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終わりましたーっ! ……というか、最終話だけこんなにこんなにお待たせしてしまって、本当に申し訳ございませんでした。
潜伏期間が長引くごとに「もうどうにでもなれ」っていう半ば投げやりな気持ちになりつつあることも実は幾度となくありました。でもそんなときに「駄目だ、連載中の作品を終わらせないわけにはいかないっ!」と思い直し、オフラインのことやPCの故障などなど切り抜けて戻って参りました。

……と、このままいくと延々と言い訳を続けそうなので。

それよりも、作品のことを少し。
一籐木幹彦氏、つまり「赫い渓」の咲夜の父親であるその人は今までもちらりちらりとUP済みの作品で姿を見せてました。いわゆる二代目の悲しさで影が薄すぎる感もあり、おとなしいお坊ちゃまタイプだなーと思ってましたが、今回動かしてみたらやっぱりそうでした(苦笑)。だけどだからこそ幸せにしてあげなくちゃなーと、私の中の微々たる母性本能が炸裂?してこんな感じにまとまりました。
一方、小夜子の方も彼に合わせてとにかく大人しい子でした。全然動いてくれないから、困っちゃったりして。どうにかして話を進めたいと思ったら、どんどん辛い立場に追い込むことになってしまいました。可哀想なことをしたなあと反省。それに彼女にとっては物語が完結したこれからの方がずっと大変そうですね。 まあ「赫い渓」本編ではきちんと社長夫人をしているみたいですし、そこに至るまでにはすごく努力したんでしょう。もちろん、そうすることが出来たのは幹彦の支えもあったと思います。

舞台は1970年代後半、バブル全盛のちょっと前になるかな? 当時の社会状況ってどうだったかなといちいち調べながらの執筆でした。まだ書類とか全て手書きの時期ですねー、今となってはとても信じられないし、すごく遠くに来ちゃった気がしますね。現在の何倍も何十倍も人の手が必要だったんだろうな。一籐木のような会社であってもそれは例外じゃなかったはずです。
携帯電話なんてとんでもない、ファックスだってままならないようなご時世で、どうやって仕事が進んでいたのか想像するのが逆に難しかったりしますね。どうにか切り抜けてしまったわけですが、つじつまの会わない箇所もあるかと思います。あまりにひどいところがるようなら何なりとご指摘くだされば対処しますし、それ以外のところは「ま、仕方ないか、ファンタジーだし」と言うことで笑って許していただければと思います。

いつもながら本編はピリオドを打つまでいっぱいいっぱいで、まだまだ足りないところがたくさんあります。折を見て「その後」のふたりなど覗いてみたいなーと思ったり。らぶらぶなところが全くなかっただけに、やっぱりそういうのも書きたいなと考えてしまうんですね、どうしても。

次回作については、まだ考え中。でもやっぱりこうして何かを書き続けていないと心の均衡が保てないんだってことを痛感しましたので(久しぶりにちょっと頑張ったら、精神的にすごく安定したんです)、のんびりまったり、そしてちょっとだけ自分にプレッシャーをかけつつ進めていきたいと思います。

いつも温かなお言葉をお気持ちをありがとうございます。これからもどうぞ末永くおつきあいいただけたら幸いです。あと2年で当サイトも10周年、そこまでは絶対に頑張りたいです。

では、また次回作で。

 

  2009年4月15日 『夏色図鑑』管理人*広瀬もりの

 

 

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