2009年8月2~9日 ことば悦覧in京都 記録集    home 

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  魚谷繁礼さん編   8月02日pm5時~ 雨上がり 晴れ 

 その 01 02 03 04  (雑談 05 06)  07 08  09 10 

 その03  

佐藤:大学で研究した成果が出て 町づくりコンペで・・一等賞
魚谷:大学で研究したんはね。 京都の都市の歴史じゃないですか。じゃー今どうあるかっていうのを研究したんですね、それで

佐藤:そこれはいつ頃、今から何年前の話なのかな町おこしの話は、今から10年ぐらい前
魚谷:僕が、2003年で、今2009年
佐藤:これが2006年だね このコンペは

魚谷:そうですね。はい。
佐藤魚谷さん順調だね
魚谷そんなことないです。もう来年がどうなるか
佐藤:そんなものは、いい、来年のことなんかしらない考えるダケムダじゃないかい。順調にここで建物を手に入れた、町中を研究して、それを具体的なコンペに出したら一等賞をとったと。かなりきつかったのですか

魚谷
:これ布野修司がね。大学院出るときに、まためっちゃ怒られて。「お前偉そうに京都調査して研究したけど、何つくるんだよ!ああ、さいしょ「どうするんだよ」と言われたから、「設計やります」と「お前 設計なんか向いてねーよ」って

佐藤:うははあははあは その通りだ
魚谷:これから世の中に出ていこうという希望を持ったね、ほんで「むいてねーよ」って「へえ 何作るんだよ」とか言われて。答えれへんかったら「ほら こたえれないじゃないうははははは

佐藤:好い先生やな!、社会の方が優しいって知っていて言うからな、才能が少しあるから ちょっち気合入れただけだよ
魚谷:いや。違いますよ絶対。うふ
佐藤:そうか。
魚谷うん。そんな事言われて。むきになって、作りますよって言ってしまって。で京都で設計を始めた。
佐藤:でも俺はそうは思わないけどね。魚谷さんを挑発したかったんだよ

魚谷:それでね、この前ね久しぶりにね先生とおうて。で、そういう話したら「俺そんなこと言った?
佐藤うへへへへはあああっはは奥さんに虐められて魚谷に八つ当たりってことにしておこう
魚谷はは

佐藤還暦だし気が弱く成ってきてるね先生は
魚谷うはははは。これ、色んな人がぎょうさん観に来てくださったんですよ。設計の方も。で布野修司だけ来てくんないんですよ
佐藤:なるほど

魚谷:ふふふふふふ
佐藤自分の眼力の無さを知るのは悔しいから来ないんだよ、なるほど。
魚谷:来てもらって、怒られるの恐いから、あれなんだけど。

佐藤:この作品は色んな処へ発表されて、色んな人が見に来てくれて。反響は・・・ちょっと戻るね。布野さんに今そういう「お前なにやんだよ?」って言われたのは2003年ぐらい。
魚谷:ですね。

佐藤
:それでコンペがその4年とか3年の間にあった
魚谷:はい
佐藤:それで、それは偶然知ったんですか
魚谷:そうですね。

佐藤:それ知って、じゃこれやったろと思って、2年掛かって。完成したのは
魚谷完成したのは 2007年ですね
佐藤:2007年に完成と。05年にコンペで最優秀通って。完成まで2年間かかったと。
魚谷:はいそうですね
佐藤:07年以降 2年間で食いつぶして仕事が無くなっちゃったという話しなのかな

魚谷
:あ、その後。これそんなに沢山ないですけど

佐藤:この優秀賞 建築、建てられ続くんじゃないですかね
魚谷:あんま 続かないですね
佐藤:この建築が難しいのは、役所とか、日本の民主主義というか、そういうコミュニティーの在り方自体が、上意下達的な流れになっているから。気が付きにくい

役人の人達が好いことやっているんだろう」で途切れちゃうんだろうね。「俺たちに関係ない建築だ」というようになって。展開しないかもしれないね。

魚谷だからもっとプレゼンの仕方を考えんといけないでようね。これが佳いと言っているのは僕の視点でしかないじゃないですか。
佐藤:そうだよ

魚谷
:例えば、しょうもない話ですけども。京都の町って今新築物件マンション含めて、在るじゃないですか住宅。その内の9割が建て売りとかマンションなんですよ。要は住む人が決まる前に建てはっているんですよ。だから住まない人が作っているんですよ。だったら、その人達のつくりっていうのは、お金がどんだけ返って来るかじゃないですか。んなかに、お金が例えばこっちの方がお金が儲かりますっていう仕組みもつくんなきゃいけない。意味ないんです。これが良いと言ってみんな良いって言っても、何も意味が無いんですよ

