセブンDXの後継はマイクロ二世(2200Uとは逆にハンドル側が取れる)とかマイクロセブン200(左右両用)あたりになるようです。このへんは謎です。

 それにしても、70年代半ばと思われるリールなのに、完成度が高いです。当時の新興シマノのMLはおろか、トップメーカーオリムピック釣具のシャルマンも比べものになりません。今ならインターネットで情報も早いし、ネット販売もありますが、当時国内では大森製作所自体あまり知名度が高くなかったものです。これらの優れたリールが注目されなかったのはもったいないことでしたね。

 2008年9月14日、粕川支流のイワナです。前日3時起きで石徹白川まで行ってC&R区間にもかかわらず放流イワナ1尾という結果ながら、翌日自宅から1時間もかからないところへ夕方ぶらりと行ってこれでは、努力と結果がぜんぜん比例してません。リールは60年代生産と思われるミッチェル408。このリール、実はいただきもので、カナダで売られていた中古品がめぐりめぐって私のところへ来たものです。いままでは、新品のリールに自分の思い出を刻み込んでいくのがいいという考え方だったのですが、こいつはいままでどんなところでどんな魚を釣ったのであろうかと思いつつ使うのもいいかな、と思うようになりました。当のリールは「ケッ、しょぼい魚釣っとるなあ」と思っているのかもしれませんが。 (2008/9/16)

 この408、異常にギアが滑らかです。60年代のものはよかったのか、長ーく使うとギアがなじんでこうなるのか。

 サイドカバーを外してグリスを補給していた跡はありますが、ピニオンベアリングは分解した形跡がありませんでした。これがよかったようです。

 ローターの裏にはピニオンベアリングを通過した金色のグリスがべっとり付いていました。408はギアがなじむまで真鍮の磨耗粉が出ますが、これがギアのねじれ角で前に送られてピニオンベアリングに流れ込みます。おいおいええんかという感じですが、このリール、ベアリングにまったくガタがなく、シャーッという音もそれほどしません。真鍮粉が研磨するのか?

 ただし、他のところはいろいろ直しました。ハンドルノブはネジの頭を抜けてきそうなぐらい内径が大きくなっていたので、オイレスの含油ポリアセタールブッシュを入れました。

 ベールは手で閉じられて曲がっていたので、ベール、反転レバーともにたまたま持っていた同型の新品に交換しました。その際、固定式のラインガイドは本来のタングステンカーバイドではなく、304用の硬質クロームメッキのものにしました。爪を立ててみるとわかりますが、滑りがまったく違います。表面粗さではなく素材の性質のようです。

 ベールスプリングが折れていたのですが、このリールは巻き数の少ないスプリングに合わせてローターが設計してあり、70年代80年代の巻き数4.8のスプリングが入りません。仕方がないので台湾製308に入っていた巻き数3.8のスプリングを入れました。

 それではスプリングの寿命が短くなりますから、ベールアームのスプリング穴を80度くらい緩め方向にずらし、さらにベール反転レバーの掛かる溝を削って、開放角を80年代以降のモデル程度に抑えました。ちょっと穴をずらしすぎたようで、ベールを10mmくらい持ち上げて指を離すとそのまま止まってしまいますが、ハンドルを回すと遠心力で完全に閉じるので、使用上は問題ありません。なにより、これで十二分の寿命があるはずです。

 糸巻き形状を安定させるため、4本爪のメインシャフトは、ぱちんと止まりガタのない2本爪タイプに交換、やや後ろ巻きだったので0.7mmオフセットさせたオシュレーションスライダーに交換しました。

 この個体は、ローターがピニオンに対して傾いていて、回すと首をくねくね振るような状態でした(回転バランスのことではありません)。ローターナットが(半月穴ワッシャーを介して)当る、ローター上部の面をカッターナイフの刃の背で削って修正しました。下がっているほうを削ると、その部分がナットの側に寄るため、直ります。

 ピニオンベアリングにはガタがありませんが、セットスクリュー(首のところに横から入っているネジ)の先が減って、ローターの軸方向ガタが大きくなっていたので、スクリューも新品にしました。非公式測定で(日本中で3人くらいしかわからんことを書くんじゃない)0.5mmくらいあったガタが0.2mmくらいに減りました。

