意地を通せば窮屈だ。

　今朝、仕事帰りのバスの車中での事。
　普段、仕事の往き復りのバスや電車の中では読書が習慣なのだが、自宅を出る時に池波正太郎の文庫本を携帯し忘れたし、それより何より残業で疲れていて何かをする気も起こらなかったので、Bonny Pink を聴きながら朝の心地よい光に照らし出されている窓外の景色をボーッと眺めていた。
　するとバスの後部から誰かがブツブツ言っているのが聞こえてきた。
　始めは誰かが会話をしているのかと思ったのだが、聞き耳を立てていると、「にがつみっかは、あくまのせつぶん」とか、「おにはーうち、ふくはーそと、ふくはーそと」（何故か「ふくはーそと」が2回）とか、「きょうはわるいひ、あしたもわるいひ、あさってもわるいひ、しあさってもわるいひ、ずーっとわるいひ」とか、「あくまのしゅうかいき」（“悪魔の集会”って事か？）などなど訳の判らない事が延々聞こえてくる。まあ、聞こえてくるっていうより、ブログのネタになると思ったので、途中から何を言っているのか忘れないようにしていたんだけど（笑）。
　で、そのうち、言っている事は殆ど変わらないのだが、何だか歌っているようになったり。これが、『水戸黄門』のテーマのようなメロディだったり（同じようで微妙に違う）、『ひなまつり』だったり（ちなみに“歌詞”は「あくまをあげましょ、あくまーにー、あくまをあげましょ、あくまーにー」って、訳判らん）。
　いやー、最初は変なヤツがいるなくらいにしか思っていなかったのだが、途中からツボにはまってしまって（こんなもんをブログのネタにしようと必死に聞き耳を立てている自分の事が可笑しくなったという事もある）、笑いを堪えるのに必死だった。
　終点まで一緒だったら吹き出しちゃうかも知れないなと思ったのだが、ありがたい事にそいつは途中で降りてくれた。
　その時に、どんなヤツかと思って顔を見たら、ダウン症か何かの子っぽかった。ああ、納得。
　こういう子がブツブツ何かを言い続けていたりする事って別に珍しい事ではないけど、何故、あんなネガティブな事ばかり言っていたのだろうか？
　まあ、どうでもいいけど。