例えばなんですけど。町家があるじゃないですか。町家っておっきいんですよね。大家族で住んで。それが潰れたら、道一本通して、こういう建て売りが出来るんですよ。でこう作りも、敷地を縦に切って、こういう家を作った方が好いと思うんですね。これを例えば経済効率

佐藤:これさー文字起こしするんで、こうとか、ああとか、こうとかばっかりになるからもうちょっと、具体的に話してくれない文字に直して分かるように話してくれない
魚谷はは
佐藤:言葉で説明してくれないと、文字にしても理解できるような記録残せない
魚谷またむずかしいこと言っていますね
  共にふふふふふふふ

佐藤:
インタビューに来てるからさ~、図面を観に 来てるんじゃないからさ~
魚谷:はい。それはね、僕に対して要求が高度過ぎますね
佐藤:ふふふふふふ
魚谷へへへへへへへ
佐藤:そうか~

魚谷:で、この場所が無駄じゃないですか。でこういうふうにしたら、こんな場所(通路だけの部分)が無駄じゃないですよね。そういうふうなんで 経済的にもこっち(魚谷案)の方が有効だっていうのを。とかいうんも、ちゃんと入れていかんといけない。
佐藤:同じ建て売り建てる場合に、余地が残るんだけども、それを 路上的なんじゃなくて裏庭のような余地を私的なインティメート・パブリックとして使えるように、町家の配列を考え直したらいいじゃないかということを 今言ったわけですよね

魚谷そうです。そんときの、考え直したほうが好い根拠の中には、当然都市がその方が良いということもあるし、その方が建てる人が儲かるっていうのもあるといいけど。
佐藤:おれは批評家じゃないんだけど、急にズラして言っちゃうけど。まだ甘いねそれは。
魚谷:そうですか
佐藤:みんなが食いつかないでしょう。
魚谷:あははははは
佐藤:だから

魚谷どうしたらいいか教えてくださいよ
佐藤:2面作戦でいかなければいけなくって。これは政策的に、予算とかくっついて政策にのっとって役所がサポートしているわけ。でもまあサポートはするんだけど、私的財産にまでサポートはしないから。精神的な欲望とかに火を付ける役回りはしないわけね。それは出来ない。

町の不動産やさんは欲望だけで火付いちゃって動いちゃっているから、そこの両者の繋ぎを橋渡しを魚谷さんがやるのです。そのことがマズ初め、成功の最初の鍵でしょう、。設計料は出ませんね橋渡ししても。じゃ欲望・銭勘定だけで欲望は持続しないし、欲望だけで動いている者をね。町を作っている一軒一軒の人は、自分自身が京都の町をつくっているというシビックプライドとか感動とかを 持って居なかったらそれを呼び起こせるような活動市民とそれらの橋渡しも魚谷さんはしなければならないでも設計料は出ないんだけど、そういう在り方や仕事を発明できるかどうかだよ

だからべーしっくなものは整っている。それが繋がって橋渡しされてなくって、往来出来ないだけだですよ。って僕は思います

魚谷まあそうかもしれない。調整能力とかいうのかよく分からない、そうじゃなくって、絵が描けるだけでもいいかもしれないですからね。

佐藤
絵を見て他者が魚谷さんのマインドを理解し行動しなければ、鑑賞だけじゃない行動無しじゃ。町造りに繋がらない、ならない。建築家が理解したり、不動産やさんが理解したり、役所の人々が解っただけではだめなんんで。ここに住んでいる人とかも含めて、なるほどと、そして後に感動を共有できないと、そう思わせないと。今の次元はちょっと違う次元だと思うだよね。 良いから俺が言っていることは佳いからね、って言ったも。それは佳くないんだよ。彼らにとっては。 そこの当たりは社会が変わらないうちに変わった後の行為をしている魚谷さんなんだから、理解がむずかしい点なんですよ。

