2009年12月10〜13日じゅっくりの会in京都 記録     home  

10日 駅から  えいぞうさんの家体験記  えいぞうさん父を語る えいぞう・きみこさん新居を語る
11日 
 柳原照弘の この1年   工芸繊維大講義      デザインイースト 00 を語る  
12日  渡辺菊眞さんに聞く   
  鼎談 アガカーン賞の王路 (森田一弥・渡辺菊眞・江崎貴洋)
      松岡聡さんに聞く        
工繊大3年生・浅野翔さんに聞く

            松岡聡さんに聞く 
 その01 その02 その03 その04 ( 布野研出身者ワイワイ その05 その06) 


 その04 

   実建築と3D建築の違い

松岡先生達がスティーブンフォールとかフラプトンとか。それがだめで。何だったのかとみんな、葛藤していくわけですね。そうすると建築というのは、建築のデティールが有って建築のサイズがあって その建築らしい表現があるっていうことをもう一回立ち戻るっていうか。

佐藤:その体験を通して建築とPCのプログラミング建築とはどこがどういう風に違うんですか?どちらも知っている人じゃないと応えられないと思うんだけど

松岡:まず、3Dソフトで建築を作ると。プログラムで作るっていうのは、何か大きく何かと何かをつなぐかを設定してそれをグラデーションでつなぐっていう。滑らかにつなぐという発想なですよね

人の活動ってそんな滑らかにつなぐって言われても、滑らかに繋がるものそんな無いですよね。人の活動って もっと分節的で、断続的なものなので。そもそもソフトウエアーっていうのは、グラデーションを作るみたなことに、もしくはプログラムがそういうふうに成っているような事になっていて。それで建築、なんか3Dソフトもしくはフラッシュプログラムで作った瞬間に、人がとりつくしま無くなってしまうです

人が入り込むような凹みすら無い。なんか全部流れることになってしまう。グラデーション作るっていう 何か意図が滑らかな物を作ろう という意図がソフトとか
佐藤:おれは流れるようなグラデーションいやだと 人が入れ込めない流れなん作りたくないと目覚めたと

松岡:例えば天井高が1.5mから3mまで緩やかにグラデーションしても、こことここにもし価値があっても、この真ん中って別に価値が、これをつなぐための。だからカキカキした二つの場所を作った方がその境界が意味が出たりすると

佐藤:建築はグラデーションなんかじゃないと
松岡そうですね、グラデーションの在り方が形態としてのグラデーションと機能を画一的に分散するグラデーションの在り方もありますね  


   2002年オランダに行く

佐藤
:2002年はどうなるんですか
松岡:1月に帰国しまして。そのあとオランダに行ったんですね
佐藤:また勉強ですか
松岡いや 就職で
佐藤:流行の設計事務所かなんかですか
松岡:当時流行の

佐藤:それは政府の補助金をもらいインターンシップでですか?
松岡:はい、最初はもらいました。インターンシップで。
佐藤:そこは何年ぐらいですか
松岡:1年半ぐらいですね

佐藤;そこで何を身につけて来たんですか納税者としては聞く権利があるな
松岡:ふふふふ国のお金じゃないんですよ。ポーラっていう
佐藤:ポーラ化粧品ですか
松岡:そうです

佐藤:おれ使ってないわ。帰って来た理由は
松岡:子供が3人目出来て
佐藤:何時結婚してたですか!? 結婚の話が出なかったですね

 会場はははははは

松岡
:大学院に入る時に、東大受けるときに
佐藤:良いね 生建築家らしくって。世界を飛び回る間に 子供が3人出来てる今いるんだ

松岡:今 4人います
佐藤:凄いね、精力 盛んでいいね、世界中にも いるもっといいけどね
松岡:ふふふふ
佐藤:どういう構成ですか
松岡:男男男女

佐藤;これは期待できそうだ、子供が居てもなお建築 頑張るのはいいや、奥さんも建築家ですか
松岡:違います。3人目がちょうど出来て。そろそろ奥さんの負担がマックスで、
佐藤;亭主元気で留守がいいも 限界があると
松岡:もう無理っていうことになって、じゃー日本に戻るかいう
佐藤:なるほどね  家族と共に東京でくらしていると

松岡:家族 京都です、京都で知り合って東京に行くときに結婚して
佐藤:奥さんは「京都がいい」ということで京都をベースにね
松岡:家族も近いので

佐藤:急に家族の話になってしまいましたけど オランダから戻って来たのは何年ですか 2003年ぐらいかな
松岡:2004年です
佐藤:帰国以降は東京・都京都で講師を

松岡:実はその後SANAAに行きました、妹島さん
佐藤:念願 のね
松岡:妹島さんの処に、
佐藤:妹島事務所では何を設計したんですか、

松岡:主にコンペ4をひたすら担当させられたのとプラス、ニューミュージアム、それからアルメラの実施をやりました
佐藤:現場監理もやって来たんですか
松岡:ほとんど協力事務所がやってますので、こっちからは遠隔操作するという
佐藤:現場では問題が無かったですか

