2009年8月2〜9日 ことば悦覧in京都 記録集    home 

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 番外編  名古屋 小林聖明  東京 太田浩史 松島潤平

  浅見俊幸さんに聞きました編   8月05日 pm5時〜  晴れのち曇り 

  (路上にて 01 02 03) (事務所内にて04 05 06 07)  

 その06  

佐藤:地球上で最初に建築を考えようとした人は誰にも習いようないからいいじゃないんですか 神棚に飾っておけば飢餓感神として
浅見:ふふうふ
佐藤:そういう問いかけは意味がない無いと思うけど。建築家の歴史があったとして、どこの時点から師弟関係が生まれたのか、見習うべき建築系の師弟関係ってどこから始まっているのか。師弟関係の最初を習うべきなのか、あるんですか。建築が始まったときは先生が居なかったんだから、俺主義で好いでしょう。制度の中で暮らすにはそうは行かないんだけど。迷いが適当にまよい、好いふうに迷っているように感じがします
浅見:ああたしかに、そうかもしんない。それに対してて深い今からどうこうしようとのは無いんです自分でやってくしかないから。

佐藤:俺が来たからたわごとをはいてみたと、自分が建築をつくりだした先生だと思って行動すれば。問題もないとも言えるよね。建築思想をつくるのは俺だと思えばいい。それで文句があるか。それでも問題は無いように思うけど。誰も付いてこないだろうけど。余計な事を聞きにきたね。 言わせているかもしれないな。そういう気がしてきた。現物を作るって場所から入ってしまうと、書くという行為も身体を動かすという延長上で結びつけようとするのかな。鉛筆の硬さとか、紙は湿度が高いときはシナシナシて鉛筆の滑りが悪いとか
浅見:そうそう

佐藤:まさに作っている感じ 紙である物からの応答があるからね
浅見:そうなんですよ
佐藤:キャドだと湿度とか鉛筆の芯の固さとか書いているときは無しだ。物との手触りの関係は飛ばされてしまい 関係ないものね。
浅見:うんうん。
佐藤:電気が来ているか来てないかだけで、今日は鉛筆の野郎引っかかるな〜とか。紙が腕にへばり付くなんて無い

浅見:ここに付くんです
佐藤:ね。そういう物からの応答が無いものねキャドは。書くってんは体を使って自然との関係を その場その場で表現記述しているって感じだね。図面を手で書くのはね。今時あらためて手で書くとね。図面を書くことはパフォーマンスである、残されたものは身体の その記録であり 将来できるだろう建築の記録であるよね。
浅見:時間掛かっちゃって。御施主さんがそれを求めているわけでもない

佐藤:
浅見さんが現場で施行おこなった、体に叩き込まれてしまった現場の感覚と図面を手で書いている感覚が切断されちゃうと、ちょと浅見さん自身が不安であると
浅見:そうです、そうです

佐藤:それは規模がでかくなると、その感慨を捨てるときが来るだろうとも考えてるけだよね。
浅見:でも何かのかたちで手で書くとか、手で作るのは絶対残したいんです。だからちょろちょろってスケッチ描く程度じゃないような、何かの関わり方をしていかないと、いけないなと。どうしていけないんだろうか?でも好きなんでしょうたぶん手でやることが



佐藤:最初の話に戻るけども、京都市がアーテスト募集してたわけでしょう
浅見:そうです。
佐藤:その話の印象強いんで、アーテストだとばっかり思ってるだけど
浅見:ふふふふっふ
佐藤:アーテストであるとおもっていたけど、アーテストに擬態してた時期を経て建築家になった。アーテストはふり 擬態だったとね
浅見ふふふふっふ、まあ振りちゃふりかな。ふりですね

佐藤:擬態して京都侵入してたわけですよね
浅見:そうそう
佐藤:元に戻って建築家になっていると
浅見:あはあっははははは
佐藤:一時アーテストに。ただ京都市は、ただで部屋貸してくれて、光熱費もまかなってくれるし、
浅見:ふふふふっふ
佐藤:ということだよね。そうか、浅見さんは美術家に擬態して生き残れちゃうんだね。つよい。
浅見:本当に憧れていたですけどね。そういうものを作れる人に

佐藤:京都の市税をつかって、大不評をかいまくったスケッチ見せてください。これが大不評仏だと。その作品仏を拝顔させていただいて、妄想建築というか。擬態し生き残った建築家の若い時代の作品を。葉書かなにかに成っているですか

  資料を捜しに 動く浅見

佐藤:
立体作品だと言ってましたよね
浅見:はい立体作品です、写真で撮ってあるんで

佐藤:見せていただければ。ほどんど観客は来ず仏
浅見:観客はほとんど来なかったですね
佐藤:役所の人が、これだけ作ってくれれば 半年 唯で住ましてやったかいはあったと
浅見:はあははははは
佐藤:写真に納まって役所の記録集に納められたと。だれもその後 その記録を開き読む者はいない

