2009年8月2~9日 ことば悦覧in京都 記録集 home 魚谷繁礼 門藤芳樹 山本麻子 岩崎泰 柳沢究 森田一弥 浅見俊幸 満田衛資 川勝真一 岡田栄造 榊原充大 山崎泰寛 牧野研造 俺クチャー 観客感想 番外編 名古屋 小林聖明 東京 太田浩史 松島潤平 岡田栄造さん編 8月06日 pm1時~ 曇りのち小雨 その 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 その08 一年目 箱プロジェクト 岡田:プロデュースの仕事 佐藤:これ頂けるんですか 岡田:これ持っててください。 佐藤:箱展?! 岡田:リボンって言っていたじゃないですか、昨日。 佐藤:それは実家の話で 岡田:これは自腹ではないんですけど。 佐藤:岡田栄造の力をデザイン界に再回帰させる無料奉仕かな 岡田:これはリボンで 佐藤:これは本物のリボンなのね。 岡田:本物のリボンです 佐藤:へーえ。リボンとしても使えるんですか 岡田:いや器で固まっちゃっているので 佐藤:はあはは、分かりました。サイン 岡田:サインはいい 佐藤:これは何ですか? 岡田:これはね、私の自腹プロジェクトで 佐藤:自腹プロジェクト!!分かりやすいね ネーミング 岡田:デロールコミッションシリーズ(DEROLL Commissions Series)っていうのを一昨年(2007年)からやっていて。2回やったんですけど。一回目は 佐藤:デロールってどういう意味なんですか 岡田:リボンのプロジェクトでやっていて。リボンプロジェクトっていうのやっていたんだけど。ブランド名を考えようと思って。デロールって考えたんです、その流れでそれの別プロジェクトとしてやったからこういう名前になっている。それで建築家にね、石上純也さんさんていう人と中村竜治さんという人と、中山英之さんね。永山祐子さん山口誠さんという。同世代の5人に。 佐藤:今年学会賞とった石上さんの同世代すね 岡田:そうそう、永山さん以外は東京芸大の建築、大学院は。ほぼ1,2年の差でみんなごちょごちょって居た人達で。彼らにデザインをさせようと思って。1品ものデザインをする。「箱」っていうテーマで。 デザインさせたんです。 佐藤:これは みなさん自腹で参加ですか 岡田:いやいや、私が制作費それぞれ20万渡して。 佐藤:何人 5人に 岡田:それだけで100万ですよ 佐藤:印刷費も要るし 岡田:全部で200万の予算で。もう~(予算)出ましたけど。全部で自腹です 佐藤:凄いね。いいね。 岡田:それで展覧会をやったんですよ 佐藤:先生 いい仕事やってんじゃん! 岡田:そうそう、そうなんですよ。で、これは石上さんのやつ、これ中村竜治さん、この中山英之さん。 佐藤:どこで展覧会を 岡田:やったんです、東京で。で、けっこう評判よかったんですけど。 佐藤:会場費とかはどうしたんですか 岡田:全部 自腹で 佐藤:自腹で! 岡田:大変ですよ 佐藤:奥さん 岡田:よくまあ許してくれてるな~、呆れてますよ。ネタ見付けてね 佐藤:好い嫁さんだ~ 私呆れないですよ。芽が出なかったけど昔自腹支援してた 岡田:値段を付けて 一応売ってはいるんですよ。アート作品として 佐藤:買い手がいない 岡田:いや居なくはないんですけど。 佐藤:それで川勝さんも このような活動のことを言ってたんだな 岡田:ああそうですか 佐藤:似たような、建築家の他の面を社会化して、売り出す支援事業のような 岡田:ああ図面とか売りたいとか 佐藤:先生と一所にやってとびらプロジェクトもあるので、彼は影響は受けてますよね 川勝さんは、いいですね~ 岡田:いですよ、頑張ってほしい。あいつは何か図面を売ればいいんじゃないかと言っていた 佐藤:そうです 自腹2年目テーマ 日本史 ![]() 岡田:面白いな~と。これが1年目なんですよ。アートピースですね。これは2年目で日本史って言うテーマで。これは清水久和さんて言って。この人は 佐藤:これも自腹プロジェクトなんですね 岡田:これも自腹で 佐藤:この絵本製本も 珍しいですね 岡田:絵本製本なんです。