新田正樹 さん ことば紀行 ２００８年 ５月１３日 雨 夜 高麗橋の新田事務所
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その０７
佐藤：新田さんの近況はどうですか
井戸：近況書かれたらまずいんちゃいますか
佐藤：まずいの？
新田：悲惨やから
佐藤：みんなの問題だから、新田さんの問題じゃないんじゃないですか
井戸：最近の作品の話で いいちゃいますか
新田：作品の話だったらいいかもしれな、悲惨な方が面白いかな?
佐藤：多分ね 問題が顕在化するからね。新田さん最近のハウスコンペの話から
新田：ハウスコンペ 良いね
佐藤：作風は昔から変わったかね
新田：変わったって 言ってない
佐藤：相変わらず曲がってますね
新田：敷地曲がってんねん、木造２階建て
佐藤：建坪率大丈夫なの こんなにギリギリ建てて
水野：このへんとか空いているんです
新田：空いてる、ウナギの寝床やんか 伏見の祠あるじゃん。伏見稲荷あのイメージ
佐藤：お金がないのに駐車場に屋根までかかっているね、気張っているね
水野：その屋根 無かったら寂しい
新田：コンペの時はこれやったん
水野：最初出したのこれです
佐藤：色々あるね、なんでこんなに一杯模型あるの
新田：だから、変更して行くから。コンペの時は最初これ出した
佐藤：これで発注されたの
新田：発注されてない。こないだ会いに来たんや。施主はな「モダンなスキッとしたのか好きって」要望だしてあったんや。コンペにな。
土井：あえてカウンターパンチを出したんですか
新田：そうそうそう。ほんなら興味、持って会いに来た
井戸：あ～あ
新田：それで、「予算あるから」っていうので小さくしたのがこれなんや
井戸：は～あ
新田：それで気に入って契約したんや。契約っていうか決めタンや。だけど変更していって、最終になった
佐藤：これの方が 新田イズムになったね
新田：そうやろう。駐車場やない、事務所だ。
佐藤：店舗付住宅
新田：そうそう
佐藤：不動産やさんと組んで新田さんの展開は豊になりそうだね
新田：いや～
新田：伏見稲荷って知っているやろ、それでタイトルは伏見の祠や そう言われるとそういう感じするやろう。これ観てみ～ これみて
佐藤：しないよ
新田：ふははははははは、コチからみて。穴ぼこみたいな感じするやろう
井戸：二人に挟まれて返答に困る ふふふふ
佐藤：中 快適そうだな
新田：そうかな
佐藤：表面一杯使えるし
井戸：新田さんと言えばああいうシェルっていうかね
新田：ちょっと現代におもねっているんだ
井戸：新田さんはシェルポイから
新田：出来れば、これがしたんや。でも今そういうクライアントおれへん。この人はこれではあかんかった。この人は今はもう珍しんや。これ３７００万やで。めちゃローコストやで。
佐藤：もう出来ているの
新田：出来ている
井戸：写真は無いの
新田：あるよ
井戸：実作がドンドン出来ているのは凄いですよね
新田：それはそうや、井戸さんはまだ作品作ってないから
井戸：そうです
佐藤：新田さんは作ることになんでそんなに拘るんですか
新田：それしか 喜びがないんだ
佐藤；作ることに喜びね、おれとちょっと違うな
新田：これがハウスコンに提案した案
佐藤：力入っているじゃないですか
新田：そうやん、これでとった。その時はグリーンボックスいうタイトルやったや。町中でグリーンのボックスにすると。グリーンで覆うらして終わると言うことだったけど、奥さんが虫が嫌いとかな
会場笑い
水野：水どないしますやとなって
新田：それで、これに変わったわけや。これが実施や。
佐藤：これ完成してた
新田：そうそうそう
佐藤：これは正常やで
井戸：ああこれ観たこないだ
新田：観た！
井戸：前通った
新田：通った。これ誰のやろう と思って
井戸：それも１週間以内や。これ誰やろうと思って
新田：へへへへへへへ
水野：ピンポンピンポン
佐藤：こっちのほうが可能性あるんじゃないか
新田：そうか？
井戸：新田さんじゃない思う
電話あり
佐藤：先ほどは失礼しました、じゃー６時半でお願いします。
水野：名刺 なんでオレンジなんですか風水的なもので
井戸：風水的なものでなくって、コポレートカラーぽくの
水野：はははははは
佐藤：新田さんの悪戦苦闘振りが面白いね、これユダヤ博物館みたいじゃない
新田；ちょっとな
佐藤：はははははは
井戸：オランダ系ですよ
新田：このスケールが住宅を越えているからいいな～思って。住宅と 誰も思わへんで。病院とか何か。
井戸：僕もそう思いました。歯医者さんかなと
新田：そうやろう。これなコンクリート打つの大変やたんや マキノさんと
水野：大島さんの自宅
新田：大島さんがやる言うのに ｍがぐちゃぐちゃいうて。マキノさんがやったるいうとったのに！ ガンガンいうから
佐藤：ｍの悪口は言うのは止めよう、不毛だから
新田：そのマキノさんいう意味や、現場監督。学生運動の闘志の
佐藤：これはコンクリートはどこで継でいるの？コンクリート打設
新田：これはコンクリート打つ時はな 無筋であっちこっち繋いでおった。それで後でちょん切ったんや
佐藤：ははははは
井戸：はあ～あ
佐藤：全部 打って後でカッターで切ったと思った
新田：全部じゃなくってどころどころやで
佐藤：ところどころ束状に入れてな
新田：それはマキノさんが考えたんや
井戸：上手いこと
新田：上手いこと行きおった。マキノさんな１０年ぶりなんや
井戸：何が？
新田：コンクリート
水野：わしコンクリトで これやってん
新田：１０年前が、まつもと正の しろいやつ
井戸：観にいきました
新田：勝手にしてな それで喧嘩になった、自分でな。都合のいいようにしはるんや
井戸：自分で判断してやりはる
佐藤：いいじゃないか作りやすいように作るのは
井戸：佐藤さん的にはいいですけど、それで喧嘩 しはる人もいる
新田：施主もな話が違うとか言いわけや
佐藤：そんなこと黙っていれば判らないことじゃないか
新田：施主がなたまたま今回 鉄屋 やったんや
水野：特殊な鉄を扱う人
新田：階段あるやんか ９㎜にしてたらな６㎜にしたんやマキノさん。施主がみてこれなんやってなった。持つしな～ いいよっていったんだけど施主がな図面と違うと言う事で。
佐藤：新田さん関係ないじゃないか
新田：僕がＯＫしたんや、そしらなんでや～と
佐藤：それでどうして収拾つけたの？
新田：最後の精算あるやんか、減額されたんや
佐藤：立派なもんや、施行請けた人もＯＫしたんでしょう
新田：ＯＫじゃない
佐藤：大した金じゃないやんか
新田：いやいや大した金ヤッタンや
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