浅見:
はあははははは
佐藤:そういう結末はイメージできますけどもね。年次報告書には載っているでしょうね。
浅見:載ってますよね〜
佐藤:もう浅見さんは10年前に京都市の歴史として記録保存されてる 歴史上の人物になてますよ
浅見:そろそろ破棄されてしまうような
佐藤:公文書は破棄しちゃいかんと 条例は京都は無いのかな。日本には公文書法が無いから、じゃんじゃか捨てられちゃうかもしれないけどね。それ観てみたいね。最初の作品だれも相手にしてくれなかった、鼻だって摘んでくれる人さえいなかった、作品をね。それはいい記録だね。その時浅見さんはかなりむかつきましたか

浅見:うん
佐藤:こんなに一生懸命作ったのにだれも観にこない
浅見:うはあははあはあは。そうですね〜
佐藤:それですか

浅見:これです
佐藤:じゃ見せてください。当時の気分を思いだして 気分悪くなってください
浅見:ふふふふふ
佐藤:なんじゃこれは これはどう観るんですか。この片方のスケッチは何

浅見:これはスケッチです。
佐藤:この立体とスケッチは関係あるんですか、別々ですか。
浅見:この辺は関係があるものを描いてたつもり
佐藤:写真撮っていいですか
浅見はい

佐藤:ちゃんと撮れるかな〜 JPGデータ持ってないですよね
浅見:一回CDに焼いてたと思います

佐藤:
写真撮らせてもらって、綺麗に写らないと思うけど。これはスケッチで。梟が鮭をくっついててこれは何 何ですかこれ
浅見:ふふふっふ
佐藤:意味を発するために描いたんでしょうから。自分なりの意味はあるじゃないですか
浅見:はい これはね、まず京都の町をとにかく歩こうと思って、見付けたのが町家の側面が。一軒壊されるとがちゃっとこう
佐藤:トマソンじゃないですか
浅見:トマソンですね。それも凄く気になりだして。特に一回 町家を壊して、壊した所にビルを建てて。さらに隣の町家を壊すと隣の町屋貼り付いてた跡が残るんです。それが亡霊のようにしか見えないんですね。何か生活の怨念が籠もってるような、もの(絵)と感じて。とりあえずそういう写真を何枚か撮ったり、スケッチをしたりして。何かそういう処から建築のなかとか
佐藤:この家型がその跡を表しているわけだね、この鮭と梟はなんですの

浅見:これは視点っていう意味で、何だろう
佐藤:日干しにされる魚の視点っていうこと、鳥 夜飛ぶ梟の視点。水中からも観るような
浅見:その時どう考えていたんだろう
佐藤:この鮭腐ってますよ
浅見:そう骨になっている ふふふっふふ

佐藤:浅見さん自身が腐りそうだったんだね
浅見:うはあははあはあは、そうのあるかもしれない

佐藤:
この鮭は浅見さんじゃないの、私はもう骨と頭しか残っておりませんと言っているみたいだね
浅見:うん、骨になっちゃってますね

佐藤:なんとなくペシミステックですね。そのわりには鳥は飛んでいるからね

浅見:
これはねトタン板を剥がして飛んでいくっていう
佐藤:浅見さんにとて剥がすという行為はどういう事だったのかな
浅見:染みついた。もともと立体だったもが二次元みたいに 染みになっちゃって、その染みの向こう側には何があるんだろう、みたいな感じなです

佐藤:そういう興味で剥がしてみたと。写真が撮りにくくなってまいりました。昔の思いが 俺に撮られるのを拒絶してるような具合だな
浅見:はははあはは
佐藤:写真が もの申している。こっちは平面図ですか

浅見:これは立面図ですね。
佐藤:セットで作品なんでしょう。
浅見:一応作品ですねこれも。

佐藤:
ああ展示している写真があるね。展示は このように並んでいたんだ
浅見:立体仏をぼんと置いて周りに絵を貼ったんですね
佐藤:この写真の元絵が貼ってあるんですね。コンセップチャルな絵画とコンセプチャルな構築仏、三次元立体を作って展示と

浅見:これが町家の形なですけど。それを逆にしたら船のようにも見えるし
佐藤:ああ それでこの立体仏は回転もするわけだ
浅見:軸にしてグルーんと 2mぐらいありますけど
佐藤:グルンぐるん回転しちゃうんだ
浅見:あぶない危ないって

佐藤:回る
浅見:ギリギリ音をたてながら、回すとぐるんと回るんですけど。回りっぱなしにはちょっと出来なかったんですけど。
佐藤:危ないですね〜
浅見:危ないです、ギシギシいうし。
佐藤:暴力的ですね。回転して屋根を船のようにも見せたいと

