大阪 ことば悦覧 ことば紀行 2008年5月12〜18日   home 

  新田正樹 さん ことば紀行 2008年 5月13日 雨  夜 高麗橋の新田事務所  
 その01 その02  その3 その04 その05 その06 
 その07  その08 その09 その10 その11 

  その02  15分 50秒〜30分 27秒 

新田:ミドウ設計
佐藤:御堂筋のミドウ バリバリの真ん中名前の設計事務所 何年いたの
新田:1年半 
佐藤:短いね 動くの

新田うへへへはは  と笑う 
佐藤:それまだ22才じゃない
新田:21才 
佐藤:早過ぎるんじゃない その次はどうしたの

新田:その次はフリードラフトマン 
佐藤:どこかの建築会社に行って図面書いていたの 
新田:建設会社やなくって 設計事務所やん 芸者や 声が掛かったら行く
佐藤:時給とか日給で 
新田:いやいや、一枚幾ら とかさ 
佐藤:図面一枚ごとに 計算 

新田:行っている時は 日当とかいろいろや よく言えば独立やんか 悪く言えばフリーター
佐藤:日雇いドラフトマン 
新田:そうそう ドラフトマンや 共にわらう 家でしようがドラフトマンや
佐藤:それはどのぐらいやった
新田:7年ぐらいやった
佐藤:それは結構長いですね 28さいか

新田27才 
佐藤:結構早いね 
新田:それで独立した 
佐藤:最初から独立してるみたいなものだ 仕事は来ないけど
新田:独立したけども やっている事は 一緒なんよ 事務所でやってたのを持ち帰ってやると 言うだけの事 

佐藤:それで、27才で、独立して ここで新田正樹事務所って言っていたの
新田:そう 
佐藤:最初の名前はなんて言ったの
新田:新田正樹工房かな 建築無しに 工房だけ 
佐藤:工房だけね 

新田:その時は単に独立だけど 
佐藤:資格とか無いでしょうこの時は 
新田:その時はなかったんや 1年後に 取って
佐藤:28才で一級建築士を取って 早いね 
新田:27で取れ取ったんだけど、ヨーロッパに行っとったからな 学科受かってヨーロッパに行った

佐藤:ヨーロッパ何しに行っていたの 
新田:旅行 
佐藤:かわゆい 女と?
新田:ちがうちがう 
佐藤:まじめだね わらう 見てもしょうがないじゃない お金もかかるし

新田:その前な 韓国に行っていた 1年ぐらい ソウル 
佐藤:26〜27才は韓国へ行っていたんだ 
新田:いやいや まぁ25から26や 
佐藤:韓国で何をしていた 
新田:ロッテホテル 日本人のスタッフとして行っていた 

佐藤:外人部隊で 雇われて 派遣社員みだいだな
新田:向こうへ行ったら、そこの事務所のスタッフや 実態は派遣 佐藤わらう だから外人部隊や 
佐藤:なるほどな 1年間稼いで お金が残った 

新田:本当は 
佐藤本当はとななんだね 裏話は何
新田カジノ 
佐藤:バクチやっていたの
新田:はは 
佐藤:バクチやっていたのか 給料を全部注ぎ込んだ

新田:全部じゃないけどな 貯めてるやつもいた だから ちょっと貯めといたから 旅行いけたや 
佐藤:カジノは暇つぶし 
新田:いやいや仕事終わってから 夕方終わるやん 

佐藤:韓国の人は出来ないよな 外人しか 
新田:そうや 外人や からいけるや 
佐藤:そうかホテル内にあるカジノへ行って 

新田:それはまだロッテホテルはまだできてないぜ スタッフやから 
佐藤:昼は工事やりながら夜はバクチやっていたんでしょう 
新田:夜は暇やからな ふふ
佐藤:仕事やれや 共にわらう カジノやんないで 

新田:韓国のホテルにあるのや 
佐藤:だれでも参加出来るんだ 外人なら 
新田:外人やったら出来る 
佐藤:パスポート持っていけばな
新田:パスポート要る 夜に行ったんや 4人で あと3人は事務所のスタッフなんだ みんな真面目に貯めておる 
佐藤:お互いに取り合ってどうするの わらう 
新田:いやいやその人らは貯めておるの その人らは行かへんから 僕だけ一人単独で行っとった 

