春夏秋冬宇宙の法則と人間


『淮南子』(えなんじ/わいなんし)
のなかに三才思想があります。

漢方医学を学ぶ上で
とても大切な思想だと思います。
詳しくは専門書に譲るとして


温度的に春夏秋冬を考えれば
表の様になります

春から夏は暑くなり
夏から秋は涼しくなり
秋から冬は寒くなり
冬から秋は温かくなる

同じように

温度的に朝昼夕夜を考えれば
表の様になります

朝から昼は暑くなり
昼から夕は涼しくなり
夕から夜は寒くなり
夜から朝は温かくなる


一日でも一年でも
温度的には同じ事が起こっていますよね


このような法則性を
三才思想と言います。


これらを応用すれば
春夏秋冬の過ごし方が
解るような気がしませんか


中国ではお正月に大切にする諺があります。

一年之计在于春
一年の計は春にあり

一生之计在于勤
一生の計は勤勉にあり

一日之计在于寅
一日の計は早朝に

春若不耕,秋无所望
もし春に耕作しないと
秋には望みがない

寅若不起,日无所办
もし朝に起きないと仕事がない

少若不勤,老无所归
若い時に勤勉しないと
老いた時に帰る場所がない

という諺がありますが
これらは三才思想の影響を
受けたものだと思います

わたしたち人間は
宇宙の法則のなかで生きています


文明は人間を物質的に豊かにしましたが
その反面自然の法則とは違う生き方になってきました。

例えば、電気のお陰で夜や冬が無くなった。
考えてみれば、極寒の地で凍えながら
アイスクリームは食べないし
ミニスカートも履かない


夜はスマホやテレビなどで
眠らない

一年中同じものが食べられて
季節感が無くなった。


良い事なのか
悪い事なのか



自然の一部なのに
自然の呼吸とあってない
生き方だと感じる


旬のものを食べ
休むときは休み
動くときは動く


そんな生き方が大切だと考えながら
今日も診療しています


『淮南子』(えなんじ/わいなんし、中国語: 淮南子; 拼音: Huáinánzǐ; ウェード式: Huai-nan Tzu)は、前漢の武帝の頃、淮南王劉安(紀元前179年 - 紀元前122年)が学者を集めて編纂させた思想書。

2021年01月25日