芭蕉海士の屋は小海老にまじるいとど哉
芭蕉病雁の夜さむに落て旅ね哉
其角帆かけぶねあれやかた田の冬げしき
蕪村いなづまや堅田泊の宵の空
碧梧桐堅田より翁の文や江鮭
虚子湖の蘆荻漸く枯れんとす
茂吉近江のうみ 堅田に群れし かりがねは いつの頃まで 居るにやあらむ
虚子内湖の細江になりて蓼の花
虚子湖もこの辺にして雁渡る
虚子念力のゆるみし小春日和かな
鎖あけて月さし入よ浮み堂 芭蕉
短日のひかりのなかや浮御堂 万太郎