井戸:カジノにずーっと行っていたの 水野わらう
佐藤:暇だから 
新田:その人らは アパート借りてな オバサン雇って 
佐藤:飯もつくらせて 
新田:飯も作らせて やっとったん 僕だけ一人であの〜 

佐藤女囲っていたんだろう 
新田:女は囲っていないけど 転々としておったんや 
水野:たのしそうですね 
佐藤:その時にヶ月いくら給料もらえたの 

新田:その時は時給や 
佐藤:時給でいいじゃない 8時間働くんでしょう 
新田:どのぐらいやろうな 
佐藤:一ヶ月に幾らもらえたの 30万円ぐらい 

新田:かせいどったよ 30万はゆうに 40万ぐらい 5万円/月ほどの時代だろう
佐藤:今より稼いでるじゃないか〜 
新田:そうや ボーナスないけどな、その代わりな 40万行くかどうかはどれだけ働くかや 残業したらなるけど せいへんからな あんまりな それは問題はな 海外・・
佐藤それなに 
水野:滞在費とは別に 
新田:そう 
井戸:給料の他に 
新田:そう
佐藤:給料の他に海外滞在費が出てた 日本の政府から出る訳か

新田:ロッテやから国じゃない でかいホテルなんですよ ロッテホテルが第一号のな 市内にあって建つゆうので行ったんや 
佐藤:なるほど 滞在費と言うのは誰が出したの 
新田:ロッテがその事務所へ出すわけ 
佐藤:ああそうかそうか 滞在費は上はねしないわけね 

新田:滞在費は上はねないの 
佐藤:人件費は1/3ぐらいに成っていると わらう 
新田:滞在費はすごいくれた
佐藤:それでバクチしてたのか
新田:貯めるから 食費はそんないらんやんか 

佐藤:滞在費はとにかく使い切らないといけないわけね
新田ツカ ワンと 
新田:3人のやつはみんな貯めているの 3人で一緒にマンションを借りて オバサンを雇って やっているから節約 僕は雇ってない 外食や 

佐藤:全部な。なるほど 
新田:そやから貯まらへんあんまり。 バクチしとったからな
佐藤:なまいきやな 勉強してない
新田:それでもな それでも貯まったわけや 勉強 勉強してない 
佐藤:バクチの勉強してたんだな
新田:そうそう 

佐藤:楽しげな時代が在ったんだ わらう それで幾ら貯まったの 
新田;だから 他の奴は メチャ貯まっているの  
佐藤:新田さんは旅行行ったんだから ヨーロッパ旅行へ行ったんでしょ 
新田:50万円ぐらい貯まっとったよ
佐藤:バクチやっても 1年分じゃないか 
新田:やってもやっても貯まった  4ヶ月ヨーロッパへいっとった

佐藤:ヨーロッパで何しておったの 英語の勉強
新田:違うちがう 建築見て回っておった 佐藤わらう ノルウエーからギリシャまで
佐藤:
建築学ぶ暇がないじゃないですか 
新田:だから、その時ずーっとドラフトマンやんか ドラフトマンで ロッテ行っても別に建築家じゃないんや それで それが終わって 春に終わってかな 学科が夏にあるやん 

佐藤:一級建築士の話やね 
新田:それを受けて そんでヨーロッパに行ったんや 
佐藤:学科受かったから安心して 
新田:受かったかどうかわからへん 受けて行ったんやから 
佐藤:発表待っている暇はないと 

新田:そうそう 
井戸:受かったのは
新田:行って居たときに合格したのは判った でも帰って来る めんどくさいやろ 帰って来るの それでそのままおったんや だからその時受けてないから 学科の製図を

佐藤:受ける時間が無かったと 
新田:そのために帰って来るのめんどくさいやろ 
水野:その次の年に
新田:その次の年にちゃんと受かっているわけよ 
井戸:ああなるのど 
佐藤実力ありますやん
新田:5科目 受かってから 
佐藤:今は受からなくても製図は受けられるの 俺も5科目受からないと製図受けられなかった、2年だけ持ち越せて3年目には全て受ける

新田:今も一緒や 僕らの前は もっとゆるかったやないか 
佐藤:ドラフトマンだから製図は早かった
新田:製図は得意やから別に 自信あったわけや 
佐藤:本当かね〜俺 二級建築士の製図で落ちたぜ 
水野:製図がですか 
新田:製図部やからな 工業高校からな 図部やから
佐藤:何しとった

