2009年12月10〜13日じゅっくりの会in京都 記録     home  

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12日  渡辺菊眞さんに聞く   鼎談 アガカーン賞の王路 (森田一弥・渡辺菊眞・江崎貴洋)
     松岡聡さんに聞く    
工繊大3年生・浅野翔さんに聞く

 渡辺菊眞さんに聞く 2009年12月12日 曇り 奈良県西大寺駅そば事務所

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  その06

佐藤:大学で教えなきゃいけないし、活動をとおしての建築も作らなければならないし、面白い状況になっているね。インド行ってその後ヨルダンで建築を作ったんですか? 

渡辺:それは京都NGOの関係ですね、本当はヨルダンじゃなくってアフガンに住宅、土嚢住宅みたいなものを作ろうと、被災地復興の

佐藤:アフガンは危険じゅないですか
渡辺:一時アフガンもカブールは危ないんですけど。その頃は、西の方はまだましな時期がちょこっとあったんですね。その時期にそいうのしようって話があったんですけれども。なかなかその案件はNGOまとめ切れなくって。そこに小学校を建てるとか言うのがあったから、耐震補強みたいな話を見てくれっていう。それでアフガンに飛んで、それは割と上手くいったんですね

そういうのもあったから、割と満をじして。京都NGOがずっと面倒みている女性の、貧困女性の活動団体があるから、その方達の拠点を土嚢とか、現地の素材を使って設計してくれないか?って。アフガン終わった後に来まして。2006年かなんかでした

それで、それまでは端から設計は決まってるものの、監理をしに行くとか。端から決まってしまったものが耐震的にどうかっていう判断するみたいな役目だったんですけど。設計からやってくれって言われたのはそのヨルダン施設で。2006年かなんかだったんですけど。

佐藤:菊眞さんのホームページに載っていましたが用途はなんですか。
渡辺:その女性活動団体の、、その活動拠点プラス、その地域のコミュニティーセンターみたいな。彼女ら工芸品とか作ったりするので、識字教室とかそういう教室とかもやったりとか。
佐藤:パブリックな建築なんだ
渡辺:はい、個人のものではないです

佐藤:図面は日本で描いたとしても、工事はどうするしたんですか、人集めとかはどうしたんですか、建築会社はなさそうじゃない、あるんですか
渡辺:あるんですよ、あの地域には即は無いですけども。ヨルダンのアンマン首都の方は建設ラッシュが激しくって。超高層も建ちつつあるような状態なんですね。だから建設会社は在るんですが、むしろ問題なのは石工さんだったんですけど。

十数年前から高度経済成長でヨルダンも。石はほかして、コンクリートのペラペラノ箱に住み始めて、それが大流行なですね。だから農村部でも、その影響激しくって、もう石の建物全部廃墟になっていて。家畜が住んでるみたいな状態なので。だから、石工の職人さっていうのが探せない ような状態になっていて、お爺ちゃんの代までは居たけど、もう今分かんないみたいなことを言っていたから。

最初石造で母屋を建てようと思っていたので。それを見つけれない感じで。もう宮大工を探すような感じになっていたので。宮大工なんかやたら高くなるわけですから。困ったな〜というのが一番難関だったんですけど。

佐藤:予算も決めて出掛けるんでしょう
渡辺:もの凄い安い予算です、で外務省がやっていた仕事なんです。外務省が草の根援助活動みたいな、一律2000万渡すっていうのがあって。物価の安い所だったらいいですけど、ヨルダンはイケイケな所になっているからもの凄く物価高いんですね。で、向こうで生活してて、日本とあんまり変わらないぐらいお金が飛ぶぐらで。それなのに、その中の2000万、1000万は活動資金に使うから1000万で建ててくれっていうのがあって。200uぐらいなんですけど、ちょっとキツイんですよ。

佐藤:60坪だから
渡辺:坪15万とかそんなです。それで物価があんまり日本と変わらない所で坪15万って無茶苦茶なんですはははははは
佐藤:無茶苦茶ヤナ
渡辺:無茶苦茶なですよ

佐藤:でも出来ちゃったんだから凄いじゃない。
渡辺:もう僕と、僕と一緒にやっている奴は常駐してずーっと行ってましたけど。苦心惨憺たるものでしたね
佐藤:自分たちの給料は出ないんでしょう
渡辺:出ないですね、一応NGO規定みたいなもので、一日当たり日当が何円みたいなものが。
佐藤:旅費は出るんですか
渡辺:旅費はさすがに出ます。ただ行きっぱなしの、旅費を何回も出したくないから、行きっぱなしで行ってくれって話があって。8ヶ月ですよ行きっぱなし。
佐藤:帰ってくるなと

