俳句案内
松尾芭蕉
- 寛永二一年(西暦1644年)、伊賀国阿拝郡小田郷赤坂(三重県上野市赤坂町)、又は、柘植郷(阿山郡伊賀町)で誕生。
- 寛文二年(西暦1662年)、松尾忠右衛門宗房と名乗る。俳号を「宗房」とする。
- 寛文十二年(西暦1672年)春、江戸へ下向し、貞門風から談林風に転向。
- 延宝三年(西暦1675年)、俳号を「桃青」と改める。
- 延宝九年(西暦1681年)、秋ごろから「芭蕉」の俳号を使い始める。
- 天和四年(西暦1684年)、八月、「野ざらし紀行」(甲子吟行・草枕)の旅に出る。
- 貞享四年(西暦1687年)、八月、「鹿島詣」(鹿島紀行)の旅に出る。十月二十五日、「笈の小文」の旅に出る。
- 貞享五年(西暦1688年)、八月十一日、「更科紀行」の旅に出る。
- 元禄二年(西暦1689年)、三月二十七日、「おくのほそ道」の旅に出る。
- 元禄七年(西暦1694年)、十月十二日、申の刻、息を引き取る。十月十四日、子の刻、遺言に従って、義仲寺境内に埋葬される。
五月雨に御物遠や月の皃
降音や耳もすふ成梅の雨
杜若にたりやにたり水の影
夕皃にみとるるや身もうかりひよん
夕皃の花に心やうかりひよん
岩躑躅染むる涙やほととぎ朱
しばしもまつやほととぎす千年
五月雨も瀬ぶみ尋ぬ見馴河
なつ木立はくやみ山のこしふさげ
うつくしき其ひめ瓜や后ざね
山のすがた蚤が茶臼の覆かな
富士の山蚤が茶臼の覆かな
雲を根に富士は杉なりの 茂かな
命なりわづかの笠の下涼み
夏の月ごゆより出て赤坂や
富士の風や 扇をのせて江戸土産
百里来たりほどは雲井の下涼
またぬのに菜売に来たか時鳥
あすは 粽難波の枯葉夢なれや
五月雨や竜灯揚る番太郎
近江蚊屋汗やさざ波夜の床
梢よりあだに落けり蝉のから
水むけて跡とひたまへ道明寺
あやめ生り軒の鰯のされかうべ
菖蒲生けり去年の鰯の髑髏