2009年8月2〜9日 ことば悦覧in京都 記録集    home 

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   番外編  名古屋 小林聖明  東京 太田浩史 松島潤平 

   松島潤平さん 8月09日 am11〜 晴れ  デザイン・ヌーブにて

 その  01 02 03 04    (漫画建築 05 06 07 08 )

 その03  

佐藤:長期記憶ある、そんな人はいないよ
松島ははははは
佐藤:そんな記憶があったら 足が一歩も前に出せなくなるよ

松島:一種の脅迫観念かもしれないですね。記憶にするために記録を残すっていうのは
佐藤:それは記憶と歴史とか。記録しないと記憶も残せないし、歴史も残らないので、だから検証も出来ないし。書かれたものだけが歴史だということになっているから、逆回しして 書かれてない歴史とか記憶を 今作っていて、将来に向けてストックしておくという考え方で よいと思うんだけどね
松島:ああああ、なるほど 
佐藤:歴史は書かれてあるものから、ひもといて再解釈しその時代などを批判する学問だけども。書かれてない人ものを想像して、その社会を批評してもう一度読み替えて、現代社会に投げかけるという、歴史の仕事だけれどもね。むかーしの時代を今批評してるような、そいう歴史書を読んでて面白いので。そいう社会にしたいために、そのようなネタを探して、もういちど単に史料を並べて出た順に その歴史を批評して書いていくという、再解釈していくと言う仕事をしているのは最近の歴史系の人たちだよね。歴史系インターネット世代

それ以前は正しいものがあると思いこみ、書きあがったらその上に批評し更新してく。

今は データベースじゃないけど、情報が単に並んでいて、その場その場で つなぎ作り上げている。

松島さんは その場主義をするためにずーっと自分のデータを蓄積して来てたという。そいう人に初めて会ったね。

松島:本当ですか、もの凄いナチュラルにやっていた
佐藤:自然にやっている人居ないな〜って。それも自分のための作業だからストレルが無いわけだよね
松島:いや、楽しいですね〜
佐藤:他者のためとか言って、自己をアピールするためでは続かないと思うね

松島:そんな大それた献身的な思いなんて、一つも無いです
佐藤:他者の為になんか出来ない、仕事じゃないんだし。 面白いな〜 それはもうずーっとやめそうもないね。勝手にやっってなさいで いいか

  共に ははははははは

松島:何て言われようと、やっちゃいますね
佐藤:勝手にやんなさい! ということで 松島日記 その話の謎は 一個解けたか
松島ははははは

 (町歩き)

佐藤:大学院とかは行ったんですか。
松島:いってますね。
佐藤:もっと勉強したいからですか
松島:そんな、社会にもう2年出たくなかった ふはははは
佐藤:好い考えだね。出来ることならずーっと学生のままで、神田の古本屋に行き暮らす。その大学のときは もう神田は行かなかったの

松島:もうけっこう通ってますよ
佐藤:今も通っているんだ
松島:行きますね、町が好きなんですね
佐藤:町歩きは ずーっとしてるの

松島:散歩ばっかりしてますね
佐藤:ここの事務所の太田さんに会えばいいや。太田浩史さんは数年で世界中の100都市とか言って歩いてるとか。 言っていたな、凄い歩いてるね。昨日もここで喋っていたんだけど、「池袋の都市広場おもしろいことになてるから行こう」と。凄いぐじゃぐぎゃになってた。
松島:でもね書を捨てて町に出るって感覚でもないんですね。寺山さん的 じゃなくって。フィールドワークのための散歩じゃないんですよ僕は
佐藤:都市観察じゃなくってブラブラ逍遙するってこと
松島:おなじ町歩くのも好きですからね。トレースするのも。電車乗っても車窓みてますし。

佐藤:何か俺に合ったおなごを見付けるために歩くとか、基本はないの
松島:はははう〜ん。何か歩いてる時って、その風景 ノイズになるのか知らないけど考えてる事が滅茶滅茶進んですね
佐藤:ああなるほどね、他力本願だな やっぱり
松島:はっははは
佐藤:外部 データ頼り
松島:その外部データ 直接的なものじゃないにしろ、そのノイズがいい加減、好い加減に在る。頭の中を
佐藤:これは将来 大物になりそうだな〜困ったやつが出てきたな〜
松島:はは

