2009年8月2〜9日 ことば悦覧in京都 記録集 home 魚谷繁礼 門藤芳樹 山本麻子 岩崎泰 柳沢究 森田一弥 浅見俊幸 満田衛資 川勝真一 岡田栄造 榊原充大 山崎泰寛 牧野研造 俺クチャー 観客感想 番外編 名古屋 小林聖明 東京 太田浩史 松島潤平 森田一弥さん編 8月05日 Am10〜 晴れ その 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 その08 佐藤:すごいのつくっちゃったな〜。左官技術だけでここまで来てしまったと 森田:あはははは 佐藤:これは何年ですかね 森田:これが2006年かな。05年かな。2005年ですね 佐藤:最近はどんな感じなんですか、これからどういう展開に 森田:この後、これやって、当時一緒にやっていたのがこの人なんですよ。 佐藤:これは格子状の本棚組んで、 森田:本棚組んで。 佐藤:住宅 左官技術と離れましたね 森田:これは構造的には本棚で成立しているんですけど。その周りに竹の下地を編んで倉と同じ作り方ですよ。構造は本棚なんだけども、周りの作り方は土壁でばーっと覆って、杉板貼って、倉と同じ作り方。 佐藤:断熱性がよくって快適なんだ 森田:え。中に本を沢山保存する建物なので。何トンっていう本を。なんで湿度がまったく変化しない、1年の間に。 佐藤:これは簡単なんですか構造は 森田:簡単というか複雑というか。原理は簡単。 (絵森田さんhpより) 佐藤:子供でも考えそうなことですよね 森田:そうですね。 佐藤:これはどこに出来たんですか 森田:これは大阪ですね。 佐藤:台所もてっていして棚 窓にも格子が入っているのね 森田:まあ外が見える窓はガラス面で光りを入れるところは曇りガラスで。 佐藤:床がテーブルになっているということかな、 森田:そうです 佐藤:地続きでテーブル 森田:本棚の高さで段々にレベルが上がっていっている。 佐藤:れは全部同じ30何pとか 森田:36p 佐藤:階段は半分で18pというかたちになっているわけね。屋根は2バイかなにかで。 森田:2バイでパネルを組んで。 佐藤:載っけたと。これが2007年だっけ 森田:2007年ですね 佐藤:で、現在に至るって感じかな スペインへ コンクリートポットに対するジャーナリズムの反応 森田:その後これが出来て完成して、僕スペインに行ったんですよ 佐藤:あらららら〜 森田:スペインに行っていて 佐藤:なんですか! 森田:これはスペインに行った事務所エンリック ミラーリェスっていう事務所に 佐藤:スペインの事務所に行っちゃった!? 森田:え1年間なんか奨学金もらったんで。 佐藤: 奨学金 森田:僕は向こうの左官屋に行こうと思っていたんですけど。ちょうどこれのアーキテクチャーレビューの審査員がエンリックミラーリェスの奥さんで。貴方の作品 知っているわ!みたいな話になって。 佐藤:ふふふふふ 森田:今こんなプロジェクトがあるのよっていうので、行きます行きますって言って。 佐藤:なるほど。スペイン語は大丈夫なんですか 森田:そんなぺらぺらじゃないですけど。英語とチャンポンで。なんとかしまして。 佐藤:これはなんですか? 森田:これは カゴを編むような、編んだような外壁で作るパビリオンで。上海万博のパビリオンなんですよ。スペイン館 佐藤:もうできるんだ 森田:来年出来ますね、それの基本設計をやって来たんですけど。 佐藤:これはダンボールで模型を作ったと 森田:そうです。模型作りとあと、篭網をどういうふうにやるかっていう、デティールの検討をさしてもらって。現地で。竹の下地編めるって言ったら。似たようなもんだねと話になってふふふふっふはははは 佐藤:大陸横断している人は強いな〜 共にははははは 佐藤:これで自立するですか 森田:これ鉄骨なんですよ 佐藤:鉄骨でも自立するんですかこれで 森田:何とか自立させる、力業ですよ。 佐藤:凄いね倒れそうな、風を受けた布のような感じだから、風受けたら飛んでいきそうな感じする 森田:僕はスペインで感じたのは、スペイン、ヨーロッパみんなそうだと思うんですけど。建築家の作るカタチに対して、社会的に信用があるんですよね。こういうおかしなカタチ作っても、日本だったら これが経済的なんでよとか。構造的にいいんですよって、そういう何か、理由付けがないとみんな金の無駄使いだとか。しょうもないことを言い出すんですけど。スペインはもうアーキテクトが作った形は それがそのまま文化だ!!っていうの認めるような背景があると思うんですよね。 佐藤:建築家も堂々と、今の日本のようは状況 素人なのか専門家なのか分からないような ありかたじゃない。扱われ方と違うと。日本は法の建築基準法の支配下におかれる状況がかなり永い時間ある。 スペインはやっぱりプロはプロだぜと認めさせる努力があったんだろうね 森田:そうだと思いますよ 佐藤:そうじゃないと、社会から信用を得るようにはなりませんよね 森田:うん。やっぱりちゃんとこういう形を作ったら、建物作ったら必ず建築家の名前が出て。新聞で批評させるわけですよね。建築家が。それは凄い健全だな〜と思いましたね〜。 佐藤:日本の建築ジャーナリズムの悪口になりそうだけど。そういう話が出ちゃうとね。ジャーナリズムじゃないじゃないですか。建築系のある雑誌って。身内でほめあうかのようだったりするかのようだ。それしか受け入れない建築家界。そういうジャーナリズムってワールドな一般社会ではあり得ない、同人誌的ありかたは。。スペインでは普通に新聞に建築家の批評が載っているって話でしょう。今の話は 森田:そうですよ。うんうん。 佐藤:建築家記者クラブがあるわけでもないんだろうに!