 ギアはもう真鍮粉も出ないくらいなじんでいますが、ギアのバックラッシュ(遊び)は本当に小さなものです。このころのミッチェルってどんな組み方をしていたんでしょう。「一生大事に使いたい」「使えば使うほど回転が軽くなる」「ミッチェルの真価は他のリールがへたったころに出る」と昔の輸入元は言っていましたが、実際そういう考え方で作っていたのかもしれませんね。

 この腐りきった日本において、こういう記事が見られるとは思いませんでした。長年問題視されてきた熊本県の川辺川ダムについて、熊本県知事が反対を表明したそうです。「治水は流域住民の生命財産を守るためにあるが、地元にとって球磨川そのものが守るべき宝」なんて美しい言葉が、この国の政治家の口から出るなんて、思いもしませんでした。しかもこの知事、もともとダム反対派ではなく、中止・反対を訴えた4候補を破って当選した人なんですね。マトモな頭の人が考えればこうなるんでしょう。うらやましいわ。 (2008/9/11)

 それにひきかえわが岐阜県は、こんなふうに、河口堰、徳山ときて、今度は木曽川水系連絡導水路だとかほざいとります。しかもそれが、地域に対する貢献だと思ってる。救いようがありません。

 ただ、今後、ダムによらない治水を真剣に考えないといけないのは事実でしょう。気候がおかしくなって、集中豪雨が起きやすくなっていますからね。そうした新しい発想の治水事業に対して、国交省が嫌がらせに非協力的態度を取らなければいいですが・・・。

 ダムによらない治水といえば、河口堰が議論になっていたころ、ある魚類学者が「長良川周辺の人は高床式住居に住めばいい」と言ったとされ、地元の人の怒りを買ったことがありました。

 「高床式住居」という言葉を使ったのかどうかは知りませんが、その学者は、水が川からあふれることを前提にした家屋の建て方を考えるべきと言ったのです。輪中のあたりを走ってみればわかりますが、あのへんの家屋はたいてい土を盛って一段高くした土地の上に建っています。

 輪中の人は昔からの知恵ですでに行っていることだったのです。学者はこういう方向を追求するべきだと言っただけだったのです。ところが、地元の政治屋か誰かが、古代人の住居に結び付けて地元民の反感をあおったわけです。

 あのあたりの人で、「この辺じゃ、みんなスポーツ新聞しか取っていないよ」なんて言っていた川漁師がいました。そんなことだから、しょうもない政治家のデマゴギーに乗せられるんです。そして岐阜では木曽川水系連絡導水路を手柄だと思っている下らん政治家しか出ないのです。

 2008年5月17日坂内川のアマゴです。小さい? 日付が古い? しゃあないやん、暑いわ本流はアユ釣りの人ばっかやわで釣れへんもん。バイト3.3gに付いているのは「細地チヌ(白)」3号で作ったバーブレススイミングフックです(ハリが長く見えるのは影です)。ふだんは既成シングルを中心に使っていますが、オフシーズンに作ったのがけっこうあるのでたまに使います。このハリで釣った数尾はいずれもハリをぱっくり食っていました。クロームメッキのハリと赤いスレッドを狙って食うようです。ハリを振り回して泳ぐスプーンを追尾してハリだけ食うんですから、アマゴってたいしたもんです。 (2008/9/1)

 スレッドは赤にしています。以前はピンクやオレンジ、ブラックも作りましたし実績もありますが、ルアー本体の色と順列組み合わせになって、わけがわからなくなるのでやめてしまいました。

 チヌバリ系も悪くないのですが、ちょっとオーバーパワーです。もう少し細いほうが刺さりがいいだけでなく、根掛かりしたとき伸びてくれる確率も上がるでしょう。それに、モドシを削り落とすくらいなら、最初からスレバリになっているものを使ったほうが楽です。

 で、良型アユ用「ズバック」7.5号で作ってみましたが、いまいちフッキングが悪いみたいです。アユ掛けバリは力の効率を考えてハリ先がチモトのほうを向いているため、ルアーではハリ先が掛かる確率が低いようです。アユの場合は細いハリスでからみつくようになるのでしょうけれど、ルアーフックには向かないみたいです。

 それでもなんとかしようと、先日少しでもハリ先を外に出すように軸の外側にアイを付けて試してみましたが、いまいちかな(季節が季節でアタックそのものが少なかったからなんともいえませんが)。