佐藤:それを目的主義的にやってないところが凄いよな、それで好いと思うんだけど。妙な目的何かに向かってやるって
松島:そんなに信じてないんです、フィールドワークを、それよりあマニアル、本を見て。太田さんを否定しているようになるのは拙いけど 社会的に意味はあるんで。
佐藤:松島さんは見て歩くのが好きで、俺は人の方が好きだけど

松島:佐藤さんは人から都市を見てる人ですからね、人に会わないとどうしようもない
佐藤:インタビューして、そこに暮らしている人の家に泊めてもらって、それで町を知るっていうやりかただから。歩いてこういう町だと言ってても。何だかちょっとな〜
松島:なるほど、本当に人がリニアになっているんですね
佐藤:だってそうじゃん
松島:たしかに そうですね

佐藤:そういう関係が面白いし、野菜も見てあるいてんだけど。プランタに植えてある野菜。その野菜が在るの処にはどういう人が住んでいるのか見て歩いている。
松島:野菜と町の関係ですか、無人販売とか
佐藤:違う、プランタで野菜つくっている人、キューリとかネギとか
松島:ああベランダでと

佐藤:代々木は無いけど、一杯野菜栽培がある処もあるわけよ
松島:はいはい
佐藤:それはどういう場所で、どういう野菜があってどいうい人が管理しているの
松島:それ面白いじゃないですか
佐藤:一番感動したのは玄関にシンメトリーに野菜が植えてあった、普通は花を仏壇飾りのように植えてあるんだど。両側になすとキュウリが鎮座していた。
松島:へえ〜 面白い

佐藤:それで町にどいう人が住んでいるのか観ている、電車の土手とかにも不法耕畑 あるじゃない、不法に耕している
松島:それ越しに 人をやっぱり見ているんですね
佐藤:そうそうそう。俺はね

松島:僕は結構、アノニマスな都市を観てますよね〜

佐藤:おれはどうしても人と物との関係に目がいってしまうけど、アノニマスな目線ね。それは新鮮だね。俺は人がルールを破っていって都市の状況を 自分の物にしている姿に興味がわく
松島:それは繋がりますね、佐藤さん
佐藤:一番凄かったのは4m道路半分 2mぐらい野菜プランた置いて作っていた人がいたから
松島:、佐藤さんは住まいと道路の関係っていうのを
佐藤建築の理想は路上だとか言っているから
松島:道路なんですよね
佐藤:路上化。路上が出来る前の、草原とかね、林とか、もっと昇って大気になるって 言ったらエコロマンチックすぎる。それはちょっと現代の話とは違う。えこオババや研究者のレベルでは面白そうだけど、今生きてる人なので。建築の理想は路上だから、このインタビューも路上でやってるのがいいんだけ


 (高層マンションベランダの苺)

松島:建築基準法もそうですね、(都市計画区域内であは)接道義務で 道がないと建物建てられない。草原には建てられないですよね
佐藤:路上だと色々な人が寄ってくるから インタビューやっていると色んな人や音が ランダムに 乱入されちゃうじゃない 面白いよ
松島:前の 福島に行ったときも、佐藤さんの野球選手の家のときにどっかのおっさんが、オッサンが建物の説明してたじゃないですか。んで、誰だろうこのオッサン。あの逆転現象面白かったですね。設計者の佐藤さんが、そのオッサンから建築の説明を聞いてるんですよ。どんな状態だったんだ。
佐藤:路上は ああいうのが面白いよね。

松島:面白いですよね
佐藤:だから
松島:ひっくり返る構図

佐藤:この話も外でやると、暇な人が寄ってきて聞いてくれてね、通行人が参加したりして話が変わっていったりして。話そうとする目標進行が維持できないくらいのほうが、面白いと思うんだよね、準備なんかして話すと 面白くないから
松島そうだな、今日もあんまり考えずに来ました

 (修士時代)

佐藤:そのほうがいい。話を戻るけども。大学で修士2年間は何をやっていたねすか
松島:修士2年は、コンペをやるというのが、院生のお約束
佐藤:コンペというのは
松島:学生のアイディアコンペそれで賞の一つでもとって箔付けるとアトリエ事務所の入りやすいので。ただ僕はあんまりのめり込めなくって。正直言って。学校の課題の方が面白かった純粋に大学院って忙しいんですよ。そういう自主的な事をやろうとすると。課題と就活とコンペっていう。
佐藤:彼女だって見付けないといけないしな〜
松島:当時は何してたかな〜

