スプリンターズSは、4番人気のトロットスターが制しました。
今日は後方からの競馬。4角を回り直線に入ると、内に開いた狭い進路をとり、そのまま鋭い脚で突き抜けました。安田記念から4ヶ月ぶりのレース。中間、体調不安説も飛び交い人気を落としましたが、蓋を開けてみれば、1分7秒0のコースレコードでの勝利。春秋のスプリントGI連覇は立派です。
2着にはメジロダーリング。10Rで吉田豊騎手が落馬負傷、急遽田中勝春騎手に乗り替わるというアクシデントもありましたが、レースでは、持ち前のスピード能力をいかした逃げをみせ、GIの舞台で十分に実力をアピールしました。坂のあるコースも大丈夫そうですし、これからの活躍も期待していいと思います。
昨年の覇者ダイタクヤマトは、2着からハナ差の3着。抜群のスタートを決めながらも無理には行かず好位を追走。直線よく伸びてはいるものの、今回は決め手の違いがモロに出た格好です。年内一杯での引退が決まっているそうですが、今日のレースを見る限り、能力の衰えは全く感じませんでした。
他に注目した馬は、ビハインドザマスクが6着、ブレイクタイムが8着、テネシーガールが12着という結果に終わっています。
秋のGIシリーズ第1弾、スプリンターズSは、昨年の覇者ダイタクヤマト本命です。
最低人気で制した昨年と違い、今年は主役。マークもきつくなるでしょうし、楽なレースは出来そうにありませんが、今回は逃げ、先行馬があまりにも多く展開予想自体が非常に困難。素直に地力のあるこの馬に期待することにしました。
そのダイタクヤマトから、安田記念2着のブレイクタイム、メンバー中最速の持ち時計を持つビハインドザマスク、逃げ馬ながら大崩れのないテネシーガール、調教、臨戦過程には不満が残るものの、高松宮記念を制したトロットスターまで流します。
◎ダイタクヤマト ○ブレイクタイム ▲ビハインドザマスク
△テネシーガール △トロットスター
神戸新聞杯は、1番人気エアエミネムの勝利です。
スローペースの中、好位から抜け出す安定したレース。これで重賞2つを含む4連勝です。ただ、夏から順調に使ってきた馬だけに、2着とクビ差という結果には少し物足りなさを感じました。現時点では他の有力馬と互角。一気に距離が伸びる本番の菊花賞は、よほど楽な流れにならない限り、この馬にとっても厳しいレースになると思います。
2着に直線内からよく伸びたサンライズペガサス。馬込みを抜けてくる勝負根性もあり、なかなか力のある馬です。好メンバーの揃った今回、これだけのレースができるとは正直思ってもみませんでした。これからの活躍が楽しみな馬の1頭です。
本命視したクロフネは3着。スタート直後、他馬と接触するアクシデントもあり、無理には行かずに中団からの競馬。道中、行きたがるそぶりを見せながら、4角では外目を通って上がってきました。流れに乗れず、ちぐはぐな競馬でも3着まで突っ込んできたことで地力のあることをを証明しましたが、やはりこの馬の持ち味を最大限に生かせるのは、先行して早めに抜け出す競馬でしょう。元々あまり良くないスタートを改善できないことには、本番の天皇賞(秋)が行われる東京2000mでも今日と似たようなレースになってしまいそうな不安はあるんですが。
ダンツフレームは4着。この馬は本番変わってきそうな感じがします。逃げたエイシンスペンサーはよく粘るも5着に終わりました。
素晴らしいメンバーが揃った神戸新聞杯。本命はクロフネです。
調教があまり良くなかったのが気になりますが、毎日杯圧勝がある阪神2000m、高速馬場、久々のブリンカー着用と好材料も揃っています。悪条件が重なって5着に敗れたダービーを度外視すれば、まだ底は見せていません。天皇賞(秋)出走の為にもここは是非勝ちたいレースでしょうし、早熟説を吹き飛ばすようないいレースをしてくれることを期待します。
対抗には、目下3連勝中のエアエミネム。前走、札幌記念の内容も良く、相当の能力をもった馬だとは思いますが、伊藤雄二調教師の「八分の仕上げ」発言が少し引っ掛かります。98年のエリザベス女王杯、師の管理するエアグルーヴは「大目標はJC、ここは八分の仕上げで大丈夫」(要約)という発言をしながらメジロドーベルに敗れました。GIとトライアルレースを同列に語るべきではありませんが、圧倒的1番人気の今回、万が一、余裕が油断になっているようだと危ないのは確か。少し評価を下げました。
他に、GI2着2回、連対率10割のダンツフレーム、京都新聞杯2着、好馬体が光るエイシンスペンサーまで。
◎クロフネ ○エアエミネム ▲ダンツフレーム
△エイシンスペンサー
セントライト記念は、5番人気シンコウカリドが制しました。
気性的に成長したのか、右回りが合っているからなのかは分かりませんが、終始折り合いを欠くことなくレースを進め、直線、内の開いたスペースに馬体を入れると、そこからの伸びはさすが皐月賞4着馬。よく伸びました。距離的にも、今回のような中距離に適正がありそうです。
2着にトレジャー。2番手でレースを進め、直線入口で先頭に。スローペースで展開が向いたとはいえ、良く粘りました。切れる脚がないだけに、現時点では世代トップクラスに入ると厳しいでしょうが、前で競馬できる強みと、長くいい脚が使えるこの馬の持ち味を活かせればこれからの活躍も期待できそうです。