 縦アイにしてミノーに付けたときには、食ってくる魚が大きいせいかまあまあよかったし、管釣りで40cmクラスのブラウンを上げたこともあります。でも、軽すぎるのでミノーの動きが普通のシングル以上に変わります。

 なぜ「ズバック」にこだわるかというと、100本入り980円のボックスを見て、「おお! 1本10円もしないぞ!」とリアクションバイトしてしまったためです。しかも2箱。ふつうまず小袋入りを買って試すやろ・・・。

 こんな調子なので、私のスイミングフックは、ちっとも経済的ではありません。

 先月取材に行った、G杯アユの風景です。驚いたのは大会前に選手のアユタイツなどを消毒液で消毒していたことです。冷水病が広まるのを防ごうということです。前日に配られた書類の中には冷水病対策のパンフレットも入っていました。会場になった神通川では海産アユを放流に使うようにしているそうです。なるほどなあと思ったものの、思い出したのはうちの地元の揖斐川水系です。根尾川は漁協HPで堂々と湖産アユを何キロ放流したと書いています。坂内川でも追いがいいからと湖産アユを使っています。この落差はなんなの? (2008/8/25)

 ただ、他のメディアの人に聞いたところ、こういう川は多いそうです。冷水病はアユ以外の魚にも感染しますから、川から駆逐することは困難です。川に魚病薬を流すわけにもいきません。現実は抵抗力のある魚が生き残るのに任せるしかないということです。

 コイヘルペスも結局抵抗力のある個体が生き残り、魚の側に免疫ができるのを待つのが現状みたいです。魚じゃありませんが、カエルツボカビ病に至っては(幸い)空騒ぎっぽい雰囲気です。生き物の側の抵抗力もバカにしたものではないようです。

 とはいっても、農水省やメーカーが対策を講じているのに、漁協が無視しちゃうというのはどうなのよという気がします。

 もっとも、漁協がそうした方向へ行くのは、そうしたほうが釣り人が集まるからです。人工アユより湖産のほうが追いがいいと好まれ、追いがいいといわれる群馬産人工アユは皮が硬くてまずいと嫌われるとか。釣り人側の意識も、どうなんでしょうね。

 2005年5月12日、庄川の銀毛ヤマメです。いつの写真やといわれそうですが、アボセットの写真がなかったのね。ミッチェル・アボセットのデザインは謎でした。このリールが出る半年くらい前、アメリカのミッチェルHPに「スタイルド・アフター・ザ・フェイマス・ミッチェル300」という予告が載ったからです。しかし出てきたアボセットは300Xから300のテイストを取り除いたようなものでした。いまにして思うと、これはPFが中国のリールメーカーに丸投げしたんじゃないでしょうか。だって、このリールのバブル期のマツダ車のごとくぐねぐねしたデザインって、アルファタックルとかのリールそっくりでしょ。ベールアームの真鍮ブッシュなどから見て製造元が同じなのは確かだと思いますが、デザインまでやらせちゃったとは。 (2008/8/15)

 これを確信したのは、今年の大阪フィッシングショーで、ある日本の大手総合メーカー(私が書くんだから想像はつきそうだが)のスタッフにこんな話を聞いたからです。

 そのスタッフは偵察のため、まさしくこの中国メーカーに行ったのだそうです。なぜ入れたかというと、中国側はOEM仕事が欲しいからです。

 もちろん日本側はそんな気はありませんが、あちらさんは「うちはなんでも作るよ」といって売り込んできます。で、「どんなのができるんだ」と聞くと、他の釣り具メーカーのカタログをどんと出してきて、「これとか、これとか、なんでもやれちゃうよ」と言うのだそうです。「こんなの作ってよ」と言えば後はおまかせというわけです。

 これを聞いて思ったのは、きっとアボセットはPFアメリカのリール係が同じ中国製でも工場の違う300Xをポンと渡して「こんなの作ってよ」と言ったんだろうなということです。

 で、中国側は「なによこれ、いまはもっと流面形(昔のセリカか)がナウい(死語)よ。流行だからぴかぴかのオムツもつけちゃうよ」と、勝手にデザインしちゃったのでしょう。

 300Xeもそうでしょう。あの時点で最新のミッチェルだったアイディール(工場は300Xと同じ)をポンと渡して、300だからブラックベースで適当にやってよとでも言ったのでしょう。で、中国のデザイナーはセルテートテイストたっぷりの300Xeを完成させたわけ。

