そむきえぬ われをやつねに まつの風 こころならはず みよしののおく
はてはさて いかなる山に 隠れなむ よにすむ月の ゆくすゑの空
ながむれば 月はむかしの かたみかは あらましかばの 人のおもかげ
とにかくに おもふことのみ おほはらや せれふの谷に 身をや投げてむ
世やはうき 人やはつらき おほかたは ただわれからと おもひなりぬる
むかしまで たちかへるべき わが身かは 道ある御代は うれしけれども
言の葉を ちらしおくこそ あはれなれ 朽ちぬ名もあらば とおもふばかりに