白熊の皮ぞ敷妙へ白団扇
あほぎあうて笑へる子等の団扇かな
どこやらに団扇の音や宵寝町
大旅館終に日除をかけにけり
キユーに汗盤上玉の乱れかな
胸の汗落つる響きを感じけり
すこやかに汗をたのしむ心あり
絽羽織の畳み置かれしビールかな
ビールあほる袴つけたる男どち
滝に浮くビールのマーク何々ぞ
今日の衣襞にかかれるビールかな
クリーニングのアイロン見ゆる日覆かな
帰省子や夜の東京を心にて
帰省子の行李おろせし駅夫かな
吹かれあふつ蓮の葉裏や水に影
生れ児をもろ手にうけて天瓜粉