和歌と俳句

オホーツク

夏霞オホツク海と云ふあたり かな女

オホツクの夏潮に投げ煙草消え 立子

オホツクの秋潮の紺銀狐の目 楸邨

オホーツク月の大戸をはたと閉づ 楸邨

身に沁みてオホーツク海のとどろく夜 楸邨

沖たかく行く春の海船をみず 蛇笏

雲は鳴かず大オホツク冬尽くる 蛇笏

オホツクの海けふ荒るる花甘草 青邨

渡り鳥微塵のごとしオホーツク 林火

オホックの夕焼は火の楼をなす 誓子