こんときは段取りが悪くって。本はかなり不満があるっていうか、時間が無いなかでやったんで。これはやりたいことやってみたいな。 この清水さんっていうのはデザイナーなんですよ。キャノンのデザイナーで。キャノンのデジカメやっているんですよ。デジカメをずーっとデザインしている人で。 佐藤:日本史とデジカメはどういう関係なんですか 岡田:こういうのね。デジカメこの人やっているんですよ。だけどフリーでもずーっと ![]() 佐藤:ふふふふ 岡田:山脈になっているテーブルとか、もう凄い人なんですよ 佐藤:これ山脈になっているんだテーブルの甲板がね 岡田:この人は僕はずーっと好きで、私より5才ぐらい上ですけど。でこの人に「日本史っていうテーマで。やりましょう」って言って。これは巨大な貯金箱なんです。 佐藤:これ貯金箱?スケールが分からないですね 岡田:これぐらいです、髷(まげ)貯金箱って 佐藤:2mぐらいか ![]() 佐藤:ああ!!本当だ 岡田:これ(髷部分)が貯金箱でこれ(石垣模様部)台なんです、石垣の。 佐藤:あ ぁ 髷の部分が貯金箱ね 岡田:貯金箱を台の上に載っけているんですけど。 佐藤:台も変わってますね、 岡田:石垣 佐藤:鱗紋様にも見えるし 岡田:石垣です、石垣。これ富士山まで持って行って、でっかいやつを。撮ったやつ。 佐藤:いいねこういう大人のあそび、あそんでいる~やつは。 (井伊直弼) 岡田:これ井伊直弼っていうミラーね。 佐藤:鏡ってふふふふ 岡田:180㎝ぐらいの高さの 佐藤:なんで井伊直弼なんですか?そう言われれば井伊直弼の横顔に見えるね。 岡田:井伊直弼の顔なんですよ、これは。 ![]() 岡田:ね。これ鏡なんですよ。180㎝ぐらいの。この二つを展示したんですよ。 佐藤:これは屋外インスタレーションし写真で撮って、屋内ギャラリーでも展示はしたんですか 岡田:これ去年の秋にギャラリーで展示して。(記録集2冊を持って来る) 佐藤:さっき箱プロジェクトって言ってましたよね、 岡田:箱はこれで(冊子)。箱展の会場はこんな感じでやってて。 佐藤:コピー下さい。話に記録に付けられるから。 岡田:これが日本史展の会場で。これね。 佐藤:これも自腹プロジェクト、デザイナーにデザイナーが発注して、いいですね~ふふふスゴイねふふふ 岡田:これはね、売れたんですよ。これが。パリのギャラリーに。パリの超メジャーなギャラリーに。クールベとかやっている、巨匠系のギャラリーが12枚買ってくれて。 佐藤:12枚! 岡田:バリエーション含めて。 佐藤:はあはあ。 岡田:これは商売になったんです。 佐藤:仕掛けて 商売になった。凄いな~。足 でなかったんだ 岡田:これは回収出来て 佐藤:ふふふふ 岡田:まだお金もらってないから 佐藤:分からないか。 岡田:これはね、まだ 素晴らしい作品なんですよ 佐藤:この素晴らしさは、どういう、鏡で 岡田:そうね。 佐藤:機能で言えば鏡ですよね。貯金箱の口まで写真撮ってあるんだ 岡田:そうそう。貯金箱なんですよ。人間がこの大きさですからね。 佐藤:(口高い場所だから)子供が貯金入れられませんね 岡田:そうなんですよ。でもね、機能は後で決まったんですね。最初こういう形が出来てきて。丁(ちょん)髷。ただオブジェとして置いてある。だったんですけど。私が「丁髷に機能を与えてください」お願いして。で悩んでくれて。貯金箱にした。 佐藤:そうかそうか。コラボね、好い仕事ですね。 岡田:そうなんです、好きなこと言ってんだけど、ふふふ。でも 佐藤:ずーっと 大人にならなくっても いい 仕事だね 岡田:楽しくって仕方がないんですよ、これ。 佐藤:いい仕事見付けましたね~。その時のスケッチなんだ 岡田:アイディアのね。新しいアイディアをパリのギャラリー側がバリエーション作ってくれって。言われたんで。それをアイデア出してもらって。 佐藤:小野小町、野口英世 岡田:ふふふふ 佐藤:ああなるほど。 岡田:これ 聖徳太子。 