和歌と俳句

万葉集

巻第一

高市岡本宮御宇天皇代 息長足日廣額天皇

高市の岡本の宮に天の下知らしめす天皇の代 息長足日廣額天皇

   天皇登香具山望国之時御製歌
山常庭 村山有等 取與呂布 天乃香具山  謄立 国見乎為者 国原波 煙立竜  海原波 加萬目立多都 怜怐國曾 蜻嶋  八間跡能國者

   天皇香具山に登りて国を望みたまふ時の御製歌
大和には 群山あれど とりよろふ 天の香具山  登り立ち 国見をすれば 国原は 煙立ち立つ  海原は 鴎立ち立つ うまし国ぞ 蜻蛉島 大和の国は

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