新田:コンペとかしとった
佐藤:烏口研いだりして
新田:違う違う コンペや あるやん高校生の 
佐藤:昔からあったのか 
新田:あった 
井戸:部活動ってそんなの

新田:だから コンペ考えるとか 
佐藤:課外 活動に図面書く製図部があったんだ〜 
新田:そうそう
佐藤:製図おたくやな 新田さんは 
新田:それでいろいろな 入賞とかしとったにゃ 金賞とか 
佐藤:アホヤナ 青春 捨ててもて 会場わらい 図面書くの大好きやっったんだ

新田:そうそうそう 製図はだから得意やったん 
佐藤:今も自分で製図しているの 
新田:今はしてない 今はCADやけどな 
佐藤:手で書けば 味わい深い ぞ〜 共にわらう 

新田:それで製図は優秀やったんだけど あれや、まあまあ 成績もな 優秀やった。レベルが低いけど 工業高校やから 
佐藤:比較するのも無いしな 
新田:だから 昔はな 自分らも一緒ヤンか 優秀な奴はな 大手に行くように成っとったんや。 だから大成に行った。学校の推薦で うん

佐藤:大成に行ったんじゃなくって、大成の新入社員教育見て辞めたって言う話あだよな
新田:いやいやそんなことない 
佐藤:ないっったって、半年じゃな〜
新田:御免ごめん半年じゃないよ 間違っとった 1年半 

佐藤:結構長かった
新田:一年半 
水野:たいしたかわらへん
佐藤:まあね〜 

新田:半年が研修や 
佐藤: そうだろう  半年じゃ入ったって感じじゃないよな
新田:1年半
佐藤:現場に1年いて それはたまらないな会社は

新田:
現場はな最初は埼玉県のな 熊谷市の市民会館 
佐藤:それで現場行って、墨打ったり 施工図書いたり 
新田:そうそう。それで 埼玉県の熊谷市民会館いっとった 
佐藤:そんなの思いださなくっていいよ
新田:そっから東京へ通っていたんだ 
佐藤:東京の何処へ帰ったんだよ

新田:田町 品川の横 
佐藤:あるけど 何そこは
新田:森永製菓の その場で換わった現場が 
佐藤:大成けんせつでの
新田:中での話や それは所長と喧嘩してな 返された 

佐藤:なんで喧嘩したん 
新田:あのな 自分も一緒やで 10代だぜ 
佐藤:いいじゃない喧嘩したって 理由を聞こう 何故喧嘩した

新田:所長の言うことを聞かなかった 
佐藤:普通じゃん若いんだもんの 
新田:うん そうや
佐藤:なんでハネルんや それは所長が悪い 
新田:やりにくい所長が 
佐藤:所長未熟やんか 

新田:うん 
佐藤:喧嘩の原因は 
新田:所長の言うことを聞かない 現場任されとったんや ちっちゃなの 熊谷市民会館でっかいやん 横にちょっとチッチャナ 建物があった。そこ担当やったん 好きにやって良いというから、間に合わないから僕がな 言うこと聞かないから 自分でな 

佐藤:職人がやらんから自分でした 
新田そうそう そんなしたらあかん と所長が怒って 
佐藤:それはそうやな 
新田:それでカッカしとったんや 
佐藤建物全部 監督が動いて 建てられるわけないものな
新田:そうそう
佐藤: あんたが悪いやそれは   

新田:段取りわるかったりしたらな こんだな 思いだしたけどな 大将が来てな若い奴をぶんなぐんや 
佐藤:建設会社の若手所員に仕事やられちゃイケナイからな 
新田:そう 
佐藤:わかい職人がやらないで、会社の現場監督がやってしもたら、職人の示しが付かないからなな〜
井戸:あああ〜 

新田:僕が段取りわるいのに 職人が来たらまだ 出来ん ようになてなかった 
井戸:はあ〜ん 
佐藤:職人は帰っちゃうからな 
新田:そしたら 僕が本当は悪だけど 見せしめに 若い奴をな ボスが殴るわけ

佐藤:それは明治時代の 任侠物語みだいだな下請け職人の辛い世界だ 
新田:そんなことがいろいろあってな  それでこいつはあかんな言って
佐藤:こいつは愚図だと おおわらい 自己責任感じて自分で職人やっちゃうから建築会社では困ると 

新田:だから な その頃から 現場は人間関係いやろ これは合わんな〜と思いだしたんだ  

 30分 27秒   次のページへ