松岡:直前に梅林で土を上に盛ってくるみたいな ことはしてましたけど
佐藤:建築が現実に耐えられるようになって来た 当たりで行ったわけだ
松岡:そうですね

佐藤:妹島事務所に何年居たんですか
松岡1年ちょっとですね
佐藤:それから独立したんですか
松岡:そうです、そこに居た同僚と一緒に 辞めて

佐藤:事務所は東京だとなるほど、丁度一時間ですが、傍で聞いているみなさん 質問したいことありますか?
松岡:ふふふふ

  コンペ150ほどトライ


佐藤:大学で教えながら設計事務所も経営しつつ暮らしているということですね。独立して建築家に成りたいというのはどうしてですか?組織事務所とかアカデミズムでやるという方法もあると思いますが。独立系建築家は仕合わせになりにくい

松岡:今専任なんで大学の先生も言える
佐藤:毎日来ているということですか
松岡3日ぐらいは来てます
佐藤:旧来の建築家像の王道を歩いてるんじゃないですか!

松岡:当時、独立した当時はインデペンデントだ。 昔から自分の事務所をやっていきたい
佐藤:独立したときから大学でも教えようと考えていたんですか
松岡:そういう事は考えなかったです

佐藤:これから先波瀾万丈になりそうないね、大学で教えながらでは
松岡:でもけっこう波瀾万丈なんです今
佐藤:どういう事?仕事がないってこと
松岡:仕事がない

佐藤:
給料は入って来るじゃないですか、子供4人いるから育てなければいけないから 足りないかな それは大変だな
松岡:そうですね、事務所運営なんてそれじゃ出来ない
佐藤:奥さん働かせている
松岡してないです

佐藤:一人の稼ぎで では貧しい生活してるんだ
松岡:そうです
佐藤:貧しさ自慢だったら俺も負けてはないけど お互い楽しく生きていきましょう!
松岡:はははは 

佐藤:松岡さんばんばって いるぞ〜 言っちゃうね
松岡生活していることと設計やっていることは同じだ
佐藤:設計事務所をやったり、大学で教えたりするってことは家族の為にやっているでのすか? それとも有名になりたい事がまず大事?どつちなんですか両方やりたい、または普通の生活優先ですか

松岡:生活優先
佐藤:森田さんとも夏話したんだけ、豊かな生活がある建築家像とつくりましょうと。話したんですけど、松岡さんは建築優先 建築家ですか
松岡:それは よくないでしょうね
佐藤:生活が犠牲になっているだ 今のところは

松岡:なりますっていうか
佐藤:あんがい器用じゃないのかな
松岡:難しいんですよ。やっぱり土日上手く使えないこともあって

佐藤:生活の部分放置していると、有名になったけど孤独になっちゃうよ
松岡:そうですね有名にならないぐらいが良いんじゃないでしょうかね
佐藤:その手は有るな、そうか。有名になっちゃいそうだね。勉強熱心で計画的に進めて来たので有名になっちゃうなと、建築の中身とかまったく知らないんだけど、今話してて有名になってしまいそうだなと思ったけど。

森田松岡君ね ほとんど実作建ててないんですよ。だけど今まで作ったコンペ案が300近く有るんですよ
佐藤:へー数多いね

松岡:300じゃないです、150ぐらいです
森田:そのモチベーションで凄いでしょう
佐藤:今までのコンペの話でなかったけど何時やってたんですか大学中からですか

松岡SANAA辞めてからですね
佐藤:1年間 目標決めて出して いるんですか
松岡:有ったら出す!
佐藤:全部出すと、何でも喰らい付いてやろうと、それで一個も当たらないの

松岡一等は二、三個ですね 
佐藤:それで実施がないの
松岡:実施はインスタレーションみたいなのがあります。バンクーバーのインスタレーションのコンペ

佐藤:有名なんだ!!俺 有名な人に聞くの嫌なんだけどな〜。雑誌社に任せたい

会場ははははははははは

松岡:
有名じゃないですよ、ただ建築がやれてないんですよ。建築大好きなんですけど。まだ建築に辿り着いてないんですよ
佐藤:いいね〜、回り道してて

松岡:ふふふふ
佐藤:ストレス溜まって いずれ大爆発するよ、重要ですよ回り道は。あと10年ぐらい建築作らないで廻りなさい
松岡:ふふふふ

佐藤:満田さんと同級生なの
満田布野研にいまいしたから

佐藤:
魚谷さんの先輩なの
魚谷二つ上です

松岡:4つでしょう
佐藤:魚谷さんもう作っているよ建築
松岡:そうです

渡辺:松岡って 2つ下の学年だっけ そんな感じヤッタネ
松岡:そうですね

佐藤:今日のような集まりは珍しので 全く無かったので 続いてついでに、15年以上前になるでしょうか 布野研の当時の話を雑談風に皆さんに 話していただきましょう

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