佐藤:小泉元総理はないんですかふふっふふ 岡田:ああ あってもいいかもしんないですね 佐藤:そうですよ、やっぱり戦後日本を行き着かせちゃったんだから。 岡田:これは2010年来年一月に東京でこれの新作展をやるんですけど 佐藤:それは いいですね~。また売れちゃうかもしんないね 岡田:そうなんですね。もう海外で売れたちゃったんでね 佐藤:そうですよね。 岡田:いいもんですよ 佐藤:そうでよね、本当に鏡として使えてるわけですよね 岡田:使えますから。 佐藤:ガラスじゃないんですね。 岡田:アクリルです。アクリルミラーです。 これ私の研究室に書道やってたやつがいたから。日本史って書けって。書かして。バナーにして。 第一回展覧会 詳細語り 佐藤:いいね~、自腹プロジェクト成長してますね~、2年でこんなにね。もちろん来年もやるんですよね 岡田:今年休むんですよ 佐藤:今年(2009)休みですか、疲れた。 岡田:いやネタが なくって。 佐藤:ああ そうですか 岡田:こういったネタが。まず扉のプロジェクトもあるし、今年は。 佐藤:だんだんよくなってますね~自腹でこう~先走る奴が 必要だよね 岡田:そうそうそう。けっこうこれもね、永山さんのやつもアートギャラリーで取り扱いになって。石上さんのやつはもうパトロンが。作る前からパトロンが金出してくれたんですよ。 佐藤:ああそうですかパトロン居るんだ ![]() 佐藤:ああそうか~ 岡田:これね、350個。箱。全部デザイン違うんですよ。 佐藤:学会賞もらう前ですよね 岡田:もらうまえ。 (石上純也リトルガーデン) 佐藤:一貫しているよね 岡田:そうそう、一貫している。おなじ事やってるんですよ。そこが良いんですよ。 佐藤:ね。そうか彼はもうギャラリーと契約しているのか。 岡田:これも素晴らしい。 佐藤:これはなんですか ![]() 佐藤:それは美しそうだな~ 岡田:0.3㎜細すぎて、遠目で見ると霧のように見えるんです!ボンヤリと。すばらしもんですよ。 (中村竜治 虫かご) 佐藤:なるほど 岡田:才能がある人ばっかり。 佐藤:いい人と付き合っているじゃないですか。 岡田:これも凄いですよ~ 永山祐子さんも。永山祐子さんは青木淳さんの処の出身で。建築家ですから。 佐藤:名前よく聞きますからもうメジャーでね。仕事はしているんですか 岡田:仕事してますね、最近は焼却場のやってますね。京都のルイビトンのファサードは永山祐子さん。四条にあります。 佐藤:ルイビトンもメジャーな建築家を活用・育てるるね。へえ~。これから岡田先生は超才能のある人をプロデュースするっていうこともやられれば。超だけでは寂しいので順才能家もふふふ 岡田:若い人ね。もっとね。 佐藤:こういう仕事をしていると 続いて出てきますよね 岡田:いや~一緒にやりたいね、デロールで。これの第三弾で。やりたいっていう人が居たらいいな~と。自分の知らない人で全然。 佐藤:自腹で支援して作品つくってもらって、世界に売り出すことをやってると知ってしまえばふふふ さっきのインタビュー申し込み者みたいに。言って来る若者はいるんじゃないですかね。俺にもやらしてくれ!って 岡田:みんな遠慮がち、遠慮してますよ。 佐藤:さっき岡田先生が言ってたことと違うじゃないですか、デザイナーて自分の作品を作りたくってしょうがない、押しが強いッテ言っているんだから デザイナーから逆指名 岡田:でもこの前は、柳原(照弘)さんが、柳原さんとか5組の若い日本のデザイナーがミラノで展示したんですよ。そんときデザイナーからディレクター逆指名すると。 佐藤:あああ 岡田:指名してきた! 佐藤:ははははは、逆指名 岡田:そういう処 柳原さんの面白い処で。面白いでしょう。 佐藤:ふふうふふ 岡田:デザイナーがデレクターを逆指名するみたいな。それで「何かテーマください」って。 佐藤:なるほど他力本願で それはいい 岡田:それで作品作って 佐藤:町家の条例みたいなもんですか 岡田:逆に制約くれと、そうそうそ 佐藤:制約あるほうが自由に出来ると 岡田:それで色使えって。色使ってないから。補色っていうテーマでやったんですよ。 その09へ |