週刊てーて ひらく農園から
「雨、雨、雨の年」
六月の五日に「この時期に台風なんて経験がありません」と書いている。そして先の週末の台風である。十一月後半といえば、吹き始めた寒風に畑は乾くのが常であるはずなのに。風どころか、大雨だ。数え切れない数の大雨が今年は降った。
五月一日には「奇妙な気候」と書いており、五月十五日には「雨の前にお茶摘みを」と書き、一週間後の五月二十二日には「晴れの日のうれしさ」と久しぶりの晴天を喜んでいる。六月十九日に「来る日も来る日も雨だから」と詠えば、七月二十四日に至っては「豪雨のもたらすもの」という表題をつけている。さらに八月に入って「真夏の空の消失」、九月に入って「春秋夏冬」と続く。ほとんど一年中、お天気のことを書いているだけなのかもしれない。今年はそういう年であったのだと、早くも結論付けたくなるくらいの異常さだ。
うちの主力野菜のひとつである玉葱の植え付けには、いつも精力を使い果たすのだが、今年は腐心しているというべきか。今年の気候を考えて種をまく時期の選定から苦心していた。通常の播種期が十月一日である「七宝甘70」という品種の玉葱の播種を二週間ほど遅らせておいたのは正解であったといえるのだが、貯蔵玉葱の代表品種「もみじ3号」も播種期を遅らせておくという勇気はなかった。中手の「ターザン」すら休暇前に植え終わるのかどうか怪しくなってきたのである。
今日は何とか「ターザン」を植えるべくマニュアスプレッダーで堆肥を散布していたのだが、ぬかるみにはまってトラクターで引きずり出さなければならない始末に陥った。ぬかるみにはまることはよくあることなので特にあわてもしないのだけど、どうやら「無理をするな」と言われているようである。「とーと畑」の排水の悪さは、そう簡単に解決できるようなものではないので、雨のときは入らないようにしている。それでも休暇まであと数日と迫ってしまえば、ついつい無理をしてしまう。もっとも、「とーと畑」の初期のころから比べれば、格段に畑の相がよくなってきているので、長い目で見るなら悲観することもなく、葉ものも夏野菜も十分すぎるほど収穫できるようにはなってきた。僕が五十歳になるころには、きっと熟畑となってくれると思う。それまでの辛抱だ。その頃は、来春生まれる予定の子供が、小学生になろうかという時期で、子供にも手がかからなくなってくることだろう。しかし、この雨、雨、雨の異常気象が、尋常となってくれているかどうかは見通しがたたないのではないだろうか?
2003年12月4日 寺田潤史
↑中生の玉葱「ターザン」の苗が出番を待つ |
  | 野菜 | 品種 | 科 | 播種日 |
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ユリ ユリ ユリ キク キク キク アブラナ キク アブラナ ナス アブラナ アブラナ アカザ アブラナ アブラナ アブラナ ユリ セリ 海の精塩 |
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