佐藤:忙しんだ
松島:忙しい。
佐藤:無駄な時間がほとんど無いんだ
松島:そうなんですよ、学生は大変に忙しくって、高尚な時間を使っているんですよ。社会人がよく学生批判しますけども。あれは大間違い。学生ほと。 忙しい人 です。
佐藤:見てると何でこんなに忙しいんだろうと思うね。時々休学して、戻ってきてと上手にこなす人はいいんだけど。学生ずーっとやっていると、本当に大切な時間が消えてなくなちゃうようだね
松島:だから、本当にね、大学の課題を一生懸命やてましたね。レポートも、歴史のレポートとかも、計画のレポートとかも。課題と同じ密度でやってたんで。本当にけっこう 真っ当な学生って感じでしたね。大学院では

佐藤:まじめに 勉強した松島さん 凄いね
松島:学部の方は 全然違ったんですけどね
佐藤:修士になったとたんに
松島:急に
佐藤:じゃ優秀な学生だったんだね

松島:まあ何ていうのかな卒業制作ちょっと巧くいったんですね大賞頂いて。それで何となく、学校に貢献したい気分になった。ははははははは
佐藤:大賞とると 奨学金くれるから海外旅行、そういうのないの
松島:どこへ行っても外れ者って感じになっちゃう。異端な感じなんですけど
佐藤:学校内ではっていうこと
松島:大学の課題とかも、まっとうな東工大教育のものだったら、作らないというか、作れないくって。ふふふ。ちょっと こう自分の土俵を作って勝負するタイプ

佐藤:最初から日記公開しているから異端になっちゃうな
松島:そうですね、だから。そうそう、それで大学院はちょっとちょっと真っ当に。せっかくあと2年しかないから、東工大の課題っていうのを頑張ちゃわないと。でもね、そんなに決めて動かないので僕は。目の前の面白いことをやるっていうだけで
佐藤:いいね 動物的な行動でね

松島:そんな毎日でしたね。
佐藤:すんなり卒業して
松島:そうですね

佐藤:遊んでいる期間は浪人1年の古本屋通いだけだけど、社会人になってまた遊びに行くとかないの
松島:本当は留学に行っておけばよかったなというのが唯一の後悔。今は、英語をもっと流ちょうに話しスキルが 学生時代に絶対身につけておくべきだったなと。思います
佐藤:読めるんでしょう
松島:時間掛かりますけどね。もうちょっと
佐藤:論文が読めればいいんじゃないの、話するのむずかしいことだから。日本語での会話だって凄くむずかしいし、文章上手な人が話が上手かというとそうでもないし

松島:その期間はとっておくべきかなと思いましたけど、すんなりそのまま就職でした
佐藤:就職したのは何年かな、
松島:2005年ですね
佐藤:3年すぎて4年目に入って

松島:いや4年過ぎで5年目
佐藤:結構 現実の修業もして
松島:最初2年ぐらいは夢見心地のままでだいぶ怒られてましたねふふふふ 本当に人と設計するっていうことに慣れてなくって
佐藤:アトリエ事務所に就職したのはどうしてですか?組織事務所ではなく

松島:独立したいからですね
佐藤:自分自身でね。ゼネコン行こうが 組織へ行こうか、役所へ どこへ行こうが
松島:それで独立して。これから充分 起こりうる構造だともう。そういうスタイルがあると思うんですけど。僕のときは組織へ行って独立するっていう、成功した前例はあんまり見てないんで。
佐藤:モデルになる人がいなかったと。独立系建築家の情報は雑誌ぐらいしか無いんじゃない
松島:なんで、僕は

佐藤:あ、お父さんがいるか
松島:僕は修士2年のときに たまたまアパートの3軒隣に住んでいて先輩がアトリエ事務所に働いていて誘われてバイトしてそのまま。他の設計事務所まったく知らないんです。
佐藤:なるほど、
松島:縁 
佐藤:アパートでぼーっとしてたら 誘われて行っちゃった、松島さん風でいいね
松島:本当にそうで、勝手に来たものは 目の前のものを一生懸命やる

  45:06

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