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03年 6月21日 太田浩史さんと建築あそび記録

     

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 ここから事務所のデザイン・ヌーブの話になりますけど樫原徹と二人でやってます。事務所はテーマとして3本の柱を決めていて、それは素材省エネコンパクトシティーです。もうちょっと上手い言い方があるかもしれませんが、その三つは絶対に詳しくなりたい・・

s デザイン・ヌーブってなんなの

o  それもよく聴かれるんですけど・・造語なんです。最初はいろいろと相応しい名前を利用しようとしたんですけれどね。変じゃないですか。何かの言葉をつけて、意味を借りてくるって。意味は僕らがつくるもの、と思いません?ということで造語をつくって語感でで決めたんです。ヌーってとぼけているし、ブで終わるのも人馬鹿にしてるじゃないですか。ヌーブ。

y おれフランス語のヌーボーかとおもったよ
o b dがシンメトリーで
     会場 笑い
 
造語作るとドメーイン名をとりやいですよ。

s それでどうなの 。
o いろんな間違いが来ますねー、カタログ頼むじゃないですか・・ムーブが多いですよね。なぜか「ヌープ」とか。アトリエ・ファイにいたときに「アトリエ中(ちゅう)」って書いてあった郵便があったですよ

               会場 笑い

さて、都市人口の話はどうなっているかというと、100年前は世界の人口は16億人しかいないんです。今は63億人4倍に増えている。16億人の内の2億人しか都市に住んでいかかったんですけど、今はそれが30億人

 我々は近代都市運動とか近代建築の遺産で仕事してたりしているんですけど、都市の状況はもう100年前と全然違ってきている。例えば田園都市論の時代というのは都市人口が2億人という時代なんですね。 その当時の理論と今全然ちがうだろう・・

i 都市人口という時に都市ってどういう定義されているの
o いろいろと都市的な人口があるんですけど基本的には行政区で・・
i 100年前の行政区で考えるの

o 人口学というのは第二次世界大戦後に出来るので、いろんな予想を組み立てて出来ているようです。精度が上がってきたのは最近の話だと思います

i 行政区で考えて・・そこが都市であるかどうかっていうのはどう判断されるの

o そうですね・・市政を行っているという事で判断しているらしいんですよ。ですから日本でいうと市から上を取る みたいなんですよね

i 別に何人以上とかじゃなくて・・密度っていうようりは 

o 行政区で判断しているんだけれど、またその判断が国によって違ったりするんです・・都市人口学というのは判断を揃えるのに10年ぐらい前にようやくガイドラインが出来たというような・・新しい学問なんですね。リモートセンシングでちゃんと都市の領域を測定したりという動きもあるんですけど・・、まだかなり、ザックリとした話なんですよ

s オネイチャンも増えるんですから楽しいじゃないですか
    会場 笑い

0 男も100年前と 距離が半分になるんですよね

 と太田は立ち上がって半分の距離を説明するために 佐藤に近寄る
  会 場 笑う


s そんなもの蹴飛ばせばいいじゃないですか

o でも人口が4倍になるということは距離が半分になったつてことなんですよ

s おれは、嫌いな奴は 蹴飛ばすからいいよ。密度が濃くなっても楽しいじゃないですか・・そいうのは許さないのですか・・密度が濃くなってきて近寄ってきたら楽しいじゃないですか・・
o でもそうなんじゃないですか・・密度高いというのは良いことだと思ってます

s 綺麗な女の子の密度が高い方がいいとは思うけど・・

o 都市人口は1日17万人増える

s オネイチャンが17万人増える嬉しいねー
o いや ルンペンが17万人ですよ。住宅供給が追いつていないです。でこうした量的な圧力は質を変えると思ってまして・・きつと密度の高さが なにか全然別の状況をつくり出すだろうと思うわけです・・例えば香港みたいに高密度に住んでいくと台所が外部に出て道で料理したり、日本はラブホテルを外に出したりして・・

s デザイン・ヌーブはなにか質が変わって来て、・・佐藤ゴタゴタいっている

y オヤジ 五月蠅いうるさい!!
   会場 おおいに 笑う

o 人口が増えるのはアジア・アフリカ・中南米で、かなり暑い所ですから、組積造で省エネルギー建築をやるっていうのがとても意味があるんじゃないかと思っているわけです。

y 組積って密度に反するよね・・
o このブロック5階建てまでいけるんですよ。スパーブロック造。それから高密度の最大限のパブリックスペースが必要だ

s 距離が遠いよ・・モット近づかないと

o 公共空間の広さとパフォーマンス最大限にしたいというのは、高密度居住のトレードオフだろうと思ってます。それから大事なのは省エネルギー効率的なエネルギーの利用をどうやるかということが・・特に都市建築において、操作対象になるだろうと考えてます。

あとは交通ですね。密度性をプラスに転化してくれるものなんで。交通はテーマになっています

 まあ、まこういう事を考えながら事務所をやっているわけです。ここから後は希有壮大な・・んですけれど。樫原と僕はこういうことばかり話しているわけで・・誰にも頼まれていないのに。
えーこれはですね・エジプトのカイロの住宅プロジェクトです。・・

s これ見たときこいつはアホだとおもたよ
・聴いてない・・と勝手に話してる佐藤 言い続けるんですよねー・・

・・・そこがいいねー


o カイロの人口は一日に600人増えるんです。600人分の雇用と住居を毎日ドンドン作り出さなければならないと。当然住居と雇用は準備できませんから、ほとんどがスラムに住むんですね。で、スラムはカイロの都市の4分の一を占めていると言われてまして、その四分の一に半分の人口が住むので・・非常にピーキーな環境の格差が生じています。

彼らは仕事を得やすい都市の中心地区に入ってくる。それゆえインナーシティー問題が起きているわけですけど、果たして都市の構造は・・そんなもんでいいのかと・・つまり集中させるだけでよいのかと思うわけです。例えばヒートアイランドというのは開発の集中の現れなんですが、その反対に、分散とか密度を配分する、ための手法論があるんじゃないか。カイロみたいにあまりにも集中してる所は人を外に逃がしてピークを軽減させる・・

実はフラーが・・

s 香織を愛せといいたいね・・とチャチャを入れる佐藤
o こえれが面白いから佐藤さん聞いてください
  会場 大笑い

フラーは都市の中心にドームを作ることを考えていたんだけど、カイロの場合は郊外に向かう装置がいるんじゃないかと思うわけです。マンハッタンドームの裏返しとしての外延的な環境装置。それを僕らはクリマティク・ステージと呼んでいます。で、そこにしつらえる高床式の住居をフローティングキャラバン


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