和歌と俳句

法師温泉

朝早や誰ぞ秋草をとりもどる 汀女

秋風に棟をつなげり法師の湯 かな女

桐の花爆音山の湯にも飛び 波郷

爆音や桐は花散り赭の殻 波郷

秋風や谷より立てる橡大樹 林火

雪の懸巣霊泉由来つたへけり 秋櫻子

雪の湯に足迹ぼこす聖かも 秋櫻子

風花や湯槽あまたに人ひとり 秋櫻子

岩窪は散紅葉のみ法師川 秋櫻子