渡辺:旅費がもったいないからずーっと貴方居てくださいみたいな話があって。僕は3回飛んだんですけど。一緒にやっている奴は最初から竣工する8ヶ月ずーっといきっぱなしでした。

佐藤:どうですか出来て評判は。
渡辺:竣工式の直前帰って来たので、今まあたぶん使っているような状態でしうけど。まだよく見えない状態ですね。はいはい。


      アフリカ ウガンダ 土嚢建築群 

佐藤:ではアフリカの話に飛びますけれど アフリカで作った土嚢建築。外壁にモルタル塗ったような建築と 塗ってないそのまま土嚢むき出しがありますけど その他にもあるんでですか
渡辺アフリカはまだ2つですね、いっこ凄いデカイやつが一つと、そこから100kmぐらい離れた所のちっちゃな村でやっている、今年(2009)から始まった現場が一つと2つです。
佐藤:2箇所でつくったと、どこかに発表はしたんですか。

渡辺:完成の間際みたいなのは一個発表してて。ちょっとした記事だったですけど。これは送りました。
佐藤:ちょっとしてないじゃないですか2頁も載っている

渡辺:
これが完成するものですが、この段階1年目のですね今年のものは今まとめている最中。もっと早くまとめるつもりだったんですけど。まとめて発表する準備をしているので。

佐藤:アフリカには どういう経緯で作ることになったんですか。
渡辺:これはですね天理大学関連、井上さんていう人が、偶然ウガンダの在日大使と会う機会があったみたいで

で、ウガンダ在日大使自体が、アフリカも色々問題が多い地域なんで自分ところの国で貧困を緩和するための、エコビリッジみたいなのを作りたいという思いがあったみたいで

ただ、そういう思いがあるだけで、具体的にどういう建築で、どんな技術が要るのかっていうものは無くって。そういうときに土嚢関連ずーっとやって来てたから。土嚢建築っていうものがあって、それとバイオマスだとか風力とかを加えたら貧困層が自分で作れてかつバイオマス、自分の糞尿とか入れておけばいいので。それでグルグル回るような村みたいなモデル作ることが出来ますよみたいな話をしたら。

それを是非やりたいみたい な事があって。そういう話の下でじゃー設計ちょっと出来るか?って話で来たですけど

佐藤:そのバイオマス・エコ関連、はどこかで修得したのですか
渡辺:バイオマスとかそういうものに関しては、専門家は僕と違って当然おられるんですけど。天理大学で土嚢を作る研修みたいなことをやっている時に、関心がある有機農業をやっておられるような方が見に来られて。これはバイオマスの発酵槽そうに使えるからって。彼が自分の千葉の方で作って

佐藤:日本では建築として認められないからね
渡辺:そうなんですよ、そのバイオマスで上手く行ったと。
佐藤:日本でも農産物入れる倉庫のようなものだったら建てても大丈夫なんでしょうね
渡辺:それは大丈夫です。それと風力は風力で開発している人がいたから、それらの寄せ集めつつ、配置をチャントしながらっていうのが僕の役目だったので。建築部門に関しては全部設計しましたけど。あとはどういう位置にバイオマスを置くとか。風力はどう置くのかっていうような事はその方達と相談しながらまとめていったです。

佐藤:現時点ではNGOと天理大関連の融合はなってないと
渡辺:お互い知っているんですけど、何かしら違う処が当然あるので。NGOの女性の方で、それもお祖母ちゃんみたいな方ですけど。天理大学の方はお爺ちゃんみたいな人。それぞれ認め合いつつも何処かでバチバチやっている

佐藤:ふふふふふ
渡辺:ははははくっついてくれないですなかなかふふふふふふ
佐藤:なんでだろうね、両方をつなぐような人が居ればいいのにな〜
渡辺:もったいないと思うんですけどね 
佐藤:お見合いして互いの良さをね。 相乗効果はっきすればいいと思うけど、お見合い役がいないんだね で お互いの能力を発揮しそこんているように感じるよね。お見合いのプロを養成しないといけないのかもしれない。

渡辺:バラバラに頑張っててもね、はい
佐藤:そいう課題があると。 大学に行く話に移りますしょう

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