虫干し 土用干し 曝書
曝書
曝書なほおのれに今日の忙事あり 蛇笏
曝書風強し赤本飛んで金平怒る 虚子
書函序あり天地玄黄と曝しけり 虚子
茂吉>
うすじめる書もちいだしさ庭べの隅のひかりに書なめて干す
曝書まぶし百日紅の花よりも 立子
来合せて曝書手伝ふ娘あり 花蓑
わが俳句歌より来たる曝書かな 風生
雲通る百姓寺の曝書かな 蛇笏
そのころの解剖の画帳曝しあり 静塔
宰どる曝書といへどわれ孤り 誓子
金粉を指に曝書を宰どる 誓子
浩瀚の秋まで続く曝書かな 虚子
曝す書の仮の栞と思へども 汀女
書を曝す中に紅惨戦絵図 多佳子
曝書して心の飢ゑてきたりけり 不死男