和歌と俳句

花巻

春山もこめて温泉の国造り 虚子

秋天羽山の端山雲少し 虚子

暑くなる蓴の池を去りにけり 青邨

曲家の籬木槿の咲きみちて 青邨

穂芒の解けんばかりのするどさよ 立子

風たつや街はつきりと日向だく 彷徨子

踊り足早池峰霧の渦まけり 楸邨

鬼剣舞阿吽時雨るる夜のくだち 楸邨

鬼の手振はだあすこだあだあ時雨つかむ 楸邨