和歌と俳句

源俊頼

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まろならぬ やたてのたけも ふしごとに くせくせしくて よをばすぎけり

よしおもへ とかくに恋の わすられて なげくやわろき 君やかしこき

よとともに こひをおぼめく 人にこそ わがすがたをば 見すべかりけれ

みなくくり あみのはがひの かひもなく 人をくもゐの よそに見るかな

年へたる ひさのうゑきの こちたさを しらでも人に 身をかふるかな

きみこひて わがせこにさへ うとまれぬ こやうらやみて あゆみせし人

みさごだに うやまふ磯を うちさらし あらぶる潮を なごめかねつる

恋しさ なみだのいろも かはりゆく つもりはいかが ならむとすらむ

たまさかに くるとはすれど めをわたる とりのはやくも かへりぬるかな

からごろも ふぢのまろやは あやにくも かさねもあへず ぬぎすててこし

ふみみずと きくにつけても うたしめの はしたなきまで ぬるる袖かな

みくまのの はまゆふくれに なるほどは いくへか人を 恋ひかさぬらむ

あきかへす さやたにたてる いなくさの ねごとにもみを うらみつるかな

はつせかは いはもとさらず ゆくみづの わきかへりても ぬるる袖かな

まつきては ひとめもしらず あたらしを なにさまあしと はしたなめけむ

いかでもと おもふこころの みだれをば あはぬにとくる ものとやは知る

ひくるれば しのびもあへぬ わが恋や 鳴門の浦に みつしほのおと

あふことは まれかの浦に あさりする あまもさのみや ひとめもるべき

恋ひしとも さのみはいかが かきやらむ ふてのおもはむ こともやさしく

いつとなく こぬみのはまに きみまつと ただよふなみの たたぬひぞなき

いさやまた ふみもみられず ともすれば とだえのはしの うしろめたさに