Q.どうして鍼治療で病気やケガが治るのですか?

 

A.近年、鍼治療のメカニズムが徐々に解明されてきました。鍼でツボを刺激すると、 脳の特定部分の血流が良くなります。 その後、自律神経が活性化して治癒力が上がります。どうやら鍼治療で体を治すために、脳の働きが大きく関係しているようです。


鍼治療のメカニズム

鍼でツボを刺激すると、体の痛みが良くなったり、病気が治ったりします。でも、皮膚に麻酔をかけたり、抗麻薬を投与したりすると、鍼治療の効果は得られません。以上のことから、鍼でツボを刺激すると、皮膚→脳が刺激され、脳でモルヒネ様ホルモンが出ることで、 自律神経のバランスが整い、自然治癒能力が上がる と言うことが分かっています。



ツボは長い間の経験で体系づけられました。

鍼治療が始まった古代中国の時代では、虫垂炎になったら死を覚悟したんだと思います。虫垂炎の患者を診た古代中国の医者は、それこそ必死になって体中を押してみたんだと思います。

歯が痛くなっても、今のように食べやすい物がなかった時代は、体が弱って死んでしまう人もいたかもしれません。やっぱり必死になっていろいろ体を押していく中で、病気の程度や時期があるものの、向こう脛を強く押すと、お腹の痛みが楽になったり、手の親指の付け根を押すと、歯の痛みが良くなったりすることを発見したんだと思います。

手の親指から肘までは、世界的によく知られている顔の病気を治すツボが並んでいます。この辺を刺激することで、顔の血液循環が改善することが実験で明らかになっています。ある種の歯痛や、古代の人が相当びっくりしたと思われる顔面麻痺が、手を刺激することで治せたのかもしれません。


「この頃、体調が良くて若返ったようです!」

初めて鍼治療をする患者様は、こんな感じに言われる方が多いです。鍼治療は、 脳のモルヒネ様ホルモンを使って元気を取り戻す治療です。 もともと、脳の中にあるホルモンなので安心・安全な治療です。鍼治療について、不安なことや心配なことは何でもご相談ください。

2016年10月03日