 以上はあくまで想像ですが、たとえば300XeのデザインがアメリカPF側のデザイナーの仕事(このときすでにフランス開発部門はPFによって廃止)だったとしたら、アメリカ人は中国のにせものディズニーランドとかを笑えなくなっちゃいますよね。

 OEMがいけないとは言いませんが、デザインや仕様くらいブランドメーカー側でコントロールしないでどうするんだと思います。あんがい中国って中華思想でプライドが高いみたいだから言いなりにならなかったのかもしれませんが、それでは一体どこのリールなんだということになります。

 アボセットでも300Xeでも300Xのデザインを100%忠実に再現しつつ、中身をああしたシンプルなものにしていたらよかったのになあと思います。あれはあれでけっこう味のあるデザインでしたからね。

 ミッチェルの話になると、死んだ子の歳を数えるみたいになります。お盆らしくていいか・・・。

 この前釣りに行こうとガソリンを入れたら、めんたまが飛び出るくらいの金額(ハイオク仕様の高級車やからな)になってしまい、ショックで釣行をやめて電車で名古屋に行ってきました。本屋ひとつとっても都会は違います。大垣では手に入らない本を買ってきました。「あたり(魚信)」は「あたり」でした。釣りの小説でここまでまとまったのはないのではないかと思います。「ベールアームは世界を回る―ザ・スピニングリール・コレクション 」は単なるコレクターのリール話ではなく、登場当時の社会情勢までからめて書いているのがすばらしいところ。たいしたもんやな、と思ったら、参考ウェブサイトにうちが。おお。 (2008/8/5)

 「あたり(魚信)」は、短編集ですが、登場人物が少しずつ重なっているのが推理小説的。と思ったら、著者は横溝正史賞優秀賞受賞者だそう。

 釣りを知らない人でも十分読めるように、釣りや魚の知識が盛り込んであるのもいいところです。魚の処理(食べる、リリースする)のバランスもよくて、押し付けがましくありません。

 「らいぎょ」の章は唯一の外来魚。ひょっとするとブラックバスでしたかったのかもしれませんが、いろんな思惑を持って読まれてしまうので、こうなったのではないでしょうか。

 登場人物に悪い人がいないのもいいところ。あちらこちらに作者の川や魚に対する考え方が出ていますが、これもなかなか考えさせられる部分。

 「ベールアームは世界を回る」は何もいうことはありませんが、ひとつMitchellの名前の由来が同社創立にかかわった技術者Charles Pons氏の「兄弟」Michel氏にちなんだ。とあります。

 ふふふ、「兄弟」ではどっちかわからんやろ。英語は「brother」だからこうなりますが、これはelder brother、つまり兄です。これはFanが付く前のA誌に書いたとき、フランス・ミッチェル社にメールを送って聞いたんだもんね。勝ったな(これだけかよ)。

 最近(でもないが)読んだ本では、「チーム・バチスタの栄光」は翻訳小説みたいな文体が耐えられず途中でギブアップ。これをああやってメディアの力で売っちゃおうってのは、どうなんでしょうか。

 翻訳小説といえば「ラジオ・キラー」と「治療島」は面白かったですね。「チーム・・・」よりよほど読みやすかったのはどういうことよ。あ、いまリンク貼るためにアマゾンで検索したら新作出てるわ。買お。

 桐野お姉さまの「東京島」はやはりなかなかのもの。それにしても「I’m sorry、mama.
メタボラ」といい、この人のえぐい世界(「OUT」以降)は、いっそ爽快感さえありますね・・・。

 篠田節子女史の「転生」はパンチェンラマのミイラがよみがえって中国政府の陰謀を阻止する話。買ったのはちょうどチベット暴動のころ。めちゃくちゃタイムリーです。その割にあまり注目されなかったのは、タイムリーすぎて出版社が自粛しちゃったか? でも面白かった。

