くもりしがふらで彼岸の夕日影
麦飯や母にたかせて仏生会
人の世やのどかなる日の寺林
川上は柳か梅か百千鳥
人うとし雉子をとがむる犬の声
鳥雲に餌さし独の行へ哉
雀子やあかり障子の笹の影
津国の何五両せん櫻鯛
あさり貝むかしの劒うらさびぬ
われからと雀はすずめからす貝
石一つ清き渚やむき蜆
夕日影町半にとぶ胡蝶哉
大仏膝うづむらん花の雪
饅頭で人をたづねよ山ざくら
海棠の花のうつつや朧月
うすら氷やはつかに咲る芹の花
松島や嶋かすむとも此序