和歌と俳句

高館

夏草や兵共がゆめの跡 芭蕉

卯の花に兼房みゆる白毛かな 曾良

宮沢賢治
桃青の夏草の碑はみな月の青き反射のなかにねむりき

義経寺はただ暑かりし松二本 立子

秋蝉のこゑ澄み透り幾山河 楸邨

啄木鳥のひたにむねうつこの一日 楸邨

高館の梅雨霧に馬車濡れかへる 秋櫻子

高館にその雪を握り潰す 誓子