魚谷さんが焦って先走って結論断言しちゃてしまうのが一番 拙いんだよね。住んでいる人が駄目だとか、それほど間抜けだと思わない。住んでいる人達は快適に暮らしていこうとしている、のでどちらが自分たちにとって快適で快楽的なのかドライに判定して暮らしている政治の世界のすぐれた住人達だと思うんですよ。絵は綺麗で見て快適だけど、おれは隣と関係せずに生きたいよ」と臍曲がってしまって、コミュニティーに暮らしながらコミュニティーを否定する人も居るわけだからね。 そういう人をも良い気持ちにならせて参加させなければならない。

とすればこれは優れて高度な政治的、福祉的、経済的な複合行為として在るしかないわけだから、そういう学問今は無いんだから。そう簡単に出来ると思わないでよね。 

魚谷:そういうのも含めて、たしょうでも何か気が振ってきて困るんだけど、そんな話でも良いと思うですよ。そういう関係性だけでも在ればいいと思うんですよ

佐藤:う~ん。むずかしいね~。なんて言うかな日本の文化ってラブホテル一杯在るじゃない。

魚谷
:うん
佐藤:ヨーロッパにないじゃない。ラブホテルないでしょう
魚谷;無いでしょうね
佐藤隠れて何か性愛・愛を戯れる文化日本には在る
魚谷:ヨーロッパの人どうしているんでしょうね
佐藤:家の中や普通のホテルで吠えあって、性交渉やっているんでしょう。あるしゅ公開状態で オエオン吠えながら 動物化は愛の証ってもんで
魚谷:あ、そうか。RCだし。

佐藤:だから秘めておきたい、見せちゃいけないものを、江戸時は性愛は性交渉は ドウしようもなくみんなやるやるじゃないですかで、 笑い、失笑の対象で、障子一枚でまぐわっていんだけど、明治以降の西洋化で捻れたので、俺が居る部屋の隣、魚谷さんだって妻と 俺の隣でまぐわえないでしょう

そういう構造があるわけで、都合いいところだけ、西洋、日本の文化って言わないで、リアルな今の問題化しないと。私的なインティメートパブリックって、そういう性愛や失笑ものだった。、今のもんでやんないで。、ゴチャませになってしまうから、魚谷の正しさでは 新しい問題が生まれると思うんだよね。深い処での不安存在を直感的に知っているんだと思うんだよね。 俺は都市内居住の研究者でも覗きの叔父でもないので、解らないけど、何かあるように感じるんだよね

見ず知らずでも均質な者同士が集まって暮らして、互いが闘いかちとった厳しい他者同士の関係性じゃない。均質な人間同士が住んで来ているだけだ。礼儀作法とかOKになっている、いきなり魚谷さん提案の完成町家に、アジア大陸の方々に暮らす人と せー野で 一緒に京都の人が暮らしている絵を想像すれば解ると思うんだけど。規律訓練型社会の中の人々を条件に、規律訓練された建築家が 提案しているんだと思うんだよね

多文化主義のような社会にならざるを得ないわけだから、隣同士でやりたい放題で集まって暮らすことが始まるわけだから。暮らし方や作法や宗教が全く違う 外国人と暮らすようにな感じになり、かなり混乱するのは、必至だと思うんだよね
魚谷うん

佐藤:
お互いに共通し守るべき規範がないんだから、魚谷さん提案に乗れないわけですよ。閉じている方が良い、警察記者クラブ発表ネタでつくったマスメディア情報を刷り込まれてて外部は危険一杯!内は、ラクチン閉じた暮らしが好いと思い、魚谷案だって選んでくれないんですよ。そこに在る諸問題をどうやっていくか、そこが課題ですよ。全ての解を出してやる必要はないんだけど、単純にして処理しようとすると、先走ると 空論に終わりますよ
魚谷うんうん

佐藤:そう感じますね、誰も乗ってこない。その仕掛けは、山鉾巡業とか、京都三大祭りとかあって、そのコミュニティーはどういうインセンティブとシビックプライド・誇りでもって運営されているのか研究しし、魚谷提案町づくり手法に投影活用しないと。魚谷まちづくりに参加しながらシビックプライドを芽生えさせられるかどうか。参加者の中にですよ。魚谷・俺を大切に扱えなんていう欲望は 糞餓鬼の欲望ですから鴨川にサッサと流し去って。でね、キーは利他であり、まわりまわりまわって魚谷の利己になるかのような方法を発明できるかどうかでしょう、そう思うんだよね。

