浄瑠璃寺
八一
浄るりの名をなつかしみみゆきふるはるのやまべをひとりゆくなり
八一
かれわたる池のおもてのあしのまにかげうちひたしくるる塔かな
八一
毘沙門のふりしころものすそのうらにくれなゐもゆる寶相華かな
馬酔木より低き門なり浄瑠璃寺 秋櫻子
門ふさぐ蕨の荷あり浄瑠璃寺 辰之助
咲かむとす桜に堂を押しひらく 秋櫻子
九体仏金色に桜ひらきたり 秋櫻子
春山の青杉を負ひて塔古りぬ 秋櫻子
九体寺の道に入るより柿を売る 青邨
おんうるはし換へたまはずや宝珠と柿 青邨
柿寺に天女とつぎしままの白 静塔