ロードフォレスターが3着。4角から直線にかけてかなりゴチャついた競馬になりましたが、内にいたこの馬の行き場もなく、シンコウカリドが抜け出したことで開いたスペースに進路をとることに。ここで手間取らずスムーズなレースが出来ていれば、また違った結果になったような気がします。勝負事だけに仕方のないことではありますが、少し不満の残る結果になってしまいました。
他に名前を挙げた馬は、マンハッタンカフェが4着、アドマイヤロードが11着、パラダイスシャドウが14着に終わりました。
菊花賞トライアル、セントライト記念は、ロードフォレスターを本命視します。
前走、佐渡特別では、5ハロン通過62秒台のスローペースを直線だけで豪快に差しきる圧倒的なパフォーマンス。佐渡特別は、1000万下ながらなかなかの好メンバーが揃ったレースで、勝った同馬にはかなりの可能性を感じました。今回、勝たなければ菊花賞に出走できない外国産馬ということもあり、勝負気配も濃厚。良い走りを期待しています。
相手には、皐月賞4着のシンコウカリド。レース前に入れ込んでいたとはいえ、ダービーでは12着と惨敗。今回も距離に幾らか不安があるのは事実ですが、逆に考えれば、本番の菊花賞よりも、距離の短いこのレースに勝負を賭けてるような気がしてきます。鉄砲に良績があり、ダービーよりも短い2200m。警戒する必要があるでしょう。
他に、ロベリア賞でロードフォレスターを下したアドマイヤロード、連勝で勢いがあるマンハッタンカフェ、前で競馬できるトレジャー、2分12秒2の持ち時計があるパラダイスシャドウまで流します。
◎ロードフォレスター ○シンコウカリド ▲アドマイヤロード
△マンハッタンカフェ △トレジャー △パラダイスシャドウ
京成杯オータムハンデは、ゼンノエルシドの圧勝でした。
道中3番手の位置から4角を回ると、直線半ばまで持ったまま。他の馬とは明らかに手応えが違いました。前を行く2頭を並ぶ間もなく交わすとそのまま突き放し、2着に4馬身差、タイムはなんと1分31秒5の日本レコード。開幕週とはいえ、坂のある中山、それも雨の降ったコースでこのタイムは驚異的です。斤量が重くなっても一線級で充分やれる能力をもった馬だと思います。
2着にはクリスザブレイヴ。今回はとにかく相手が悪すぎました。直前から降り出した雨もこの馬にはマイナスでしょう。3着イーグルカフェは出遅れが全て。それでも大外から突っ込んできたように、復活の手応えは感じられるレースでした。
本命に推したキングオブサンデーは伸びずに5着。枠入り前にテンションが上がってしまったのも良くありませんでした。キクカグロリアスは6着、ヴァイタルトラックは8着に終わりました。
京成杯オータムハンデは、キングオブサンデーに期待します。
ハンデは前走から2キロ減の54キロ。前々走、朱鷺Sでは、関屋記念を勝ったマグナーテンに0.1秒差の2着。地力もあり、ここでも好勝負可能と判断しました。
対抗には、前走圧勝のゼンノエルシド。叩き2戦目のポカが多いのが気になりますが、前走の内容が良く、ハンデ53キロと条件は絶好、無視はできません。
関屋記念2着のクリスザブレイヴは、前走が展開に恵まれた印象、ハンデ頭の今回は少し評価を下げ▲まで。
ハンデが恵まれた感のあるヴァイタルトラック、キクカグロリアスまで警戒します。
◎キングオブサンデー ○ゼンノエルシド ▲クリスザブレイヴ
△ヴァイタルトラック △キクカグロリアス
新潟2歳Sは、5番人気バランスオブゲームの勝利です。
道中3番手を進み、4角、楽な手応えで最内から進出すると、そのまま後続を突き放し、終わってみれば2着に5馬身差をつける圧勝でした。勝ちタイムは1分21秒7のレコードタイム。速い時計の出やすい今の新潟開催ではありますが、この時期の2歳としては破格のタイムでしょう。勝ちっぷりの良さもあり、今後の活躍も期待できそうです。
2着には人気のスターエルドラード。今回もスタートで後手を踏み後方からのレース。直線入り口から前が開かず苦労しましたが、まともに追い出してからもバランスオブゲームとの脚色の差は歴然。函館2歳Sの時と同様、勝ち馬には力負けしたした感じです。
3着に4番人気マイネルジェムが入りました。
ダイワフォーチュンは5着、ハセノコンコルドは6着、モルフェネイティブは7着に終わりました。ハセノコンコルドは今回、馬体重18キロ増。絞れれば次走はもっと走れるでしょう。
新潟2歳Sは、外国産馬スターエルドラードを中心視します。
前走、函館2歳Sは、前半後方からレースを進めながらも、4角手前から前を捕まえにいくという積極策をとり2着。勝ったサダムブルースカイには及びませんでしたが、現時点での完成度はかなりのものです。些か距離の不安を感じますが、このメンバーなら連は堅いと見ました。
相手には、連闘で挑んできたモルフェネイティブ。田中勝春騎手がバランスオブゲームでもカントリーバッハでもなくこの馬を選んできたのは不気味です。
スケールの大きさを感じるハセノコンコルド、モルフェネイティブの前走に騎乗した柴田善臣騎手が選んだダイワフォーチュンも気になっています。
◎スターエルドラード ○モルフェネイティブ ▲ハセノコンコルド
△ダイワフォーチュン
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