浅見:何か船のようだったりとか、風車のようだったりとか、何ていうのかな
、。建築から


佐藤:
すごいゴジャゴチャだね
浅見:そうですね、ゴチャゴチャですね
佐藤:この絵といいね、整理し切れてない。浅見の心そのまま
浅見:そうなです、整理し切れてないし、だから何を伝えたいかも分からないし。ふふふふっふふ

佐藤:観てる方も分からんと、浅見仏は分からない!という反応が一番の賛美となると。何かけったいな物が回転しおるぞ
浅見:ふふっふふっふふ
佐藤:近寄ると危ない!! 怪我するかもしれん作品
浅見:そうなんです

佐藤:それは好評は はくさないよ

共にあはあはははあははははあは

浅見:
はくすわけもなくです
佐藤:でも展示しちゃったと
浅見:そうなんですよね。しなきゃいけないし。期限迫ってくるし。
佐藤:役所の人は見に来るし、来そうだし。電池を入れかいますからちょとまって下さいね。それは分かるは、俺だって言いそうだ、もうちょと整理してから出直して来てくださいって言いそうだよ

浅見:
そうそう。
佐藤:言われるよね、よかったね廃校で芸術だからって言い方あるけれど。説明も出来ないんじゃちょっと拙い出直せだね。俺主義じゃ〜作品じゃない。表現する意味がないよね
浅見:そうですね

佐藤:
私がいいからいいでは芸術の歴史は無かった。とりあえずそうい初歩的な間違いを堂々と税金を使って行ってしまったという、図太さがあるという感じで好いですね。意外にラッキーな人生だね。自分の身銭切って作ってないんだから、最初から他人の財布それも税金だぜ!建築家らしいよ
浅見:ふはあははあははあは

佐藤:京都市に足向けて寝られないよね へへえへへえへ 凄いよね。京都市の税金を使わしていただき 最初の作品を作ったという実績は、建築家としてのスターとしては 輝かしい栄光の道ですね 第一歩!! 貴方は凄いね 浅見さんの人生を象徴しているようだ。いいね〜建築家はそういう存在でもあるから。 いいね〜 作品の善し悪しよりも、そういう社会との関係成り立ち得るかどううかだ。 作品を生む、出させた浅見さん背景関係が、建築家の誕生スタートのようで とても佳いですよ。その筋の方が 作品の善し悪しり 圧倒的に面白い興味深い出来事として記録されるべきですね
浅見:たしかに面白い

佐藤京都に10年住み着いちゃってんだから、スカルパも真っ青じゃないですか、市民に支えられて作品をつくり大不評をはくしたけど記録されている、質は違う 立ち位置はちゃんとしてたじゃないですか。 自分で身銭切ってないんだから、ただ完成した処女作品が市民に認められず洛中に捨てられたっていう勲章もあるし 共にうははあははあは 税金使ってるんだから。作品の質と みんなに伝える術の有無の問題だけだ。 伝えた内容が市民から 尊敬を得ることができるかはどうかは棚上げだと。伝わったけど駄目って作品もあるね。なかなか これからの人生のハードルは高いですね。そうか段々分かってきたぞ。いいもの見せてもらいましたね〜


浅見:
ああこんなの久しぶりに見せるのふふふっふふ
佐藤:そう思いません。これって税金で作っちゃった勲章ですよ自分の混乱振りまで、そのまま税金で作ってるんだから 俺を何とかしてほしいって意味のない、それしかの作品群なだから。これって全部浅見さんの自画像じゃないですか

浅見:うんうん

佐藤:
自画像だけど自分の身銭で作ってない処が建築家らしいよね
浅見:ああああ
佐藤:凡庸なる諸君は自前で作ってしまうじゃないですか
浅見:そうですよね〜
佐藤:他人の金、税金を使ってやりたい放題、青春の苦悩を表出した作品を作ってしまったとう感じで なかなか佳い、建築家らしいよ

浅見:なるほど
佐藤:それもグルンと回転しちゃうでしょう 近寄ったら
浅見:危ない!
佐藤:観客は怪我すると 共にははあははあはは 建築と全く逆だよね 建築ってそういう外部の危険・リスクからとりあえず守ってくれるはずの物だものね。、浅見仏ベクトル逆で怪我するんだから。自分の銭じゃない税金で作ったんだからすごいよね。もしかしたら面白い事態になるかもしれませんね、そうとう倒錯してたね
浅見:うん。してましたね。

佐藤:こちらの絵は町家の重なりか、京都で受けた残像なだろうね。屋根の勾配とか合っているのかな
浅見:合ってないです。もうちょっとキツイはずです 45:00


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