和歌と俳句

踊り

長ひ夜を輪にして明すおどり哉 也有

四五人に月落かかる踊かな 蕪村

月更けて猫も杓子も踊かな 蕪村

萍にさそひ合せてをどり哉 蕪村

ひたと犬の鳴町過て踊かな 蕪村

細腰の法師すずろに踊かな 蕪村

明かゝる踊も秋のあはれかな 蕪村

錦木の門をめぐりて踊かな 蕪村

八朔もとかく過ぎ行くおどり哉 蕪村

声きけば古き男や音頭取 太祇

末摘のあちら向ひてもおどり哉 太祇

木戸しめて明る夜惜むおどり哉 太祇

ふり附のめし喰こぼす躍かな 几董

うかと出て家路に遠き踊哉 召波

松陰におどらぬ人の白さ哉 一茶

良寛
風は清し 月はさやけし いざともに 踊りあかさん 老のなごりに