秋天の天守閣より樋下る たかし
石崖の不壊金剛の石の秋 たかし
此海に草鞋を捨ん笠時雨 芭蕉
磨直す鐘も清し雪の花 芭蕉
更々て禰宜の鼾や杉の月 其角
むら雲の剣を拝む寒さ哉 子規
花ちりて春敲御門祭静かなり 鬼城
楠多き中にも巨樹の露しぐれ たかし
万葉集・巻三 高市黒人桜田へ 鶴鳴きわたる 年魚市潟 潮干にけらし 鶴鳴きわたる
万葉集・古集年魚市潟 潮干にけらし 知多の浦に 朝漕ぐ舟も 沖に寄る見ゆ
俊恵あゆちがた 潮干の浦を 見わたせば 春の霞ぞ またたちにける
俊恵あゆち潟 しほひにたてる 白鶴の こゑは霞に まがはざりけり
笠寺やもらぬ崖も春の雨 芭蕉
夏の月旅の笠寺いざぬがむ 許六
麦蒔の日は笠寺に静也 涼莵
ほしざきの闇をみよとや啼くちどり 芭蕉
星崎の朧や低し亭の上 越人