2010夏   ことば悦覧 in うるとらまんchin々  (仮想領域 大坂・京都)
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 2010年8月3日 カンカン照り pm3時〜 永岡弘 さん 「えいぞうさんの家を語る」       聞き手:佐藤敏宏 

   (えいぞうさんの家を作る)その01  02  03 04   (生い立ち) 05  06  
 
偶然のことですが 2009年初冬に岡田栄造先生の新居に縁あって泊めていただくようになりほぼ1年が経ちました。それを切っ掛けに 岡田先生の家作りに関係した人々をインタビューし始めました。発注者夫妻の記録 構造設計者の記録をwebに公開しています。 

この記録は総勢6人ほどの山科にある建築会社で施工を担当した永岡弘さんに語っていただいたものです。 プロの聞き手でもない私の術では施工請負師の人達は本当のことは語らないので 歯が立たとは知っていましたが 何とか少し話しの相手をしていただき記録を残すことができました。 読んでいただき感想などを聞かせていただければ幸です (2010年10月)   
 永岡弘さん   その01

(以下工事写真は全て永岡さん提供

工事開始 地鎮祭












永岡:Aさん、 水 もらおうかな〜 みず ちょうだい
  A:お水 ?
永岡:うん

佐藤:はじめましてよろしくお願いします。前半の 話しは岡田邸作りの苦労話などを色々語っていただければと思いますよろしくお願いします
永岡うふふふふふ はい

佐藤:その後 もし時間が許されれば、永岡さんが建築請負会社の人間、請負師になぜなったのかなど、半生を語っていただくという 2部構成でお願いします

永岡はははは

佐藤:インタビュー内容は文字に起こし webに公開しますので 印刷したりして永岡さんの半生はこうだったと 友人知人に配信したり 奥さんに見せたり お子さんに見せて、お爺ちゃんになったら孫に見せる資料になるかもしれませんので、2部語りでよろしくお願いします

じゃ第一部の「岡田邸を語る=えいぞうさんの家を語る」ですが、どうして岡田邸を工事することになったのでしょうかお聞かせください、経緯をお願いします

永岡:最初の切っ掛けは、京都の設計事務所のカタギさんという方から、紹介を受けまして、さんが工事業者をさがしていると。それが切っ掛けで、見積もり、入札やったんですよね。

佐藤:入札ですか 設計書は出来てたんですか 単価入れて出したと
永岡:そうですね、御存知だと思うんですけど、まず一回目の場所(o邸1)のやつから 
佐藤:O邸1の見積もり入札にも参加てたんですか ながい付き合いですね〜
永岡えへへ  その時ださしてもろうて。3社ぐらいやったと思うんですよね。何かそんな雰囲気やったんですけどね

佐藤:近隣の人や色々な関係などでね

場所がかわり 神社の脇の現O邸の場に敷地が変更になってね

永岡:それでまあ う(仕事)無くなったかなと思っていたら ふふふふふ 
佐藤工事物件は無くなったと思いますね 違う土地を買って 建てるなんて考えないですよね
永岡: 忘れてたんですよ ふふふ そしたらね、急にまた電話が入りましてね。三島さんからね。

佐藤:今度は前面道路広いし 隣は神社参道だし 工事しやすそうですよね
永岡:場所がね。前より全然 こっちの場所が良いわ〜ってね、前のね あそこじゃ

佐藤:資材の上げ下ろしにも 荷を置くのにも トイレ作るのにも苦労しますよね 
永岡:そういうことで また見積もりさしてもらって  で。
佐藤:2度目も競争入札だったですか





 











永岡2回目もそうですね 
佐藤:選ばれた理由は コストが安いということですか、実績もかみされていたんですか
永岡:まあコストもかなり大変んでしたけど ふふふふ ね。この面白い建物なんとかしてやりたいと。

佐藤:面白い建築を作りたいなと 永岡さんが思ったんだ わーお〜 変わってますね〜儲かりませんよ〜 
永岡いやいやでも何とかね言うてはることもなかなかね、面白いこと言うてはる
佐藤:見たことない形しているしね、建つことになる 環境もいいし 目立つし
永岡:そうですそうです。あれをやったらうちもね何かと宣伝にもなる、そういう感じで。なんとか、是非とも  やろうかな と