伝統的なシビックプライドじゃないから、魚谷観の方法はだれも知らない、それも、これからやって来る社会に暮らす人のためシビック・プライドだからね。 誰に聞いても答えられる人は居ないんだよ。、魚谷さんが発明するしかないんですよ、そう考えた者の責務ですよね。甘えるんじゃない!よってね、説教に成ってきてるなはははははは これを成功させられると一気に日本の町が変わると俺は思う。

それは日本のこの20年間の間で人間関係が壊れちゃっている現実を見続けて来たからね。魚谷さんもご存じでしょう、こんどの総選挙のテーマでもある。小泉改革で日本の社会構造は壊れた、どうするのですよ。それは多くの人には共有されている事実だから。人間関係を再生しなければならないと、本当に思っていると思うんだよ

京都は適当に放置していても、世界の都市中の都市、千年都市だから自力がある、度 田舎だと放置して置いてはいけない、そうはいかない本当に死んじゃうからね。限界集落とかなんか、まとまって必死ですよね。都心の人達は20年経つと、シジババだらけの限界都市に成るんだから。ヨイヨイ都市になっちゃうんだからさ。関係せざるを得なくなる。その時に、あと20年後に魚谷さんが活躍するために今模索していれば、いい、発明しておかないと今より息苦しくなるんじゃないかな~と俺は勝手に思っている

今は答え出てなくっていいんですけどね、魚谷さんは飯喰って暮らして子供育てて暮らしていく中で、仲気持ちは理解できますけれども。これでいいんじゃないの。試行錯誤、失敗例が一杯あっていい、失敗情報を共有して改良しようとする人間が多くうまれて来るかどうかだけだ。

魚谷さんの提案は幾重にもむずかしい困難な門を通過してようやく実現できるかもしれない建築家の理想なんで、目指すだされるべき事実とは違うと思う。 目指してしまうとかなり困難な事が多数発生すると思う。大きすぎる課題なので、俺が喋ってても結論や妙案出てこないから。時間がもったいないので、先に進めましょう

魚谷:あのね、そうなんですけども。本当はそこまでやらないかんのじゃなかと思うんですけども。でもね例えば敷地が在るじゃないですか。ここで設計しなさって言うときに
佐藤:こっちに書いて、かさなっちゃうと図がわなんなかなっちゃうから。

魚谷:敷地がありますと。ここに設計しなさいっていうときに。普通、こう置いた方がいいと思うんですよ。なぜかって言うと、車も置き易し、工事もし易いし道路斜線もあると。まずは。それでもこっちの方がね、僕はいいと思うんですね。それは将来的にこういう事につながると思うのと、あと

佐藤:それは同道巡りだな、同じ話になるな~
魚谷:いや
佐藤:そうでもないの、こういうふうに配置して敷地奥を空けるってことなのね
魚谷;まずは、将来的にそういう話になるんですけども、まずはこういうことから、やっていっていいと思うですけど。塀で囲われたとしても庭が中に連関するだけでも、また違っていると思うんですよ空気が抜けるとか視線が抜けるとか。含めてね。だから直ぐに、こうじゃなくって。まずはこういう配置ものが決まって。最初塀が在ると。というとこからで。いいと思うんです

佐藤:それは解るんです。そうなんです、それは解るんですよ。僕だって、そういう事を考えて30年とか40年ケンチクを実践しているけど。それって現実しないんだよね。だから好いことが必ずしも実現するっていう事ではない!ので。なんて言うのかな「いい話だね」でおわちゃう訳よね。今魚谷さんがそういう事と抱いて燃えているということで、充分解るんですけども。それについては同意もするけども。それだけ、やっぱり違う、本当に実現させたければ、違う行為、建築家の説得ではだめで。好いけど問題が在るってしか今言えないな~とりあえずは。

建築家として行政とセットになって町に関わるんじゃなくって、地者として地者の人達と関わり、行動して問題を抽出する 二重の行動がまずは肝要だと、そして互の隔たりに魚谷さんが橋をかけつつ互いを修正していくっていう 構えと行動。

両方にアプローチしどちらとも共に行動活動しないと、巧く行く行為に近づけないと思う。なんとなく。良いことだからみんなでやりましょうって言ったって、学校の勉強じゃないんだから社会で生きるってことは。良いことだって言ってもみんな行動しないよ。一人一人欲望が違うから問題が大きく成らないならいいんだし。こう やれば良いっていう普遍的な答えが無いので、ドンドンやって失敗し続ける事が優れた行為だと思うだよね、毎回相手が違うんだからね。 フニャラフニャラそしてつよくね 45:10

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