和歌と俳句

源頼政

旅寝する かたはうらうら 変はれども おなじみやこや 恋ひしかるらむ

君が住む 空こひしくぞ 我は思ふ しのぶみやこも 誰ゆゑぞこは

暮れてゆく そなたの秋や いかならむ このみなとには ふなよそひせり

我もさぞ 思ひよりぬる ゆく秋の ふなよそひせば かち隠さなむ

すててゆく みやこの方の 山にまた いつかむかひて ゆかむとすらむ