和歌と俳句

蓼の花 穂蓼

蓼の秋錦と見るらん犬みかど 言水

牛若の膾作れりたでのはな 言水

草の戸をしれや穂蓼に唐がらし 芭蕉

鮓うりを垣からまねく穂蓼哉 也有

掃溜のにしきや蓼の花ざかり 也有

下露の小はぎがもとや蓼の花 蕪村

三径の十歩に尽て蓼の花 蕪村

甲斐がねや穂蓼の上を塩車 蕪村

黄に咲は何の花ぞも蓼の中 蕪村

蓼の穂を真壺に蔵す法師かな 蕪村

山河の野路に成行や蓼の花 几董