佐藤:気合入っちゃったんだ
永岡はははは
佐藤:これを 請 負う ぞ と
永岡そうです はははは
佐藤:そういう気合い入れる請負師がいるのは 実験的な建物を造りたいと考えている 建築家にとっては 嬉しいね 業界の迷惑かもしれないけど

永岡そんな感じですね



佐藤
:なるほど ではお金のこと アレコレに移ります。発注者のえいぞうさんきみこさんにも聞き取ったのですが 金額が合わないくってポケットマネーぼーんと出したと 仰ってましたが
永岡

佐藤:倍ぐらいの金額だったんですか 最初は
永岡最初はそうですね、倍まではいってないと思うんですけど。でもそれに近い、 ぐらい オバー
佐藤:指し値は 入札の時は無いんでしょし 教えられてないんでしょうからね
永岡最初はね

佐藤:お前が請負師だと決めてもらった途端 金額が2分の一なの??じゃ〜!!となった と。よくある話ですが
永岡いつも、よくあるアレなんですけど。それから減額をね。ずーっとやり続けて。
佐藤:色々な部位や性能などを削り落とし  現在建っているかたちになったと。余分なものというとなんですが 色々 沢山ついてたのかな
永岡:そうですね、結構最初はね 仕上げから何か かなり良い材料使ってた。うふふふ 最初はねやっぱりね
佐藤:とうぜんですが 設計者は気合注入しますよね よくあるですよね 若い建築家ですしね 独立まもないのかな 2,3軒目のようでしたしね ドンマイ!
永岡

佐藤:ネゴ時も 永岡さんもアイデアを提出して
永岡:そうですね こうしたらどうですと。
佐藤:永岡さんは知恵を出し きみこさんは へそくりを出してと
永岡:あは 設計事務所の 知恵出したです ははははは でもね

佐藤:請負師って金額安くしていくために手間暇掛けるわけですよね、請負金を少なくするために 時間をたくさん費やす作業に参加すると
永岡:そら大変です まあね そうですよね

佐藤:請け負うためのサービス行為だと  おかしくないですかね
永岡:はは















佐藤:請負師のネゴセッション 日当は どこからも出てきませんですからね
永岡はははは 
佐藤: 日当なしで削る作業に参加して  誠意示せっていわれてもね 
永岡:あははは
佐藤:明朗会計なら ネゴ日当 加算ですよね 
永岡:あはははは

佐藤:ネゴ代は誰が払うのか  曖昧ですよね
永岡:まあ  そうですね
佐藤:公共建築では設計書があるので分かりやすいんですが その辺はどういう方法がよいと思いますか

永岡:いや〜そうですね〜 まあね
佐藤:ネゴで10日も20日も付き合わされちゃ〜 言いたくなると思うんだけど 
永岡:それはね、みんな 業者がぎゃーぎゃー言いますわね 「またかい」と「また見積もりかい」って
佐藤:見積もる作業費 たいへんかさみますよね 
永岡: ぎゃーぎゃー 言って

佐藤: 労働力の一部をそこに注入しているわけだから 設計費からネゴのための 見積もり 費用を払うみたいなことがいいのかな〜
永岡:はははははは
佐藤:発注者は 総金額を言って 設計行為は開始されるんでしょうから  ネゴ代は設計者負担がいいでしょうね 競争だからサービス 請負師の経費ですかね

永岡:まあね細かく言えば なるかもしんない はははははは そういう目に見えん作業は結構ありますよね
佐藤:ありますよね アマチゅアの世界でないんだからね 必要経費だったり  褒美はあったほうがいいですよね

永岡ははは そら〜



佐藤:ネゴして目出度く契約になったと。竣工したのが秋でしたよね、春先の2月あたりから始まったですか
永岡:そうですね 寒いときに
佐藤:寒いといっても地盤が凍り付くことはないんでしょう 京都市内は
永岡:そこまでは なかったですね

佐藤:工事して土留めなど地盤はどうだったですか
永岡:地盤はまあまあ 杭とか打ってないんで
佐藤:ドドメし 土堀して 捨てコン打って

永岡:捨てコン打って、まあ形が ははは  はははは 基礎が難しかったですよね〜
佐藤:地墨打っても 打つときも 地面 捨てコン、真っ平ら均一じゃないし 書きにくいですよね 地面も建物もくねくね まともな墨は打てんが 苦労して打ったと  
永岡:そうでうす もう〜     15:03

  
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