今の仕事は食品を扱うので、作業をする際は手袋をしている。
青いゴムの手袋。勿論、使い捨てである。
数日前から出退勤を示す名札に封筒が貼り付けられていた方が何人か。中に入っている書類の内容はというと、『雇用契約に関するお知らせ』とか何とかで、お話がありますのでいついつに事務所に来て下さい、ってなもの。
お話ってのは何かというと、「あなたとは契約の延長はしませんよ」と言われるんだな。要するに、「あんたはクビだ」って事。
ありがたい事なのかどうなのか判断しかねるが、僕はまだその封筒を貰っていない。
まあ、こんな“お知らせ”を個人毎に時間差でするとも思えないし、今回の契約が1ヶ月を切るまであと3日なので、恐らく契約更新されるものと考えてもいいと思うのだが、そもそも、生産ラインが増えるからってんで採用されている身である。それが再び減る(らしい。伝聞なので確かではないが、それ相応の人数を馘にしているので間違いないだろう)のだから、明日は我が身である。
所詮、パート労働者なんてのは、作業をする際に使っている手袋と同じで、使い捨ての道具に過ぎない。そんな事は重々承知しているつもりだが、今までこういう経験をした事がないので(それに、まだ自分の契約延長が確定した訳ではないし)、いざ目の当たりにすると何だか気が重い。
しかしまあ、封筒を貰った方は、勤務態度に問題があったり、作業能力が劣ったり、あるいはその両方だったりって方々が大半なのだが、そうとは思えない方が混ざっているのもまた事実。
何で自分が馘になっていないのか不思議である。