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2004年3月27日藤村龍至さん とベラ・ジュンさん と建築あそび記録
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12.sync

図1 sync外観
 

v これが2003年の12月、松川さん達と一緒に作ったオフィスです。

会場 笑い ワイワイ・・

f 東京の豊島区の高田という所にある元運送会社のビルで、3階を松川さんが借りられているんですけど、2階と1階を共同のオフィスにしてあるいはギャ ラリーにして使おうということで、このエリアには印刷工場や製本系の工場が沢山あったんですけど、近年の産業構造の変化によって倉庫の開き物件が幾つか あって・・・。割安で借りられたということで、そこをオフィスにしようということです。

図2 sync改装前
 
図3 改装作業
 


v 現状がこういう、状況の中・・有志の人々に手伝ってもらいながら、自分たちで工事を進めて行きました。

図4 作業後の風景
 


v 作業が終わったと後の呑み会です。微笑む 

図5 鉄板仕上げの床
 


v 最終的に2階をこういうかたちに・・・これ施工途中なんですけど、こういう3X6の鉄板を・・・鉄板が作られる段階で冷えて固まる過程で温度差で出 来る独特の模様がありまして、その模様を・・・これロール状で作り出して、それをカットして作って行くので、模様が連続して繋がっているんですね。それ を利用して床に模様を使っていると。

図6 鉄板の模様
 


v 3X6以外だと、工場ではもっと大きいサイズから切り出すので、模様を自由に要求できない。3X6を使いますとそういう模様が良い具合になっていま す。そのままだと無垢の鉄板なので、錆びる恐れがあるので、透明の塗料で仕上げています

図7 鉄の切り出し
 


v これ、切り出している風景。

t これ自分でやったの?

v はい。機械がないので、デスクグラインダーのみで・・全部かたちを整えた。

図8 溶接する風景
 

v 机を作ったんですけど、近所の溶接工のおじさんに一日講習を受けて、溶接をしている風景です。

s くっついてないんじゃない?

m 結構丈夫です。

会場 笑い

図9 
 


v ・・・初めて出来た机です。

図10
  

v あと天井から、本棚を吊そうかと思って、こういうスチールで作った本棚を設置して。本棚を吊るす事で、その部分の面積が床から切り離されるので、床を広く使える。また、本棚の下場が床から1800mmなので視線が抜けて、広く感じられるようになると。

図11 完成したオフィスの風景
 

v シェアメンバーがノートパソコンをメインに使うという状況があったので、机の幅は600mmでも充分作業が出来るんじゃないかということで、寸法を かなり抑えて・・・。作業用の奥の2つのラインは、幅600mmで、会議用の手前のラインは900mmのままで・・・。
ちょうど3つのラインがあって、 そのライン上に本棚が釣り下げられています。


図12 ストライプ状の構成
 

v 模様が揃って机も鉄板で作ったので、最終的に模様も含めて、机の配置、本棚の配置、非常にクリアな空間構成で、印象として共同主義的な・・・そういうニュアンスを受けるんですけども。使われ方はフリーアドレスで個人主義の自由な感じです。2つの状態が同時に存在してたりする・・・。

f さっき浩也さんが壁じゃなくて物じゃないかというのがこういう状態じゃないかと。だと思うんですけど・・・。

t その通りですね。

i 本棚の内容でその下に座っている人のが分かると。

会場 笑い

m それは計画当時から結構話してましたねー。

f シェアーオフィスをやることのメリットのひとつはそういうリソースを共有出来ることもあるだろうということで、趣味嗜好がこういう風に現れてお互い に情報交換出来るっていうのは良いんじゃないかと。

m webのブラウザでいうブックマークみたいなモノが本棚に可視化されている

図13
 

f もう一つは、設計事務所だと大量の資料が必要になるけども、大量の資料の内に・・なんていうのかな、見せてもいいものとあんまり見せたくないモ ノ・・・端的にいうと作品集とカタログの違いなんですが、カタログの収納は別の所にしていて、作品集とか設計の資料なんかは上に置くというような。資料の収納にもひとつの分節を作ろうというのがひとつのテーマで。可視化された収納 と 不可視化された収納というか、そういう差異をつけてみようと。

m 定期的に本棚を定点観測をしたら面白いんじゃないか?

f 多分、既に相当動いてますね。

m 座っている人の位置が暗に分かる。

s 松川さんもここで仕事をしているんですよね。

m はい。

f 構造の人の上には構造の本があって、そういうのが面白いです。

v それぞれの興味が可視化される。

i 資料によってその場所が影響を受けたりとか

f そうですね。

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