幸于紀温泉之時額田王作歌 莫囂圓隣之大相七兄爪湯氣吾瀬子之射立爲兼五可新何本
莫囂円隣之大相七兄爪謁気 我が背子が い立たせりけむ厳橿が本 仙覚の万葉集註釈では ゆふ月のあふきてとひし 契沖の万葉代匠記では ゆふ月のおほひなせそ雲 賀茂真淵の万葉考では 紀の国の山越えてゆけ 本居宣長の玉勝間では 竈山の霜きえてゆけ 折口信夫の口譯万葉集では 三栖山の檀弦はけ わがせこが 射部立たすもな 吾か偲ばむ