仁和寺
蕪村
又平に逢ふや御室の花盛
蕪村
ねぶたさの春は御室の花よりぞ
召波
仁和寺やあしもとよりぞ花の雲
几董
仁和寺や門の前なる遠碪
漱石
経政の琵琶に御室の朧かな
碧梧桐
仁和寺の門田に雁のおつる也
晶子
兄が世は御室の宮の御弟子僧都扇折る子にやまぶき咲きぬ
晶子
仁和寺の門跡観ます花の日と法師幕うつ山ざくらかな
晶子
仁和寺を小高き岡にながめつつ嵯峨へいそぎぬ春のをぐるま
晶子
仁和寺のついぢのもとの青よもぎ生ふやと君はとひ給ふかな
晶子
春雨や青き芽生のうつくしき楓の中の仁和寺の門
牧水
松の実や楓の花や仁和寺の夏なほ若し山ほととぎす
牧水
仁和寺の松の木の間をふと思ふうらみつかれし春の夕ぐれ
普羅
花遅く御室尼達のうす着かな
草田男
ふと涼ししきゐを越ゆる仁王門
御室
蕪村
早梅や御室の里の賣屋敷
子規
麗かや女つれだつ嵯峨御室