俳句案内

黒柳召波

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十六

ことごとく申は尽じ花の春

春たつや静にの一歩より

元日や草の戸越の麦畠

野一遍雪見ありきぬ雑煮腹

ひともとはかたき莟やふく寿艸

うれしさや養君のか ゞみ割

羽子板の一筆書や内裏髪

とし玉や抱ありく子に小人形

年だまやわび寝の菴の枕上

小わらはの物は買よきわかな

ほとゝぎすわたらぬさきに かな

ところ堀おのれが髪も結ふる

白く薮の緑にさす枝哉

梅折ば先夕月のうごく也

醍醐出て二度に貰ひぬ梅二本

短冊と伏見の梅を一荷かな

五条まで舟は登りて かな

青柳や堤の春のいく所

我庭を瓶に憐む椿かな

落なんを葉にか ゝへたる椿かな

鴬につめたき雨のあした哉

無人境うぐひす庭を歩りきけり

つくづくしほうけては日の影ほそし

爼ぼしやかづき上ゲしはうどの線

土筆経木のか ゝる河辺哉

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