 ただ、最近売れっ子作家の本でも、なんかいまいちに思えるのが増えてきました。感覚が時代とずれてきたのか、歳で読解力や集中力が落ちているのか・・・。

 と、思っていたら、「新世界より」は、久々どっぷりはまりました。上下巻1000ページがちっとも長くない。読み終わるのが惜しいくらいの面白さでした。これはええわ。

 2008年7月5日、根尾川のイワナです。写真が古い? そんなもん、大垣でも36度もあるわ雨は降らんわで魚なんか釣れますかいな。ルアーはワンパターンのバイト3.3g。フックはがまかつ58BLの6番です。がまかつ4番とかオーナー6番より小さいためスプーンの安定度は落ちます。でも、この日釣ったアマゴも含めて、ヒット率は問題ないみたいでした。フッキングもボディーからフックが離れすぎないからか、悪くない感じ。考えすぎだったのであらうか。 (2008/7/29)

 いつか書いた58BLはアイが曲がっている分泳ぎにプラスなのでは説は、違うみたいね。58BLでも下向きにしたほうが泳ぎは安定する感じです。

 でもこの日はハリ先が石をたたかないように上向きセットで使いました。それで問題なし。適度にバランスを崩すくらいのほうがいいのかもしれません。それとも、振幅のリズムが魚の波長に合うとか。

 よくバイトが出てきますが。これは完全に個人的好みです。70年代に活躍したもの(このルアーは新サイズなので名前を受け継いでいるだけですが)を使ったからって昔雑誌であこがれていた釣りが帰ってくるわけじゃないんだけどね。

 80's408(408A)は、ローターのバランサーを70年代の小さいのに換えてます。元から付いている大きいほうのバランサーだと、プラナマティックなしのぶ厚い真鍮ドライブギアとあいまって、駆動系全体がはずみ車化してしまうからです。

 この日の次の釣行で33を使って思いましたが、これをやせ我慢して使っていたS社時代の僕って、つくづくヘンタイだったんだねえ。

 でも、「機械」はぼろぼろでも、クロスワインドでライントラブルが起きないとか、ストッパーオフで使えばフェザリングが確実とか、「糸巻き」、「道具」の部分は悪くないリールでした。やっぱりこいつでいまのリール観を形成した面もあるんだなあと思いつつ、最近再び引っ張り出しています。

ささやかな感想
 ささやかといいつつ終わりの部分(といっても前半にこじつけて書いたのですが)はかなりムカついて書いています。表紙で好き勝手なことを書いている中で、けっこう「バス駆除派」に対する批判めいたことを言っているため、ひょっとすると私は「擁護派」と思われているかもしれませんが、そんなことはございません。

 以前はバスも釣っていましたし、それですくわれた時期もあるのですから、「駆除派」(という両極端な決め付け方が現在の日本風ですが・・・)の立場には立てませんし、立ちません。でも、バスがいるのが自然の状態かとか、いいことなのかと聞かれたら、普通の感覚としてYESとは言えないでしょう。

 では、なぜ私が「駆除派」を嫌うかです。第一にバスたたきには「いじめ」のにおいがするからです。失言したタレントなんかを本来関係ない人までが寄ってたかって(現在ならネットで)バッシングする最近の風潮に通じます。まずこれが一点。

 他にもいくつかある理由のひとつとして、「駆除派」の中には、どさくさ紛れにキャッチ&リリースが悪いなどという連中がかなりいるというのもあります。食べもしないのに魚を傷つけるなどかえって残酷、釣ったら食えみたいなものです。

 釣りをしない人が言うのなら私は何も言いませんけれど、たとえば日本の川を放流釣り場にしてしまった渓流エサ師や、人工は追いが悪いだの群馬産は皮が硬いだのと放流ばかり要求するアユ師などが、キャッチ&リリースで対象魚(の種類はともかく・・・)の減少を防いで自分たちの釣りを維持してきたバサーを批判するのはどうなんでしょうか。バサーから見れば、こんな人たちに批判されたのではたまらないでしょう。

 でも、この同情心が一気に消し飛んだのがバスプロがヤマメをさばいている記事です。

 リリース禁止条例などに関連して、遊んでもらっているのだから魚は殺したくないとかなんとかいうバサーがいますが、他の魚(まして日本の魚)は殺して食うとは、いったいどういう理屈なのでしょう?

 秋月某がバリバリ「駆除派」になったのは銀山湖のバスがきっかけでした。私も直線的というか硬直的な思考回路が秋月某に似ているような気がしています。あまりバカなものを見せられると、それがきっかけになって、秋月某のほうへ行ってしまうかもしれません。

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