、町の人達が建築にいつも注目して関心が高いと スペインのジャーナリズムは建築を考えて行動しているっていうことか。日本ではマスメディアはアンタダさんだけだったりと。スペインは建築や建築家に光を当てようとしているから、そうい記事になるわけですよね。日本は多くの建築家を設計業者扱いだ。スペインではもう、日常茶飯事に建築批評が新聞にでて、新聞に登場する建築家が沢山いる文化的価値のある存在だってことだよね。 森田:アンドウさんだから取り上げるとか言うんじゃなくって。彼だから取り上げるんじゃなくって、建物が出来ると。その設計者はこいつだと。そのデザイはこれだと。出来て、みんなで批評する 佐藤:出来たらみんなで批評する 森田:批評する 佐藤:いいとか悪いとかわーっと書くと、建築はみんなのものだっていうか。そういう意識があるんだよね。 森田:あるんですよね 佐藤:アンタダさんだから書く様な状況のなかで、名も知れない建築家が作った街の建築を取り上げて批評することはない。なかなか少ないですよね身の回りは (森田さんHPより) 森田:何々町の庁舎が出来たっていうだけ。金が幾ら掛かったというだけで。銭感情(勘定)だけですか。だれが設計したとかそんなことはなにも言わない。 佐藤:都庁舎のときもだいぶね、無駄遣い論が出てましたね、そういう風潮はまだ続いているか。 森田:ありますよ。 佐藤:森田さんは両方の文化圏の比較っていうのは、出来ていると思うんですけども。基本的に何を今したほうがいいと思いますか?建築家がいくら良い建築と、建築家社会内で評価しても社会性をもった評価を持たない。日本の状況であるっていうことは、共通の認識として確認出来るわけでしょう。 じゃーそれを放って置くわけにもいかないわけじゃないですか。俺たちは専門家で問題意識もあるんだから。僕は森田さんはこういう人だと、ささやかに聞き出してHPや日記にあげてね、文字起こしし編集もせずに上げて公開しているんですけど。 それだけでは駄目だと思うのですが。編集行為があって、他者に伝えるっていうのがジャーナリズムの世界だと思うのですけども。素材すら分からない、素材の集めかたすらもしてないかもの 今のマスメディアっていうのは、手っ取り早く学会なら学会内で評価されている人に、他人の評価の尻馬に乗ってしまって、自分で素材を探し当てるってことをしてないわけじゃないですか。ジャーナリストってそうう人を発掘して光を当てるのも一つの仕事じゃないですか。 森田:そうですよね。 佐藤:評価ができちゃっているのに乗って、これが凄いと光を当てるんじゃ〜専門領域の評価の鸚鵡になっているだけだからね。ジャーナリズムの職能放棄にちかいそんな機能しか果たしてないわけですよね 森田:果たしてないですね〜 佐藤:それを森田さんも俺も分かるわけですよね。じゃ〜どうするかっていうことです、そいう話になると思うんですけども。 もちろん作るっていうことと、情報を自分で発信するということ、それらは出来ると。今の人は。ネットもあるし、印刷技術も簡単になったし。フリペも出来るけども、もうちょっと社会姓を持たせるためにはどうするかっていう。もう一段進んで、スペインのプロフェッショナル、建築家のつくるものはやっぱり、誰が考えても良いのだという、揺るがない評価ができない。そういう処まで行った方が好ましい、せっかく建築を生業としているわけだし。建築って多様な情報を集めた媒体でもありますよね。好き状況をつくる、そうなるためには森田さんとして、いかなる行動と戦略を執っていったら良いと思いますでしょうか?私にアドバスしてください 森田:はははははは、それがね〜なかなかむずかしいな〜と思って何だろう。 (絵森田さんhpより) 佐藤:むずかしいですよね 昔は均質圧が強かったからコミュニティーのようなものがあったけど、今はバラバラになって。評価コンセンサス、無いところで建築家の存在を認めてもらうための行為って むずかしじゃないですかね。 スペインは有る。宗教もあるし、コンビニは無いんだろうから生活を共にする共同体もあるんだろうし。コンビニ・ケイタイ文化に支えられて生きている今、それで良いのだと信じ込んで生きている人は多い。 森田さんは大陸横断してワールド標準を知っていてコンビ・ニケイタイ文化状況は危ういと知っている。建築以前にコミュニティーが無いと。建築は素晴らしという人が沢山育つためにはスペインのような人と人の基本になる考え方と在り方があるから建築家が素晴らしと認めあえる社会もある。 日本にはおおよそない、そこで良好な建築径の情報を作りださなければならない困難が、それが日本の建築系にはあると思うんですよね。 各地では今どうしているのかな〜っていう疑問が浮かぶんで、面会して歩いている最初の動機の一つなんですよ。 会った人の建築を見るまえに 一回目はそういう置かれた状況を聞きことにしているんですよ。バラバラに砂粒状になって建築家も社会に在るのではないか?と。そいう状況を感じ認識しているのかな〜と まずそれを知りたい。 独立してあるということは、そのいう砂粒状社会に自分の考え方を投棄することじゃないかと、還って来ないんだよね。還ってくるはずもない、社会がバラバラで砂粒状にあれば。再帰しない。 森田さんはこういう地域に来て繋がり出来ているじゃないんですか、学校も子供は行っているし。この当たりの状況はどうなんですか 森田:僕がここに移ってきた動機っていうのも、いわれた言われてたのが大きくって。京都市内にいるとコミュニティーと繋がっている感じっていうのは全然しないんですよね。なんか地域に貢献できる気もしないし。町家とか作っていても。 2−1:00:20 その09へ |